
今回はマーケティングです。ユニクロを例にブランドについて解説しています。
✓ この記事でわかること
- ブランドとは何か
- ブランドができるプロセス
- ユニクロがブランドになっている理由
マーケティングでのブランドの話をユニクロを例にしてご紹介しています。
ぜひ最後まで読んでいただき、お仕事での参考になればうれしいです。
ブランドとは何か
まずはそもそもブランドとは何かです。
これは私の一言の定義で、ブランドとは 「顧客からの望ましい感情が伴った商品やサービス」 です。望ましい感情とは、好き・共感・満足・誇り・憧れです。これらの感情移入が深いほど、商品・サービスは強いブランドです。
マーケティングの文脈でブランドで大切な捉え方は、ブランドとは顧客の頭の中にあるイメージです。
この意味において、提供者側はブランドを直接管理するとこはできなく、あくまで顧客に働きかけて間接的に影響を及ぼすことになります。
ブランドができるプロセス
ではブランドが構築されるプロセスも見ていきましょう。
ポイントは3つで、「ユーザー体験」 「感情移入」 「価値イメージ形成」 です。
ブランドとは 「顧客からの望ましい感情が伴った商品やサービス」 でした。感情移入が起こるのは、その商品やサービスでのユーザー体験からです。五感を伴った体験で具体的には、知る、興味を持つ、検討する、店頭で手に取る、買う、使う、リピートで買うといったそれぞれでのユーザー体験です。
感情移入とともに商品やサービスへの価値イメージもつくられます。この商品・サービスは 「自分にとってこういう価値がある」 と言葉にはできなくても自覚できることです。
以上のような 「ユーザー体験 → 感情移入 → 価値イメージ形成」 というプロセスで、顧客の頭の中にブランドができます。そして 「これでいい」 という消去法的な選び方から、「これがいい」 という能動的な選び方になります。
ブランドについてのまとめ
一度、ここまでの話をまとめますね。
✓ ここまでの話の整理
- ブランドとは 「顧客からの望ましい感情が伴った商品やサービス」 。望ましい感情とは、好き・共感・満足・誇り・憧れ
- ブランドは顧客の頭の中にあるイメージ
- 「ユーザー体験 → 感情移入 → 価値イメージ形成」 というプロセスでブランドができる
- ブランドになると 「これでいい」 という消去法的な選び方から、「これがいい」 という能動的な選び方になる
ここまではまだ抽象的な内容なので、具体的な例でご紹介しますね。私自身のことで、ユニクロがブランドという話です。
ユニクロがブランドになった体験
あらためて自分の中で何がブランドになっているかを考えた時に、ユニクロがそうでした。
ユニクロがブランドになったのは、次の4つ体験からです。
✓ ユニクロがブランドになったユーザー体験
- 柳井さんの本
- お店での買いもの
- 利用シーン
- リピート購入
[ユーザー体験 1] 柳井さんの本
ユニクロ創業者の柳井さんの本で影響を受けたのは 経営者になるためのノート と 1勝9敗 です。
経営者になるためのノート では、自分を1つの会社と見立て、これからの自分に何が必要かを学べました。
柳井さんの本を読んで柳井さんへの共感や憧れの気持ちが生まれ、同時にユニクロへの良いイメージにも結びつきました。
[ユーザー体験 2] お店での買いもの
ユニクロのお店はどこへ行っても統一された清潔感のある雰囲気が好きです。きれいに陳列されて商品を手に取りやすいです。
お店のスタッフの方の丁寧な接客も好感が持てます。レジや試着室での声のかけ方が押し付けがましくありません。
こうした店頭での1つ1つの体験がユニクロの服へのイメージと重なり、一貫性のある 「シンプル」 「丁寧」 「誠実さ」 を感じます。
[ユーザー体験 3] 利用シーン
ユニクロの服は着心地の良さが気に入っています。
主に使っているのはランニングウェアとしてと、寝る時に着ています。ランニングも睡眠も自分にとって大切な時間で、この時に使っているユニクロへのイメージがより良くなっています。
[ユーザー体験 4] リピート購入
ユニクロは、また同じ服を買いたくなります。
自分の気持ちとしては 「服はどれでもいい」 や 「ユニクロでいい (単に安いから) 」 ではなく、「ユニクロがいい」 なんですよね。
こう思えた時に、自分の中ではユニクロはブランドになっていることに気づきました。ユニクロへの感情は、好き、共感、満足です。
まとめ
今回はマーケティングのブランドについて、ユニクロの例を交えてご紹介しました。
最後にまとめです。
マーケティングでのブランド
- ブランドとは 「顧客からの望ましい感情が伴った商品やサービス」 。好き・共感・満足・誇り・憧れ
- ブランドは顧客の頭の中にあるイメージ
- 「ユーザー体験 → 感情移入 → 価値イメージ形成」 というプロセスでブランドができる
- ブランドになると 「これでいい」 という消去法的な選び方から、「これがいい」 という能動的な選び方になる
ユニクロがブランドになった4つの体験
- 柳井さんの本を読み憧れの気持ちが、ユニクロのイメージにもつながった
- お店での買いもの。清潔感のある店頭と商品陳列、丁寧でシンプルな接客
- 利用シーン。ランニングと睡眠の大切な時間に使い着心地が良い
- リピート購入。「ユニクロがいい」 と思って買っている