
今回は、仮説をベースに商品やサービスを開発する方法をご紹介します。
この記事で分かること
- 商品・サービス開発と五つの仮説
- 仮説を検証することの意味
- 五つの仮説と検証方法
- HDCA をまわそう
この記事で書いているのは、五つの仮説を使って商品やサービスを開発する方法です。やっているプロセスは PDCA ならぬ HDCA です。
HDCA とは何でしょうか?
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。
商品・サービス開発と五つの仮説
今回の記事でご紹介したい仮説は、次の五つです。
商品・サービス開発と五つの仮説
- ターゲット顧客仮説
- 問題仮説
- ソリューション仮説
- 提供価値仮説
- 収益モデル仮説
それぞれについて簡単に補足をすると、一つ目のターゲット顧客仮説では自分たちの顧客を具体的に描きます。まずは仮説でいいので顧客を定義します。
二つ目の問題仮説とはターゲット顧客が抱える問題と課題です。三つ目のソリューション仮説は、問題設定に対する自分たちの解決策です。商品やサービスから顧客の問題をどのように解決するかです。
ここから四つ目の提供価値仮説につながります。ソリューションによって顧客が得られる価値や成果です。
五つ目の収益モデル仮説とは、価値提供から対価として収益をどのように得るかの仕組みです。
五つの仮説の一貫性と具体性
以上五つそれぞれで解像度高く仮説をつくります。なるべく仮説を具体化します。
五つが連動して一貫性があることも重要です。
仮説を検証することの意味
仮説はつくった段階ではあくまで仮の答えです。その時点で最も妥当で確からしいと思う内容です。
仮説は検証とセットであるべきです。検証プロセスを通して、時には反証による方向転換も経ながら仮説は強化されます。
仮説をつくりながら、同時にどのように検証するかを考えます。
五つの仮説と検証方法
ではここからは五つの仮説の検証について見ていきましょう。
[検証 1] ターゲット顧客仮説と問題仮説
ターゲット顧客仮説と問題仮説はセットで取り組むと良いです。
例えば直接相手に聞くインタビューを通して確かめます。他には現場の観察からも仮説が筋の良いものかどうかが見えてきます。
[検証 2] ソリューション仮説と提供価値仮説
ソリューション仮説の検証にはプロトタイプをつくってフィードバックをもらいます。
プロトタイプの例
- 商品やサービスのアイデアを企画書にする
- ビジュアルや動画イメージを見てもらう
- 簡単にでも動くものを用意し使ってもらう
ソリューションだけで終わらずに、ソリューションによって顧客はどのような価値を得るかも探ります。
ソリューションとはあくまで手段です。その先にあって重要なのが顧客が得られる本質的な価値は何かです。あらかじめ想定した自分たちがつくった提供価値仮説は、本当に顧客にとっても真実なのかどうかを見極めます。
[検証 3] 収益モデル
収益モデルを検証するためには、初期顧客 (ファーストカスタマー) に絞り、価値と対価のバランスを見出します。
ここで言うファーストカスタマーは顧客であると同時に、開発パートナーのような関係性を築けると良いです。
HDCA をまわそう
仮説の検証で大事なのは、仮説立案と検証サイクルを回し続けることです。
PDCA の P は Plan です。P を仮説の Hypothesis の H に置き換えた HDCA プロセスをまわします。
HDCA
- H: 仮説をつくる
- D: 仮説を試す, 実行する
- C: 検証する
- A: 仮説に反映する (適応する (Adjust) )
まとめ
今回は、仮説をベースに商品やサービスを開発する方法を見てきました。
いかがだったでしょうか?
最後に今回の記事のまとめです。
商品・サービス開発と五つの仮説
- ターゲット顧客仮説
- 問題仮説
- ソリューション仮説
- 提供価値仮説
- 収益モデル仮説
五つの仮説と検証方法
- 順番はターゲット顧客仮説と問題仮説、ソリューション仮説と提供価値仮説、収益モデル仮説
- インタビューや観察、プロトタイプをつくり検証をする
- ファーストカスタマーを見つけ、開発パートナーのような関係を築く
HDCA をまわそう
- 仮説の検証で大事なのは、仮説立案と検証サイクルを回し続けること
- PDCA の P を H (Hypothesis: 仮説) に置き換えた HDCA をまわす