出典: スターバックス
今回は、戦略やマーケティングにおける 「変えること」 と 「変えないこと」 の見極めという話です。
おもしろいと思ったスターバックスの新しい店舗を取り上げ、学べることを掘り下げます。
✓ この記事でわかること
- お茶に特化したスタバが登場
- サードプレイスという提供価値
- 戦略やマーケティングでの 「変えないこと」 を持つ重要性
よかったら最後までぜひ読んでみてください。
お茶専門のスタバ
出典: スターバックス
スターバックスがお茶を専門とするお店を展開しています。
お茶の味わいをスタバ流にアレンジ
以下は日経新聞の記事からの引用です。
スターバックスコーヒージャパン (東京・品川) は11月8日、お茶に特化した店舗を恵比寿ガーデンプレイス (東京・渋谷) に開店した。近年お茶の需要が伸びていることに対応し、特化した店舗を拡充している。お茶特化の店舗で7店舗目となる。
開店したのは 「スターバックス コーヒー 恵比寿ガーデンプレイス センタープラザ B1 店」 だ。お茶に特化した店舗は都内では3店舗目だ。お茶の味わいをスターバックス流にアレンジした商品を多く取りそろえているのが特徴だ。
例えば、ゆずの果皮を使用した 「ゆず & シトラス ラベンダー セージ ティー」 (持ち帰りで638円, 店内利用で650円) や 「和三盆 抹茶 ティー ラテ」 (同) 、お茶を使った 「フラペチーノ」 などを取りそろえる。箱入りの茶葉も販売する。
ゆず & シトラス ラベンダー セージ ティー (出典: スターバックス)
和三盆 抹茶 ティー ラテ (出典: スターバックス)
店舗の特徴
お茶専門のスタバの店内の特徴について続けて記事から見てみましょう。
同社は 「恵比寿エリアにある他のスターバックスの店舗に比べてゆったりとした店舗作りが特徴だ」 と語る。平日の仕事終わりや休日にゆったりと過ごせる空間作りを意識したという。店舗面積は165平方メートルだ。席数は店内に48席、テラス席が32席の計80席を用意した。
店内は商品を作っている様子が見えやすいようにカウンターを低めに設計した。彩りが豊かな商品が多いことから商品の見た目をより楽しめるように店員が着用するエプロンの色をグレーにした。
学べること
ではスタバの事例から学べることを掘り下げていきましょう。
サードプレイスという提供価値
コーヒーではなくお茶に特化したスタバでは、メニュー以外にも店内のレイアウトや雰囲気、店員のエプロンも変えました。
一方でブレずに変えていないのはスタバがお客さんに提供している本質的な価値です。スタバが家庭や職場ではない第三の居場所というサードプレイスとしての価値です。
先ほど引用した記事にあったように 「平日の仕事終わりや休日にゆったりと過ごせる空間」 がスタバのコア部分です。
「変えないこと」 は何か
お茶に特化したスタバからの学びを一般化すれば、戦略やマーケティングにおいて 「変えないこと」 を持つ重要性です。
意志を持った 「変えないこと」 が中心に軸としてあるからこそ、残りのものは変えることができます。
変えないのはコンセプトや目指すビジョン、使命として掲げるミッションのような高次元のものです。ここがブレなければ手段や打ち手のレイヤーは時には大胆に変えていいわけです。
スタバではサードプレイスの提供というコンセプトレベルでは変えず、手段であるコーヒーではなくお茶に特化し店内のレイアウトや雰囲気も変えました。
軸となる 「変えないこと」 を持っておくことが大事です。
まとめ
今回はお茶専門のスタバを取り上げ、学べることを見てきました。
最後に学びのポイントをまとめておきます。
✓ 「変えないこと」 と 「変えること」 の見極め
- 意志を伴う 「変えないこと」 がブレずに中心を通っていれば、残りのものは変えることができる
- 戦略やマーケティングにおいて 「何を変えないか」 が大事
- コンセプトやビジョン、ミッションなどを変えずに、手段のレイヤーでは時には大胆に変えてみよう
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