今回は、新規事業についてです。
- 新規事業を立ち上げるプロセスとは?
- ビジネスモデルを検証するポイント
こんな疑問に答える内容でブログを書きました。
この記事でわかること
この記事でわかるのは、新規で事業を立ち上げる時に、どんなプロセスになるか、気をつけるポイントについてです。
事業として本格的にまわす前に、ビジネスモデルをどう確立するかを書いています。会社で新規事業の部署に直接関わっていない方でも、ビジネスモデルを見る視点は仕事に役に立つと思います。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、仕事での参考にしてみてください。
新規事業を立ち上げるプロセス
新規でのビジネスをつくるプロセスは、大きくは次の3つの流れになります。
新規事業を立ち上げるプロセス
- アイデアを磨く
- ビジネスモデルを見極める
- 事業計画に落とし込む
アイデアの磨き方
将来の新規事業になりそうな種を見つけたら、そのアイデアの筋が良さそうかどうかを探ります。
具体的には、次の4つの仮説に分けて検証します。
アイデアを磨くための仮説
- 顧客仮説
- 問題仮説
- ソリューション仮説
- 価値仮説
それぞれは、以下のようになります。
4つの仮説
- 顧客仮説:顧客やユーザーは誰か (顧客ターゲット設定の仮説)
- 問題仮説:顧客・ユーザーが抱えている問題は何か (解くべき問題設定の仮説)
- ソリューション仮説:自分たちはどのような方法で解決するか (問題に対する解決方法の仮説)
- 価値仮説:顧客にはどんな価値やベネフィットがもたらされるか (顧客が得られる価値の仮説)
想定する顧客に使ってもらったり、ヒアリングのために出かけ仮説検証を行います。アンケートやメール・メッセージだけでは済ませず、直接の対話をすることが大事です。
4つの仮説から、
- 誰が (具体的なユーザー像)
- どう使い
- 本質的な価値は何で
- その理由は何か
ビジネスモデルの見極め方
アイデアの筋が良いと判断できた後は、ビジネスモデルが成り立つかどうかを見ます。
ビジネスモデルとしてまわるかどうかは、以下の視点で見極めます。
ビジネスモデルの2つの視点
- 実現視点
- 顧客視点
価値の実現視点、顧客視点は、それぞれ次のようになります。
価値の実現視点
- どのような資源を使うか
- どこの取引先・パートナーと組むか
- どんなプロセスでつくるか
- その時のコスト構造は
顧客視点
- 顧客は誰か
- どこのチャネルから提供するか
- 顧客は、提供価値を競合よりも魅力に感じるか
- 顧客とどんな関係を築くか
- 収益をどう得るか
以上の要素を1つ1つ埋めていきます。全体を見て、具体性と一貫性があり、競合優位性と持続可能性のあるビジネスモデルなのかどうかを見極めます。
一足飛びに事業計画をつくる弊害
新規事業をつくっていくプロセスは、「アイデア → ビジネスモデル → 事業計画」 の順番です。
陥りがちなことは、アイデアが良さそうだとわかった段階で、すぐに事業計画をつくってしまうことです。
ビジネスモデルが成立するかどうか見極める前に、一足飛びに事業計画をつくることには弊害があります。いくつもの仮定を積み重ねた仮の計画にすぎないにもかかわらず、いつの間にか約束をするようなコミット内容にすり替わってしまうことです。
この時点ではまだ裏付けが弱い計画です。にもかかわらず、事業計画にある売上や利益が前提となり、話だけが進み広がっていきます。
新規事業とは、ただでさえ紆余曲折が多い取り組みなのに、計画が事業立ち上げプロセスを縛ってしまうのは本末転倒です。
アイデアが得られたら、4つの仮説で検証をすること、そして、アイデアは本当にビジネスモデルとして成立するかどうかの見極めが大事です。
まとめ
今回は、新規事業の立ち上げるプロセスを解説しました。
最後に今回の記事のまとめです。
新規事業を立ち上げるプロセス
- アイデアを磨く
- ビジネスモデルを見極める
- 事業計画に落とし込む
将来の新規事業になりそうな種を見つけたら、4つの仮説に分けて検証する。
- 顧客仮説:顧客やユーザーは誰か
- 問題仮説:顧客・ユーザーが抱えている問題は何か
- ソリューション仮説:自分たちはどのような方法で解決するか
- 価値仮説:顧客にはどんな価値やベネフィットがもたらされるか
ビジネスモデルは、「価値の実現視点」 と 「顧客視点」 の2つの視点で成立するかどうかを見極める。
価値の実現視点
- どのような資源を使うか
- どこの取引先・パートナーと組むか
- どんなプロセスでつくるか
- その時のコスト構造は
- 顧客は誰か
- どこのチャネルから提供するか
- 顧客は、提供価値を競合よりも魅力に感じるか
- 顧客とどんな関係を築くか
- 収益をどう得るか
一足飛びに事業計画をつくる弊害は、アイデアが良さそうだとわかった段階ですぐに事業計画をつくってしまい、事業立ち上げのプロセスが縛られてしまうこと。
アイデアが得られたら、4つの仮説で検証をする。そして、アイデアは本当にビジネスモデルとして成立するかどうかの見極めが大事。