
今回は、暗黙知と形式知についてです。
この記事でわかること
- 暗黙知と形式知のループ
- [ループ 1] 暗黙知から形式知へ
- [ループ 2] 形式知から暗黙知へ
- ループを回すコツ
暗黙知と形式知という二つのキーワードから、専門スキルを伸ばしていく・広げていくためにどうすればいいかを掘り下げています。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事やキャリアへの参考にしてみてください。
暗黙知と形式知のループ
この記事でのメッセージを一言で表現すると 「暗黙知と形式知のループを回し続けよう」 です。
暗黙知と形式知の違いは、人に説明できるかどうかです。形式知は言葉や図によって人に説明できる知識です。暗黙知は、自分の中にある経験知や体験知で、人にはうまく説明ができるレベルにはなっていません。
例えば料理に当てはめると、形式知はレシピです。暗黙知は自分では料理ができますが、人に説明ができないので、同じ料理を他者で再現することはできません。
では、暗黙知と形式知のループについて見ていきましょう。まずは暗黙知から形式知への変換です。
暗黙知から形式知へ
暗黙知を形式知にするとは、実践から得た経験を自分なりの理論にすることです。
例えば、仕事で新しくやった方法、得られた学びを振り返り整理します。この過程で自分の型にできれば、再現性を作ることができます。
さらに発展させ、他人に伝えられる・教えられるようなレベルになれば、暗黙知が形式知になります。
では逆の流れで、形式知から暗黙知にするとはどういう意味でしょうか?
形式知から暗黙知へ
形式知から暗黙知にするとは、理論を実践の場で試してみることです。
例えば本で読んだ新しい知識、人から聞いた・教えてもらった方法を仕事の実務の場で使ってみます。
他者の形式知を自分に取り込み使ってみることによって、暗黙知になります。
理論と実践を繰り返す
ここまで見てきた 「暗黙知と形式知のループ」 とは、理論と実践を繰り返し回し続けることです。
別の表現をすれば、抽象と具体の往復です。抽象とは理論、具体とは実践です。
両方が大事です。もし理論だけだと、批評家や野党にしかなりません。一方の実践だけでは再現性が高まりません。
ここで言ってる再現性とは二つがあります。自分が違うところで応用できる、もう一つは他者に伝え、教えられる・育てられるという意味です。
ループを回すコツ
暗黙知と形式知のループをまわすためのポイントは何でしょうか?
暗黙知から形式知にする時に意識したいのは、言語化・構造化・一言化です。
言語化とは、自分なりに言葉に落とし込みます。言語化をすれば、構造化ができます。そして 「要するにどういうことか」 をシンプルに一言で表現をします。
形式知から暗黙知にする時のコツは、理論を学んだらなるべく早く実務の場で試してみることです。もし実際に試すことが難しいようであれば、頭の中で仮想的にシミュレーションするやり方も有効です。
物事は 「知っている」 と 「できる」 にはギャップがあります。
頭では分かっているつもりでも、実際に試してみると上手くいかない、理解が浅いということに気づきます。だからこそ早めに実際の場で試してみて、理論を体得しているか、どう機能するかを実験をしてみるのです。
まとめ
今回は、暗黙知と形式知のループを回し続けようという内容でした。
いかがだったでしょうか?
最後に今回の記事のまとめです。
暗黙知と形式知のループ
理論と実践を繰り返し回し続ける。抽象と具体の往復で、両方が大事。
暗黙知から形式知へ
実践から得た経験を自分なりの理論にする。仕事で新しくやった方法や得られた学びを、他人に伝えられる・教えられるレベルにする。言語化・構造化・一言化がポイント。
形式知から暗黙知へ
理論を実践の場で試す。本で読んだ新しい知識、人から聞いた・教えてもらった方法を仕事の実務の場で使ってみる。理論を学んだらなるべく早く実務の場で試してみよう。