Free Image on Pixabay
ブランドについてです。ビジネスでのブランドと、個人ブランドについて考えます。
エントリー内容です。
- ブランドとは何か
- どうすれば強いブランドになるか
- 自分ブランド
ブランドとは何か
デジタル時代の基礎知識『ブランディング』- 「顧客体験」 で差がつく時代の新しいルール という本は、ブランドについて丁寧にわかりやすく書かれた本です。
強いブランドの効用
本書には、大企業や中小企業によらず、ビジネスでブランドを持つことの効用が説明されています。企業から見た強いブランドの効用は、以下の3つが書かれています。
- 競合に埋もれず、自分たちのブランドが選ばれる
- 有利な取引条件で進められる (例: 仕入れ価格を安くできる、売る値段を高く維持できる)
- リピート率が上がる (次も選んでもらえる)
ブランドが、利益の出る事業の成長基盤をつくります。
ブランドとブランディングの定義
ブランドとは何でしょうか。一般的には、「ブランド = ロゴ」 や 「ブランドとは高級品のことである」 と認識されているかもしれません。
ビジネスの観点では、私はブランドとブランディングを以下のように定義しています。
- ブランド:望ましい感情 (好き・満足感・共感・憧れなど) が伴った商品やサービス
- ブランディング:商品やサービスに感情移入を起こす働きかけ
ブランドになっているかは、商品やサービスに望ましい感情が伴っているかです。感情レベルが強いほど、その人にとって思い入れのあるブランドになります。
ブランドを考えるにあたって重要なことは、ブランドは顧客の頭の中にできることです。商品はお店の棚にありますが、ブランドは顧客の中にあります。
なお、ブランドについては以下のブログエントリーで、マーケティングの視点から詳しく解説しています。よろしければ、ぜひご覧ください。
参考:ブランドは戦略的につくるもの。ブランド戦略をわかりやすく解説します
どうすれば強いブランドになるか
強いブランドにするためには、どうすればよいのでしょうか。
本書 デジタル時代の基礎知識『ブランディング』- 「顧客体験」 で差がつく時代の新しいルール には、ブランドは一貫したブランド体験によってつくられることが強調されています。体験を通して商品やサービスへの感情が生まれ、ブランドになります。
興味深いと思ったのは、ブランド力は3つで構成されることです。
ブランド力 = 体験の魅力度 × 体験の量や時間 × 体験の一貫性
3つめの 「体験の一貫性」 は、さらに2つに分解できます。ブランド接点での一貫性、時系列での一貫性です。
- ブランド接点での一貫性:ブランドを知ったり、購入プロセス、利用など、あらゆるブランドとの接点における体験の一貫性
- 時系列での一貫性:時が経っても一貫したブランド体験ができること
自分ブランド (personal brand)
個人への信頼や評判を高めるために、自分をブランド化する 「自分ブランド」 という考え方があります。
自分ブランドの効用
はじめにご紹介した強いブランドの効用は、個人レベルでも同じです。
- 他の人ではなく、自分が選ばれる
- こちらの要望が通りやすくなり、有利が取引ができる
- 次も自分を選んでもらえる
自分ブランドを強くするために
ブランドは、体験を通して望ましい感情を持ってもらうことにより、強くなります。企業や商品でも、個人でも同じです。
ブランドの定義は 「望ましい感情が伴った商品やサービス」 です。望ましい感情とは、好き・満足感・共感・憧れなどです。自分をブランド化するとは、「望ましい感情を自分に持ってもらうこと」 です。
自分ブランドを強くするためには、自分が提供する価値によって相手にどのような体験をしてもらうかです。その体験によって生まれる気持ちや感情が、ブランドをつくります。
ただし、自分ブランドは 「手段」
自分のブランド化で注意が必要だと思うのは、自分ブランドはあくまで手段だということです。自分をブランド化すること自体を目的になる 「手段の目的化」 が起こらないよう留意が必要です。
自分のブランドを高め確立して、その先にどういう目的があるのかです。
目的は、自分のビジョンと、ビジョンを実現するための自分の使命 (ミッション) に行き着きます。
ビジョンとミッションの関係は、以下の通りです。
- ビジョン:自分が理想とする世界観
- ミッション:ビジョンを実現するために自分がやること (自分は何をするかの宣言)
ビジョンとミッションという目的に対して、自分ブランドをつくることは手段です。
最後に
本書 デジタル時代の基礎知識『ブランディング』- 「顧客体験」 で差がつく時代の新しいルール は、ブランドやブランド戦略について、わかりやすく書かれています。ブランドとは何か、なぜ重要なのか、どうすればブランドを強くできるかです。
特にデジタル時代において、ビジネスでブランドとは何を意味するのかを学ぶことができます。