ソーシャル検索とは、検索結果をパーソナライズ化(個人への最適化)することであり、同じ検索をしても人によって異なる結果が返ってくるものです。なぜ各個人で結果が変わるかというと、例えばユーザーの属性情報(性別・年齢・居住地域・等)、ネット行動情報(閲覧履歴)、ソーシャルネットワークのユーザー同士のつながりや行動(発信情報、いいね/+1)、などの情報も考慮され検索結果を返すからです。今回グーグルが発表したソーシャル検索ではGoogle+での情報を検索と統合するようで、具体的に新しく追加されたのは3つです:Personal Results、Profiles in Search、People and Page
2.Profiles in Search
これから会う人だったりの名前を直接グーグルで検索する場合、検索結果にその人のGoogle+でのプロフィール(顔写真も)が表示される機能。イメージとしてはフェイスブックの友人検索に近い感じ。
3.People and Page
検索キーワードに関係性の強い人やGoogle+ページが表示され、その場でフォローできるもの。ここで言うフォローとは、Google+のAdd to circlesのこと。例えば「Music」と検索するとMusicに関連する著名人のGoogle+アカウントやGoogle+ページが表示されるようになるとのこと。
グーグルが今回の発表を「Search, plus Your World」と表現していますが、グーグルの言うYour Worldとは結局はグーグル内の世界にすぎないじゃないか、ということ。この主張は理解できると思っていて、グーグルの使命に「世界中の情報を整理しアクセスできるようにすること」がありますが、今回整理されたのはGoogle+の情報のみ。多くの人がそうだと思いますが、ソーシャル系でよく使うのはツイッターだったりフェイスブックなわけで、その情報が検索結果に反映されないのであれば、パーソナライズ化された検索結果と言って果たしていいのかどうか。どこまで「あなただけの検索結果」を返してくれるのかに疑問だったりします。
Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。マーケティングおよびマーケティングリサーチのプロフェッショナル。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。
前職の Google ではシニアマネージャーとしてユーザーインサイトや広告効果測定、リサーチ開発に注力し、複数のグローバルのプロジェクトに参画。Google 以前はマーケティングリサーチ会社にて、クライアントのマーケティング支援に取り組むとともに、新規事業の立ち上げや消費者パネルの刷新をリードした。独立後も培った経験と洞察力で、クライアントにソリューションを提供している。