2011/02/11

ブログ書く楽しさは料理に似てる

文章を書くことについて、「知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ」(講談社プラスアルファ文庫)では次のように書かれています。「書くという行為は、もやもやしたアイデアに明確なことばを与えていくことであり、だからこそ、書くことで考える力もついてくるのです。(p.131)」

今回のエントリーでは、最近感じているブログを書く楽しさについて書いてみたいと思います。

■ブログを書く楽しさ

上記の引用はブログを更新する理由の1つなわけですが、一方でこれだけだと、どうしても書くモチベーションを維持しきれない時も正直出てきます。書いていてなかなか文章がまとまらなかったり、うまくストーリーがつなげなかったりという場合もあれば、書こうという気持ちが起こらない時もあります。

そんな中、こうして更新を続けていられる理由の1つで最近感じているのが、ブログを書こうと思ってから記事にするまでのプロセスです。以下、この前のブログ記事を書いた時の、実際の流れを例にして書いてみます。(該当記事:「facebookで国民の声を聞くデジタル民主主義なインド」

このエントリーをブログで書こうと思ったきっかけは、ツイッターだったかRSS経由で「Indian Government Asks For Budget Input On Facebook」(インド政府はFacebookで国家予算への意見を募る)というAll Facebookのブログ記事を読んだことでした。ただ、この記事だけの情報でブログにすれば、単に日本語訳にしただけの記事になってしまうので、ブログにするためにはもう少し関連情報が必要です。

そもそも、この記事だけではその情報が正しいかが保障されているわけではありません。そこで、他でも同様の内容を扱ったサイトがないかを調べてみました。今回の例で言うと、該当するインド政府の専用サイトフェイスブックページ、ニュースサイト、他のブログ記事など。また、今回の場合は前提としてそもそものインドでのフェイスブックユーザー数も気になったので確認しました。このように複数の情報を当たることで、最初の記事に信憑性が出てくるだけではなく、より詳細な情報を知ることができます(それと英語を読む勉強にもなりました)。同時に、このあたりでブログ記事のストーリーもだんだんと頭の中でできてきます。

他の情報に当たる時にはGoogle等での検索を利用しますが、加えて、自分がこれまで閲覧したことのあるサイトだったり、読んだ本、あるいは雑誌などの自分のこれまでのストック情報からも関連するネタを持ってくることもあります。今回のインドの記事で言うと、Evernoteから「NYC Mayor Wants Municipal Page On Facebook Site」という、ニューヨークでの今後のフェイスブックへの取り組み可能性という関連する記事を取り出したり、ちょっと前に読んだ「フェイスブック 若き天才の野望」という本や映画「ソーシャル・ネットワーク」も参考情報として使いました。

ここまでの内容を整理すると、ブログで書こうと思うきっかけとなる情報が入ってくると、関連する情報を色々と調べてみたり、自分のストック情報からも参考にします。料理で例えるならば、作りたい献立が思いついたので、料理に必要な食材を買いに行ったり(Google検索など)、冷蔵庫にある食材を利用したり(Evernoteなど)するわけです。個人的に楽しいと感じるのは、食材を探すのもそうですが、おもしろいのはどういうコースで料理を提供するか、つまり、集めてきた情報からどういうストーリーの記事にするか。ここが時に難しくもあり、そしてブログを書く楽しさだなと思っています。

■ブログで発信するということ

ブログを書く時に、いつもちょっとだけ意識していることがあります。それは「この内容を記事にする価値があるのかどうか」ということ。こう考えるようになったきっかけは「街場のメディア論」(光文社新書)という本で著者の内田樹氏が次のように述べていたことです。
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せめて僕たちにできることは、自分がもし「世論的なこと」を言い出したら、とりあえずいったん口を閉じて、果たしてその言葉があえて語るに値するものなのかどうかを自省することくらいでしょう。自分がこれから言おうとしていることは、もしかすると「誰でも言いそうなこと」ではないのか。(中略)
そう問うことはたいせつなことです。どうせ口を開く以上は、自分が言いたいことのうちの「自分が言わなくても誰かが代わりに言いそうなこと」よりは「自分がここで言わないと、たぶん誰も言わないこと」を選んで語るほうがいい。それは個人の場合も、メディアの場合も変わらないのではないかと僕は思います。(p.103)
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もちろん、これを実践するのは難しいことだと思います。でもだからこそ、少しだけでも自分の中で意識しておきたいなと思うのです。

一方で、もっと気軽にブログを更新してもいいかなと思うことも時々ありますが、そういうものは基本的にツイッターに流していて、ブログとツイッターの位置づけは違うものだと思っています。(このあたりは以前にブログで書いてました:「ブログとツイッターは異なるベクトルを持つ」




街場のメディア論 (光文社新書)
内田 樹
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