今回はフレームワークの使い方です。「フレーム思考」 を掘り下げます。
✓ この記事でわかること
- フレームの使い方 (先に切り口を決めてしまおう)
- 重宝しているビジネスモデルフレーム
- フレームを使うときの注意点
この記事で書いているのは、フレームワークの仕事での活用方法です。
私が仕事でよく使っているフレームもご紹介しながら、フレームワークの効果的な使い方を見ていきます。
ぜひ最後まで読んでいただき、お仕事での参考になればうれしいです。
フレームの使い方
仕事でのフレームワークの使い方をあらためて考えた時に、自分がやっていることはフレームからです。
まずは仮でいいので、使えそうだと思うフレームを選びます。その後にフレームの各要素の中身を決めていきます。
フレームとは切り口で抽象のレイヤーです。それに対してフレームの各要素に入れる中身が具体レイヤーです。例えるならフレームは引き出しです。
選んだ時点では引き出しの中身は空で、後から引き出しにモノを入れていきます。
重宝しているフレーム
私が仕事でよく使っているフレームの1つがビジネスモデルの構成要素です。
具体的には以下の7つから成り立っているフレームです。
✓ ビジネスモデルのフレーム
- 参入市場
- ターゲット顧客像
- 顧客課題 (ジョブ, 顧客の不, 顧客インサイト)
- ソリューション
- 実現理由
- 提供価値
- 収益モデル
フレームの補足
7つを流れでご説明すると、事業を展開する市場があり、その中でターゲットとなる顧客をまずは定義します。
次にターゲット顧客が抱える問題や顧客課題を明確にします。具体的には 「ジュブ (片付けたい用事) 」 「顧客の不は何か」 「背後になる顧客インサイト」 です。ここまでで7つのうち3つです。
4つ目のソリューションとは設定した問題に対する、自分たちの解決方法です。実現理由はソリューションはなぜできるのかをリソース・オペレーションの観点から掘り下げます。
6つ目の提供価値はソリューションによって顧客は本質的にどんな価値を得るか、そして最後の7つ目が価値提供からの収益モデルです。ソリューションからの顧客への提供価値に対してどう収益の仕組みをつくるかです。
ビジネスモデルフレームの活用シーン
大げさではなく私は毎日のようにこのビジネスモデルのフレームを仕事に使ったり、ニュースを見た時の分析、読書でもフレームに当てはめながら読んでいます。
コンサルティングの仕事では、事業や商品・サービスの戦略をつくるための現状把握に使います。ビジネスモデルのフレームに沿って1つ1つの現状を解像度高く理解します。
他には仮説立案と検証、戦略の実行プランをつくる時には7つの要素に当てはめます。
フレームを使うときの注意点
フレームワークは便利ですが、注意点があります。
フレームに固執しすぎないことです。というのはフレームはあくまで道具であり手段だからです。フレームを使うときに、無理やりに当てはめようとするのは本末転倒です。
今回ご紹介したビジネスモデルのフレームも、7つの要素が完全に埋まらない時もあります。この時にフレームの完成度を上げすぎるよりも、ある程度の中身が入ったら実行に移すほうがいいです。
フレームの 「手段の目的化」 に注意です。フレームは 「なんとかとハサミは使いよう」 と思っておくくらいがいいです。どんな時にも必ず機能する魔法の杖ではないのです。
まとめ
今回は仕事でのフレームワークの使い方をご紹介しました。
最後に記事のまとめです。
フレームの使い方
- 先に切り口としてフレームを決めてしまう
- その後にフレームの各要素の中身を決めていく
- フレームを選んだ時点では引き出しの中身は空。後から引き出しにモノを入れていく
重宝しているビジネスモデルフレーム
- 参入市場
- ターゲット顧客像
- 顧客課題 (ジョブ, 顧客の不, 顧客インサイト)
- ソリューション
- 実現理由 (ソリューションを実現できるリソースとオペレーション)
- 提供価値 (顧客が得る本質的な価値)
- 収益モデル (提供価値を収益にする仕組み)
フレームを使うときの注意点
- フレームに固執しすぎない
- あくまでフレームは道具であり手段。手段の目的化に注意
- フレームの完成度を上げすぎるよりも、ある程度の中身が入ったら実行に移そう