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インプットとアウトプットについて、特にアウトプットの考え方を書いています。考えるきっかけになったのは、安倍総理の国際交流会議でのスピーチです。
エントリーの内容です。
- アジアへのメッセージ内容
- インプットとアウトプットへの示唆
- 情報発信のメリット
日本からアジアへのメッセージ
2013年5月のものですが、安倍総理の国際交流会議でのスピーチが、首相官邸ホームページに公開されています。
参考:平成25年5月23日 第19回国際交流会議 「アジアの未来」 安倍内閣総理大臣スピーチ | 首相官邸ホームページ
スピーチで安倍総理は、「経験を伝えるに寛容であれ、経験を学ぶのに謙虚であれ」 という教訓を伝えています。以下は該当箇所の引用です。
これは私たち政治家に、ある使命を教えてくれます。経験を伝えるに、寛容であれ、経験を学ぶのに、謙虚であれという教訓です。その教訓に、忠実でなければならないという使命です。
感染症の対策などは、格好の事例です。自国の国民が、病気にかからないように努めるその努力が、感染症を、よその国に移さないための努力にもなります。
都市化が成長させたアジアとは、そこに共通の問題があるゆえに、指導者たちを謙虚にします。
ですからアジアの未来とは、学び合う未来だとも、定義したいと思います。経験を伝えるに寛容で、学ぶに謙虚なアジアです。それを伸ばしていくことが、私たち、一国をあずかる者の使命です。
(引用:平成25年5月23日 第19回国際交流会議 「アジアの未来」 安倍内閣総理大臣スピーチ | 首相官邸ホームページ)
インプットとアウトプットへの示唆
アジアへのメッセージは、「経験を伝えるに寛容であれ、経験を学ぶのに謙虚であれ」 でした。
前半の 「経験を伝えるに寛容であれ」 は、アウトプットをすることに示唆があります。後半の 「経験を学ぶのに謙虚であれ」 は、インプットへの示唆があります。
インプットへの示唆
「経験を学ぶのに謙虚であれ」 が教えてくれるのは、インプットの心構えとして謙虚であること、素直な心になっていることの大切さです。
インプットから経験にして蓄積するプロセスは、気づきを得ることから始まります。謙虚な姿勢になっていれば、先入観なく観察し、知ることができます。先入観によって気づきからの解釈が偏ってしまったり、盲目的になって見過ごすことを減らせます。
アウトプットへの示唆
「経験を伝えるに寛容であれ」 とは、自分の経験や知識、スキルを積極的にオープンにし、まわりに伝えるべきということです。
一見すると、特に自分が持つ知識や専門スキルを人にも公開することは、自分には不利益になるように思えます。他人が知らなかったり持っていない知識やスキルは、自分ならではの価値が出せる 「源泉」 だからです。希少性があり、他人に簡単に真似されにく源泉ほど、自分にとっては価値があります。
積極的にオープンにすることによって他人も持ってしまえば、希少性がなくなり源泉とは言えなくなる可能性もあります。以前なら私はこのように考えていました。
しかし、最近思うのはむしろ逆だということです積極的にオープンにすべきと考えるようになりました。公開して発信するメリットのほうが大きいからです。
積極的な情報発信のメリット
具体的なメリットは、以下です。
- アウトプットが自然とできるようになる (習慣化) 。アウトプットの機会が増え、インプットからアウトプットまでが早くなる
- 公開の過程でより理解が深まる。新しい気づきが得られたり、自分に不足しているものが見える
- 公開内容に責任を持つことになる。自分の頭に強く意識され、記憶としてより鮮明になる
- まわりに自分のことを理解してもらえる。具体的な自分の関心事や、どんな知識やスキルを持っているのか、自分は何ができる人なのかを知ってもらえる
最後に
今回は、安倍総理のスピーチから、「経験を伝えるに寛容であれ、経験を学ぶのに謙虚であれ」 をご紹介しました。インプットとアウトプットについて、特に自分の経験や知識・スキルをアウトプットにしてオープンにすることの意味を考えました。
私自身が積極的に公開している場は、本業の外での取り組みと、このブログも含めたいくつかのウェブ上です。以下の2つは、それぞれで具体的にどうやっているかを書いたエントリーです。