
今回は、マーケティングでのブランドについてです。
エトス・パトス・ロゴスの三つに学ぶ、ブランド政略のポイントを解説します。
この記事でわかること
- エトス・パトス・ロゴスとは
- ブランドの定義
- 強いブランドとは
記事の最初にエトス・パトス・ロゴスをご紹介します。
そして記事の後半ではエトス・パトス・ロゴスをヒントに、強いブランドとは何かを掘り下げていきます。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考になれば嬉しいです。
エトス・パトス・ロゴス
皆さんは、エトス・パトス・ロゴスをご存知でしょうか?
この三つは、コミュニケーションで説得力を高めるポイントとして参考になります。
エトス・パトス・ロゴス
- 信頼のできる人物が話している (エトス)
- 話の内容に共感できたり感情移入できる (パトス)
- 話の論理や言葉がわかりやすい (ロゴス)
シンプルに言えば、エトスは信頼、パトスは共感、ロゴスは論理です。
最も重要なのはエトス (人としての信頼)
この3つは、同等の影響力を持っているわけではありません。順番は、
エトス > パトス > ロゴス
信頼 > 共感 > 論理
いくら言葉巧みに話されても話に共感できなかったり、その人自体が信用できない人であれば、人は動きません。逆に言うと、信頼している人の話は多少の論理性がなくても信用します。
ではここからはエトス・パトス・ロゴスを、マーケティングのブランドに当てはめます。強いブランドとは何かを掘り下げてみましょう。
ブランドの定義
その前にまずは、そもそもブランドとは何かです。マーケティングの文脈でのブランドの定義をご説明します。
皆さんは、ブランドと聞いてどのようなイメージを持っていらっしゃるでしょうか?
私の一言の定義は、ブランドは 「顧客からの好ましい感情が伴った商品やサービス」 です。好ましい感情とは例えば、好き、満足、共感、誇り、憧れです。こうしたポジティブな気持ちが深く感情移入されているほど、強いブランドになります。
ちなみにブランドに ing がつくブランディングとは、顧客の感情を移入を起こしてもらうための働きかけです。
それでは強いブランドとは何かを、エトス・パトス・ロゴスの観点で見ていきましょう。
エトス・パトス・ロゴスとブランド
エトスは信頼でした。
ブランドに当てはめれば、商品やサービスへの顧客からの信頼が根底にあります。どれだけ信頼を獲得しているかが、ブランドの土台になります。
次にパトスです。パトスは共感です。ブランドに当てはめれば、ブランドの世界観やストーリーに人が共感をしていることです。
ここで言う 「人」 とは、自分たち (社内や関係各社) と顧客の両方です。自分たちにはインターナルマーケティング、顧客にはエクスターナルマーケティングで世界観を訴求します。
ブランドの世界観を分解すると、ビジョンという実現したい未来、そのために何をやるかのミッション (使命) 、そしてブランドが大切にする価値観であるバリューです。これらが合わさったブランドの世界観への共感度合いが、ブランドを強くします。
ロゴスは論理です。ブランドに当てはめれば具体性と一貫性です。
具体性とは、商品やサービスのユーザー体験において、ブランドの世界観を体現できることです。
一貫性とは、商品サービスの各顧客接点 (タッチポイント) での、一貫したブランド体験です。一貫性には、ブランドのコアになる 「らしさ」 が変わらないことも大事です。
まとめ
今回は、ブランドについてでした。
エトス・パトス・ロゴスの観点から強いブランドについて掘り下げました。いかがだったでしょうか?
最後に今回の記事のまとめです。
エトス・パトス・ロゴス
- 信頼のできる人物が話している (エトス)
- 話の内容に共感できたり感情移入できる (パトス)
- 話の論理や言葉がわかりやすい (ロゴス)
ブランドの定義
ブランドは 「顧客からの好ましい感情が伴った商品やサービス」 。好き・満足・共感・誇り・憧れのポジティブな気持ちが深く感情移入されているほど強いブランド。
エトス・パトス・ロゴスとブランド
- エトス: 商品やサービスへの顧客からの信頼 (ブランドの土台)
- パトス: ブランドの世界観 (ビジョン・ミッション・バリュー) やストーリーへの共感
- ロゴス: 具体性と一貫性。ブランド世界観の一貫したユーザー体験。ブランドのコアになる 「らしさ」 が変わらないことも大事