
今回は、アドラー心理学を取り上げます。
- アドラー心理学の幸福論とは?
- 幸せになる3つのステップ
- マーケティングフレームをアドラー心理学に応用すると? (幸せになる方法)
こんな疑問に答える内容を書きました。
この記事でわかること
この記事でわかるのは、幸せとは何かです。
アドラー心理学から幸福とは何か、どうすれば幸せになれるかを掘り下げています。
ぜひ記事を読んでいただき、あらためて幸福とは何かという問いへの参考になればと思います。
アドラー心理学の幸福論
皆さんは、もし 「幸せかどうか」 と聞かれれば、どう答えるでしょうか?
今回のテーマは幸福です。アドラー心理学から、幸せとは何か、どうすれば幸せになれるかを考えていきましょう。
では、アドラー心理学は、幸福をどのように捉えているのでしょうか?
アドラー心理学では、幸福とは貢献感であるとします。
ここでのポイントは、主観で自分がそう思えることです。他者からの評価に依存しているのではありません。あくまで自分自身で貢献していると感じられるかです。
幸せになる3つのステップ
アドラー心理学は、幸福になるために3つの段階を踏むと考えます。
幸せになる3つのステップ
- 自己受容 (ありのままの自分を受け入れる)
- 他者信頼
- 他者貢献
3つ目の他者貢献で、自分が他者に何ができるかを考え実践していきます。自分が何を与えてもらうかではなく、まわりに何を与えるかです。
では、ここで言う 「他者」 とは誰になるのでしょうか?
アドラー心理学での 「共同体」 にヒントがあります。
他者とは誰か
アドラー心理学のキーワードの1つが、「共同体感覚」 です。
共同体感覚とは、他者を仲間と見なし、自分の居場所があると感じられることです。
共同体は、小さなものから大きいものまで多様です。アドラー心理学では、相手と2人でも共同体と捉え、家族、組織、会社、地域、国、地球も共同体と見立てます。
幸せになるための他者貢献とは、共同体で一緒にいる 「仲間」 への貢献なのです。
他者貢献と幸福感 (思ったこと)
思ったことから、ここでは2つご紹介します。
他者貢献で思ったこと
- 利他から利己へ
- 人間関係と幸福
他者への貢献、それも見返りのない自ら与えることが幸福になるとは、利他的な考え方です。それがめぐりめぐって自分の幸福につながるのは興味深いです。利他が最終的には利己に行き着いているからです。
もう1つ思ったのは、人間関係と幸福感です。
アドラー心理学では、「全ての悩みは対人関係の悩み」 と捉えます。だからこそ、自分がいる環境で共同体感覚を持てるか、まわりにいる人に貢献し、その実感が自分で感じられるかが幸せにつながります。
それでは、ここまでの内容を踏まえ、どうすれば幸せになることができるのでしょうか?
ここからは、マーケティングのアプローチをアドラー心理学の幸福論に当てはめてみます。
マーケティング戦略のフレーム
マーケティング戦略をつくっていく時に私がよく使うフレームがあります。
仕事だけではなく、日常生活からマーケティング視点になるために便利なフレームです。4つの要素があり、5W1H から順番に Where, Who, What, How です。
マーケティング戦略のフレーム
- 自分たちが参入している市場 (環境) の理解 [Where]
- 顧客の定義と理解 [Who]
- ターゲット顧客に提供する本質的な価値の見極め [What]
- 価値を提供する手段 (価値を実現する) [How]
このフレームを、アドラー心理学の幸福論に横展開するとどうなるでしょうか?
アドラー心理学 × マーケティング戦略
Where, Who, What, How の順番に、共同体での他者貢献に当てはめてみます。
Where (市場理解)
- 自分のいる共同体の理解
- 共同体は自分で選べる、主体的に出たり入れるという意識を持つ (今いる環境が全てではない)
Who (ターゲット顧客)
- 自分がいる環境にいる 「他者」 は誰か
- 仲間だと見ることができるか
- 他者を理解する (例: 求められること, その背景)
What (提供価値)
- 他者への本質的な提供価値は何か
- 自分ができる貢献とは何か
How (価値提供の手段)
- 具体的に何をすれば/どうあれば他者貢献になるか
- 自分が持っているもの、それをどう活かせば実現するか
他者貢献という幸福につながることを、マーケティングの観点から紐解きました。
逆に考えると、マーケティングとは顧客を幸せにするためにあると見ることができます。だからこそ、マーケティングのフレームが、アドラー心理学の幸福論にも当てはまるのです。
まとめ
今回は、幸福感についてでした。
最後に今回の記事のまとめです。
1.
アドラー心理学では、「幸福とは貢献感」 である。主観で自分がそう思えると幸福感を持てる。
幸福になるために3つの段階を踏む。
- 自己受容 (ありのままの自分を受け入れる)
- 他者信頼
- 他者貢献
2.
アドラー心理学での共同体感覚とは、「他者を仲間と見なし、自分の居場所があると感じられること」 。幸せになるための他者貢献とは、共同体で一緒にいる 「仲間」 への貢献。
3.
マーケティング戦略のフレーム
- 自分たちが参入している市場 (環境) の理解 [Where]
- 顧客の定義と理解 [Who]
- ターゲット顧客に提供する本質的な価値の見極め [What]
- 価値を提供する手段 (価値を実現する) [How]
4.
マーケティング戦略のフレームは、アドラー心理学の幸福論に応用できる。
- 自分がいる共同体の理解、共同体は自ら選べる意識を持つ [Where]
- 共同体の他者を理解する [Who]
- 他者への本質的な提供価値の見極め [What]
- 具体的に何をすれば/どうあれば他者貢献になるか [How]
幸せになる勇気 - 自己啓発の源流 「アドラー」 の教え Ⅱ