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1136回目のブログ更新です。今回は、メディアとコンテンツについて考えます。
- 普段から情報に触れているけど、そもそも情報とは何?
- メディアやコンテンツ、編集するとは何?
- マーケティングの視点から考えるメディア論
こんな疑問に答える内容でブログを書きました。
この記事でわかること
この記事で書いているのは、メディアやコンテンツとは何かです。
メディアに載る情報とはそもそも何か、編集やメディアとは何かを書いています。マーケティングでのブランドや消費者インサイトの視点からも考えています。
ぜひ、最後まで読んでみてください。
以下は、記事の内容です。
- 情報とは何か
- 編集とは何か
- メディアとは何か (ブランドと消費者インサイトの視点からも)
情報とは何か
今回の記事背景は、ベンチャー企業を経営している知人と情報やメディアとはそもそも何かという話をしたことです。その時の議論から思ったことを書いています。
いきなりですが、「情報とは何か」 と聞かれれば、皆さんはどう答えるでしょうか?
私が知人から 「情報とは何か」 と聞かれた時に思ったのは、情報は粒度の違いで3つに分けられることです。
情報の粒度の違い
- データ (Data)
- 情報 (Information)
- 知識 (Intelligence)
3つそれぞれを、ビジネスでのデータ分析業務に当てはめてご説明します。
データ (Data) とは、数字の羅列です。時にはまだローデータの状態で、それ自体ではまだ何も意味を持たないものです。
情報 (Information) とは、データが加工された状態です。情報は、ローデータから異常値がクリーニングされ、数表やグラフに集計されているものです。ビッグデータという言葉はありますが、ビッグインフォメーションという言葉はありません。データから整理され不要なものは削られたものが情報です。
知識 (Intelligence) とは、加工した数表やグラフから意味付けがされたものです。情報に分析者の解釈が入り、示唆や提言が含まれます。
日本では、これら3つは広義には全て情報と含めることができます。あらためて 「情報とは何か」 という問いには、上記のデータ・情報・知識を全て当てはめることもでき、狭義にはデータが加工された状態のものを情報であると考えることもできます。
もう1つ情報について思ったのは、情報とは資産であることです。ヒト・モノ・カネに加えて、情報も扱い方によって有益な資産です。
編集とは何か
編集とは、先ほどの3つを 「データ → 情報 → 知識」 に変えていくことです。データから情報という加工、情報から知識への昇華です。
変換していくにつれて不要なものを取り除いていきます。必要ではないものを削いでいき本質を残していくことです。
編集というプロセスを通じて、編集者の意図や価値観が入っていきます。ここに編集者の倫理が問われます。メディア編集を組織で行なうのであれば、組織としてのメディア理念が反映されていきます。
ここで言う理念とは、3つだと考えます。ビジョン、ミッション、バリューです。
理念の構成要素
- ビジョン:自分たちが創りたい世界観 (To Do 型) 。または自分たちがありたい姿 (To Be 型) 。いずれも自分たちが目指す理想として掲げるもの
- ミッション:ビジョンを実現するために使命としてやること
- バリュー:ミッションを成し遂げるために大切にしたい価値観。判断軸や拠り所となるもの
これらの3つを合わせた理念が明確であれば、ブレずに一貫性がある編集になります。
メディアとは何か
ここからはメディアについてです。
コンテンツを届ける手段
メディアとは、人々にコンテンツを届ける流通経路や場所です。この意味でメディア自体は目的ではなく、コンテンツを発信、流通させる手段です。
コンテンツとは、今回の文脈で言えば情報と知識です。フォーマットは、文章や数字、画像、動画、音声です。
あらためてコンテンツは何かを考えると、コンテンツは人の五感を刺激するものです。
五感には、視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚があります。このうち、今のメディアのコンテンツから得られるのは視覚と聴覚での体験です。今後、VR や AR などの技術が発達し普及すれば残りの3つである味覚・嗅覚・触覚も、まるで本物のようにコンテンツから体験することができます。
ブランディングからの考察
メディアとコンテンツをブランドの視点で考えてみます。
まずはブランドの定義からです。ブランドとは、「消費者の望ましい感情が伴った商品やサービス」 です。企業自体が感情移入の対象になることもあります。
この定義が私が仕事や日常でも使っているブランドの理解です。ポイントは感情移入がされていることです。ここで言う望ましい感情とは、好き・満足・共感・誇り・憧れなどです。感情が強いほど、ブランドも強固なものになります。
感情移入が起こるのは、体験からです。体験は人の五感を通して記憶として印象付けられます。
ブランドの形成プロセスは、「体験 → 感情移入 → 知覚価値の形成」 です。3つめの知覚価値とは、価値がどのようなものかの具体的なイメージです。商品やサービスの具体的な価値を、実際に使っていない時でもイメージができることです。
先ほど、コンテンツは人の五感を刺激するものであるとしました。五感からの体験から感情移入が起こりブランドが形成されることも併せて考えると、コンテンツを届けるメディアとはブランディングの手段と捉えることができます。
消費者インサイトからの考察
同じくマーケティングの観点から、メディアとコンテンツを消費者インサイトという視点で考えてみます。
まずは消費者インサイトの定義からです。消費者インサイトとは、「人を動かす隠れた気持ち」 です。普段は本人も意識していませんが、そうだと気付かされれば行動や時には習慣すらも変えてしまう無意識に持っている奥にある感情です。
マーケティングでは 「人の琴線に触れる」 という表現をすることがあります。消費者インサイトという奥にある気持ちが刺激され顕在化すれば、足を運ぶ (例: 来店する) 、利用する、買うなどの行動が起こります。
メディアとコンテンツという文脈で言えば、コンテンツによってインサイトへの訴求が起こり琴線に触れれば、人を動かすことにつながります。コンテンツが載っているメディアとは、隠れた気持ちであるインサイトから、具体的な行動を起こす手段だと見ることができます。
まとめ
今回は、情報とは何かを考え、さらにメディアとは何か、編集とは何かを深掘りしました。
最後に今回の記事のまとめです。
- 情報は粒度の違いで3つがある
- データ (Data)
- 情報 (Information)
- 知識 (Intelligence)
- 編集とは、3つを 「データ → 情報 → 知識」 に変えていくこと。
編集というプロセスを通じて、編集者の意図や価値観が入り、編集者の倫理が問われる。メディア編集を組織で行なうのであれば、組織としてのメディア理念が反映されていく
- メディアとは、人々にコンテンツを届ける流通経路や場所。メディア自体は目的ではなく、コンテンツを発信、流通させる手段。
コンテンツを届けるメディアとはブランディングの手段と捉えられ、具体的な行動を起こす手段だと見ることができる
最後に
今回は、メディアとは何か、情報やコンテンツとは何かを考えました。
このブログも、私が思ったとや考え文章にしたコンテンツを届けるメディアです。自分の事業としてもメディアとどう関わっていくかも含め、考えさせられるきっかけになりました。