
今回は書評です。
ご紹介する本は 崖っぷち社員たちの逆襲 - お金と客を引き寄せる革命 「セレンディップ思考」 です。
✓ この記事でわかること
- 本書の概要
- この本から学べること
- ビジネスアイデアの種は 「現場」 と 「異業種」 から
- 行動とリスペクトで人を動かす
この本はマーケティングや会計、人をどう巻き込んで動かしていくかの観点から興味深く読めました。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、よかったらこの本を手に取ってみてください。
この本に書かれていること
本書の内容紹介からの引用です。
週刊ダイヤモンド 地方 「元気」 企業ランキング1位の社長が、企業再生ノウハウと発想のすべてを明かす 「地方企業再生」 ドラマ。会社のお金とマーケティングの基本が自然に学べる一冊。
「お客様は裏切らない。本屋がお客様の期待を裏切っているだけだ!」
赤字続きのある地方書店へと出向を命じられた銀行マン・鏑木 (かぶらき) は、期待と不安を胸にその書店のドアを叩く。そこに待っていたのは、会社経営に無知の社長と、鏑木を敵視する6人の店長たち……。
外様の銀行マンに怪訝な目を向ける7人であったが、やがて鏑木の知識と行動力に心を開き、社員一丸となって、書店再建へと立ち上がる!
小売店や、流通業関係者なら身につけるべき 「仕事のお金」 と 「マーケティング」 の基本が分かる、「ビジネス実用書 エンタテインメント小説」
この本から学べること
内容紹介には 「会社のお金とマーケティングの基本が学べる」 と書かれています。
ここも含めて、この本からの学びは次の通りでした。
✓ この本から学べること
- 会計と財務 (会社のお金の流れ)
- 事業開発とマーケティング
- 組織開発, マネジメント, コーチング
読みながら考えさせられたこと
中でも興味深く、特に考えさせられたことは次の二つです。
✓ 考えさせられたこと
- ビジネスアイデアの源は 「現場」 と 「異業種」 から
- 行動とリスペクトが人を動かす
ではそれぞれについて順番にご紹介します。
ビジネスアイデアの源は 「現場」 と 「異業種」 から
主人公の鏑木が銀行から出向後にやったことは、各店舗に自ら足を運び続けました。
店長や従業員との対話、店舗内やお客さんの観察、店舗の近隣も見て回りました。オフィスにいるだけではわからない現場の情報を肌で理解していたのです。
もう一つ鏑木がやったことは、他の業界からの参考事例探しです。例えばコンビニのやり方を、説明会に参加するなど見に行きました。
以上の二つの 「近い現場」 と 「遠い異業種」 の両極端なところからアイデアの種を見つけ出したのです。
このアプローチは汎用化できます。ポイントは、同業他社の表面的な安易な真似はしていないことです。
行動とリスペクトが人を動かす
主人公の鏑木は銀行から出向しての当初は、四面楚歌の状態でした。各店長や従業員からはリストラのために来たのではないかと警戒され、社長からも距離を置かれました。
この状態に正面から向き合い、自分にできることを主体的に一つずつ行動していきました。
詳細は本書のストーリーに譲りますが、社長への会計・財務レクチャー、各店長へのマーケティングやコーチング指導、店舗内や駐車所の清掃です。そして常に新しいビジネスアイデアの提案と実行に移しました。
これで思い出したのは、山本五十六の 「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」 です。
まずは自分がやってみる。自分の考えや想いを何度も言うだけではなく、人を巻き込みやってもらい、小さな成功でも認める。こうした愚直な行動を積み重ねていき、少しずつ周りからの信頼を得ました。
ベースになっているのは、相手をリスペクトして信じ引き出そうとする姿勢、そして相手がやろうとしていることに 「重要感」 を持たせました。
小説のストーリーでは、最後は主人公の鏑木は皆に受け入れられ、なくてはならない人物になったのです。
まとめ
今回は書評で 崖っぷち社員たちの逆襲 - お金と客を引き寄せる革命 「セレンディップ思考」 という本をご紹介しました。
最後にまとめです。
この本から学べること
- 会計と財務 (会社のお金の流れ)
- 事業開発とマーケティング
- 組織開発, マネジメント, コーチング
考えさせられたこと
- ビジネスアイデアの源は 「現場」 と 「異業種」
- 行動とリスペクトが人を動かす