
今回は、危機感を上手く使って行動し目標を達成しよう、という話です。
この記事でわかること
- 目標達成は危機感から
- 企業変革の八つのプロセス
- 危機感とビジョン
- 小さな成功サイクル
記事の前半は、目標達成のポイントを危機感というキーワードからご紹介します。
後半は企業変革の八つのプロセスとつなげて掘り下げています。ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事やキャリアでの参考になれば嬉しいです。
危機感から目標を達成する
勝間和代さんが、ご自身の YouTube チャンネルで、目標を達成するコツを解説してくれています。
ポイントを一言で言えば、ポジティブな危機感です。
人はプラスの喜びよりもマイナスに対する恐怖の方をより大きく感じ、それを避けようとします。マイナスへの恐怖とは、例えばダイエットも英会話もポジティブにこうなるといいのではなく、達成できないとこんなにまずい状況になってしまうという危機感です。
勝野さんのご自身のエピソードで紹介されていたのは、英語を話せるようにならないと会社をクビになる危機感から必死に英語に取り組み、英語を話せるようになったなどの例です。
勝間さんからのメッセージを一言で言えば、「健全な危機感を持ち、行動と習慣へのドライバーにしよう」 です。
この話は、企業変革の八つのプロセスにつながります。
企業変革の八つのプロセス
企業変革力 という本に、企業変革への八段階のプロセスが書かれています。
八段階の変革プロセス
- 危機意識を高める
- 推進チームをつくる
- ビジョンと戦略を立てる
- ビジョンを周知する
- メンバーが行動しやすい環境を整える
- 短期的な成果を生む
- さらなる変革を進める
- 新しい方法を文化として根づかせる
なお、ペンギンを主人公にした小説、カモメになったペンギン に八つのプロセスがわかりやすく書かれています。こちらもおすすめです。
八つのプロセスをあらためて見ると、最初は危機感からです。
興味深いと思うのは、危機感に加えてビジョンという理想を掲げていることです。
危機感とビジョン
この二つが、健全さを保つバランスを取ってくれます。
危機感には悲壮感や必死さが含まれます。危機感は確かに行動や変革への動機になりますが、危機感だけではどこかバランスを欠いた状態です。
危機感にビジョンを併せ持つことによって、ちょうど良いバランス感になります。悲観と楽観、現実と理想、過去と未来という、いずれも両方を持てるからです。
小さな成功サイクル
企業変革の八つのプロセスで、六つ目は小さな成功を祝います。
小さな成功の中にはまわりにはわからなくても、自分自身でしか気付かないものもあります。そうした小さな成功に気づき、時には自分自身で自分を褒め、その達成感を次の行動につなげていきます。
「行動 → 変化 → 小さな成功」 というこのサイクルを何度も小さく早く回します。
このサイクルをまわすことによって変革を続け、最後は文化として定着するのです。
まとめ
今回は、ポジティブな危機感から小さな成功につなげようという話でした。
いかがだったでしょうか?
最後に今回の記事のまとめです。
危機感を原動力にする
ポジティブな危機感を持ち、行動と習慣へのドライバーにしよう。危機感とは、達成できないとこんなにまずい状況になってしまうという恐怖。
危機感とビジョン
危機感に加えてビジョンという理想を掲げるとよい。危機感は確かに行動や変革への動機になるが、危機感だけではどこかバランスを欠いた状態。ビジョンを併せ持つことによって、悲観と楽観、現実と理想、過去と未来でちょうど良いバランスになる。
小さな成功サイクル
自分自身でしか気付かない 「小さな成功」 に気づき、時には自分自身で自分を褒める。達成感を次の行動につなげていく。「行動 → 変化 → 小さな成功」 のサイクルを何度も小さく早く回す。
企業変革力 (ジョン・P・コッター)
カモメになったペンギン (ジョン・P・コッター / 藤原和博 (翻訳) )