2013/10/27

赤ちゃんの抱っこ中に重宝しているTEDのPodcast

ここ最近、Poscastにハマっています。

■赤ちゃんの抱っこ中にPodcastが便利

発見だったのが、PodcastにはTEDがあるんですね。TEDのパフォーマンスが映像でPodcastで配信されています。

英語以外にも日本語や他の言語のチャンネルがあり、日本語バージョンでは日本語の字幕が表示されます(音声は英語)。チャンネルはビジネス、テクノロジー、教育などのカテゴリーでも分類されています。

他にも英語のニュースなどのPodcastを使っています。Podcastを重宝しているのは、もうすぐ生後2ヵ月になる娘がいるのですが、抱っこしている時にPodcastが便利なんです。

抱っこしてしばらくすると娘は寝てしまいます。寝てすぐに娘をベッドに置ければいいのですが、寝ていてもベッドに置いた瞬間にまた泣き出します(よく抱っこが終わったのがわかるなと感心)。なので、寝てもしばらくは抱っこをしているのですが、それが30分とか1時間くらいになるので、その時間がヒマになります。

初めは本でも読んでみようと思いましたが、両手が抱っこでふさががれているのでページをめくるのがうまくできませんでした。電子書籍のキンドルも似たような状況。そこで次にやってみたのが耳からOKではと思い、Podcastでした。娘を抱っこしながら、iPadでPodcast(特にTEDとかの英語コンテンツ)を楽しむというのが最近です。

TEDのPodcastは例えば以下。

Podcastの良いところは、コンテンツが更新されれば自動でダウンロードされること。ユーザーから見るとPush型のコンテンツ配信です。

TEDって、おもしろいコンテンツが多い反面、個人的に感じていたのがどのコンテンツを選んだらよいかを迷い、そのうちに選ぶのが少し面倒になってくる。そうすると見ようと思うのにハードルが上がるんです。Webブラウザ上のTEDのページも、TEDアプリも同様でした。それがPodcastでは気軽に見ようと思えます。コンテンツの更新頻度は過去の履歴を見ると各ジャンルで1ヶ月に1本あるかないかくらいですが、当面は飽きることなく利用できそうです。

■TED「赤ちゃんは語学の天才」

今回のエントリー内容に関連して、TEDコンテンツを1つご紹介します。「The linguistic genius of babies」(赤ちゃんは語学の天才)というテーマのプレゼンです。おもしろいと思ったのは、
  • 7歳くらいまでの子どもは第二言語を学ぶ能力が高い。以降は年齢が上がるごとに下がる
  • 中でも赤ちゃんは言語能力が長けていて、生後6-8ヵ月の赤ちゃんはどの言語の音も聞き分ける能力がある(例:日本人の赤ちゃんでも英語のRとLの発音は脳では聞き分けている)
  • 10-12ヵ月くらいになると、母国語とそれ以外の言語を聞く能力に差が出てくる
  • 赤ちゃんに母国語以外の言語を聞かせる場合、①TVなどから聞かせる、②人が直接話しかける、では②のほうが効果が高い

自分の娘を見ていて思うのですが、生後すぐの状態から日々成長しているように感じます。肉体的な変化であったり、見せる表情/感情も多様になります。母親の身体から出て、新しい世界への適応を赤ちゃんなりに必死にやっている感じです。

親が話す言語をなんとか理解しようとする姿勢がどんな言語も聞き分ける脳を持っていたり、TVなどからではなく人から直接話すほうが言語を聞き取る能力向上に効果があることも、スポンジのように何でも吸収する時期だからこそ、上記の研究結果も納得のできる話です。

今回ご紹介したTEDの「The linguistic genius of babies」(赤ちゃんは語学の天才)は10分くらいの動画なので、興味のある方はぜひ。


パトリシア・クール 「赤ちゃんは語学の天才」2011 - YouTube
日本語字幕なしの英語版はこちら


2013/10/26

資産7500万円をパーセントで引き出すという発想の転換

書籍「忙しいビジネスマンでも続けられる 毎月5万円で7000万円つくる積立て投資術」で推奨されている資産運用はとてもシンプルでした。

■続けることを意識したシンプルな投資術

本書では「大きく動かすこと」より「小さく続けること」を大切にする考え方がベースにあって、運用方法は
  • 月に1度の引き落としで自動積立て
  • 年に1度だけ自分の資産状況を確認する

本のタイトルに7000万円とありますが、本書での目標設定としてはリタイヤする65歳時点で約7500万円の資産をつくることとしています。根拠は、リタイヤ後の生活費+旅行等を月額35万円として、うち10万円を公的年金、25万円を65歳までに運用した資産から。65歳〜90歳までの25年生きるとして必要なのは、25万円×12ヵ月×25年=7500万円。これを資産運用でつくります。

本書では7500万のために、毎月5万円と年2回のボーナス時に20万円を加える。これを年率5.5%で30年間運用すると計算上は達成できます(個人的な感覚として年率5.5%で運用し続けるのはややハードルが高いような気もしますが)。

投資先はノーロード(申込み手数料が無料)のインデックス投資信託を推奨し、①日本債券、②海外債券、③日本株式、④海外株式、の4つの組み合わせです。資産配分(でセットアロケーション)はいくつか例が示され、年に1回だけ配分を確認しずれていれば調整する運用方法です。

■運用した資産の引き出しはパーセントで考える

ここまでであれば、他の本でも似たようなことが書かれています。本書の内容でユニークだと思ったのは、リタイヤ後の資産の引き出し方でした。

本書の設定は、リタイヤ後の毎月35万円のうち25万円が資産運用からです。年間では25万×12ヵ月=300万を資産から引き出すことになります。

ユニークだと思ったのは、金額ベースではなく資産に対するパーセントで引き出すという考え方でした。

まず、65歳時点で一気に資産7500万円を現金化はしない。毎年少しずつ引き出します。それを毎年300万円ずつ引き出すのではなく、資産の4%で引き出すのです。

パーセント引き出しを推奨する理由は、引き出し額÷資産額の比率を常に一定にすることを優先するからです。65歳時の7500万円という資産は、本書では投資信託を想定しているので、一定のリスク資産です。経済状況等により投資信託価格が上下するため、その分資産額も増えたり減ったりします。分母である資産額が変動するのであれば、引き出し額もそれに併せて変動させようというのが、パーセント引き出しの考え方です。

なお、65歳以降も積み立てた資産運用は続くので(新たな毎月の投資はしないが持っている資産の運用が続く)、それを年率5%、年間で4%引き出しても資産は大きくは減らないと本書ではしています。

パーセントで引き出す場合は発想の転換が必要になります。資産状況に応じて引き出し額は変わるので、生活費等の支出もメリハリをつけることになります。これはデメリットと見るかどうかは各自の考え方で分かれそうですが。

★  ★  ★

パーセントでの引き出しが唯一の答えではないと思いますし、毎年決まった額を引き出すほうがよいと考える方もいるでしょう。それとも、リタイヤした時点で投資信託での運用をやめ、全てを現金に変えたいという人もいるかもしれません。これはリスクが大きいと思いますが。

本書で自分に取っての発見は資産運用の終わり方に一石を投じてくれた点です。資産運用の初め方や続け方は他の本でも書かれていますが、出口についても考えさせてくれました。

得られた示唆を一般化すると、何かを始める/取り組む際には、出口という終わり方も想定しておくことの大切さです。何を持って終わりとするか。究極は人生の終わりをどう迎えるかという終活であったり、カジュアルなものとしては仕事において、目の前に今取り組んでいる業務は、何がどうなれば終わるのかを意識することです。




2013/10/20

実は守破離の「守」こそ大事だなと思った話

「模倣の経営学―偉大なる会社はマネから生まれる―」という本の主題は、イノベーションはマネから生まれるという考え方です。

マネと聞くと、独自性や創造性がないものと思われるかもしれません。日本語には猿真似という言葉があったり、英語ではCopycatなんて表現もあります。

本書で追求しているのは表面的な真似ではなく、本質的な模倣から生まれるイノベーションです。表面的なと言うのは企業で言えば製品/サービスのレベルで、本質的な模倣は事業の仕組みや原理まで落とし込むこと。

■徹底した模倣から生まれる能力の向上と創造性

模倣はむしろ知的であり、創造的なものとしていて、印象的だったのがドトール創業者である鳥羽博道氏の言葉でした。
「徹底してその人に見倣い、研究し、模倣する。その過程で個人の能力は相当高まるだろう。そして、その高まった能力によって個人のオリジナリティというものが生み出されることになると思う」

引用:書籍「模倣の経営学―偉大なる会社はマネから生まれる―」

つまり、徹底した模倣から生まれる創造性です。

真似と言っても忠実に再現しようとすると高い能力が要求されます。真似をする対象の理解から始まり、模倣プロセスにおける試行錯誤。負荷のかかる作業です。この負荷を通して学習をし、能力が高まるということなのでしょう。

■守破離の「守」に注目してみる

日本には「守破離」という考え方があります。武道や芸術等における師弟関係のあり方で、守→破→離という3つのプロセスです。Wikipediaから引用すると、
  • まずは師匠に言われたこと、型を「守る」ところから修行が始まる
  • その後、その型を自分と照らし合わせて研究することにより、自分に合った、より良いと思われる型をつくることにより既存の型を「破る」
  • 最終的には師匠の型、そして自分自身が造り出した型の上に立脚した個人は、自分自身と技についてよく理解しているため、型から自由になり、型から「離れ」て自在になることができる

本書を読んで、自分の中で守破離への考え方が変わりました。今までは「破」と「離」が大事だと理解していました。「守」は単に言われたことをやるだけ、目標とする対象の真似をするにすぎないと思っていて、そこから少しずつ自分のオリジナルに進化させていく「破」と「離」のプロセスこそ大事であると。

本書で書かれている「徹底した模倣のプロセスにおける試行錯誤から能力が高まる」を考えると、「守」の段階で、いかに学べるかが重要だとあらためて思いました。どれだけ徹底的に真似ができるか。表面的な真似ではなく、なぜそうするのかの原理や本質まで見抜き、それを自分のものにする。

そう考えると、守破離のスタート地点から道が分かれます。誰の真似をするのか、その人の何を真似るのか、どうやって真似するか。真似する対象を選ぶ際に、Who, What, Howの3つが大切になります。

★  ★  ★

本書では、「イノベーションはマネから生まれる」という考え方のもと、いくつかの企業がどんな真似をして成長したかの事例が書かれています。

クロネコヤマト、トヨタ、スターバックス、ドトール、などなど。どの事例も真似を通した試行錯誤があり、仕組みレベルまで立ち返り、時には自分たちのオリジナルも生み出すことで、イノベーションが生まれました。

真似をするという行為は、企業だけではなく個人レベルでも考えさせられることが多かった本です。




2013/10/19

コンタクトレンズを 「使い捨て」 にするという逆転の発想




競争戦略の考え方の1つは 「いかにして戦わないようにするか」 です。競争しない競争戦略です。ブルーオーシャンの発想で、ターゲット層を変え新しい市場を開拓したり、新しい商品やサービスを投入して差別化を図ります。

既存の市場でイノベーションが起こるのは、従来とは全く違う発想をもつ商品やサービスが出てくる時です。

使い捨てコンタクトレンズ


例えば、使い捨てコンタクトレンズです。書籍 模倣の経営学 - 偉大なる会社はマネから生まれる で紹介されていました。

2013/10/14

貧乏になりやすい人のパターンは 「お駄賃貧乏」 by 貧乏神の幸子




前作が200万部を突破し、続編が 夢をかなえるゾウ2 - ガネーシャと貧乏神 です。



貧乏神の金無幸子


サブタイトルに貧乏神とあるように、主人公には、ガネーシャだけではなく貧乏神もとりつきます。名前は金無幸子という女性の貧乏神です。ストーリーの中で大事な役割を担っており、ところどころで深いことを言ってくれます。

2013/10/13

「これは厳しい…」と思った時こそ大切にしたい交渉の3つのポイント

ある姉妹のお話です。
2人の姉妹が、ひとつのオレンジをめぐって口喧嘩をしています。「半分に分けたら?」と親が言いましたが、2人とも「ひとつ分が必要なの!」と言って譲りません。

しかし数分後、話し合いの結果、姉妹で無事に分け合うことができました。
いったい何が起きたのでしょう?

引用:書籍「武器としての交渉思考」

1つしかないオレンジを、お互いが「1つ分ほしい」と譲らなかったのに、2人が1つ分を分けることができたようです。

どう分けたかと言うと、「オレンジの中身と皮を分け合った」。姉はオレンジ(中身)を食べたかった、妹はオレンジの皮でマーマレードをつくりたかったのです。意地悪クイズみたいですが、このエピソードから得られる示唆は「一見すると主張がぶつかっている場合でも、実は2人が求めているものが違い、相手の主張を正しく理解すれば問題は解決するケースがある」。

1.交渉ではどれだけ相手の主張を聞けるか

交渉と聞くと、自分の欲しいものや意見を多く言ったほうが勝つ、というイメージがあるかもしれません。自分の言い分をどれだけ相手に飲んでもらうか。しかし、オレンジの話では自分の主張ばかりしていても解決しないでしょう。

大事なのは「相手の主張を聞き、相手を理解すること」。交渉っぽい言い方をすると、相手の利害に焦点を当てることです。

そのためには、相手の立場を理解し、自分が話すよりも相手の言い分をまずは聞く姿勢です。

2.譲歩をうまく使う

交渉では譲歩はつきものですが、間違ったイメージとして譲歩したほうが負けという考え方があるかもしれません。

交渉で大事だと思うのは、いかに譲歩をするか。もちろん、こちらの譲歩なしに交渉が成立すると良いですが、現実的にはそうはいかないんですよね。お互いの主張や利害が成立しない時は、何かしらの譲歩をすることで歩み寄り合意できるところまで持っていく。

うまい譲歩としては「相手にとって価値があること&自分にとっては価値の低い条件」を対象にすることです。相手のメリットにはなるけど、自分にはそれほど痛くはない条件を交渉の流れを見ながら譲歩として提案してみるのです。

譲歩として新しい情報を伝えると、相手の反応を見ることできます。向こう側の交渉の判断基準を理解する姿勢も大切だと思います。先に書いた「相手の主張を聞き、相手を理解すること」を譲歩のやり取りを通じて行なうイメージ。一方、譲歩をやりすぎると、相手側に「もっといろんな譲歩が出てくるのでは」と思われてしまうので、注意は必要ですが。

3.交渉は準備が8割

交渉がうまい人のイメージとして、交渉のテーブルでいかに話術を駆使するかがあるかもしれません。交渉で勝負が決まるのは事前準備をいかにできるかのほうです。準備としては、
  • 理想の交渉ゴール、落としどころ、絶対に譲れないところを明確にする
  • 相手の立場・主張を可能な限り理解しておく。交渉の争点も洗い出しておくとベター
  • 選択肢を多くもっておく

3つ目の選択肢について。これは2つあって、1つは交渉相手との選択肢です。ここが多いほど、譲歩にも使えます。

2つ目は交渉相手以外の選択肢。交渉相手に、「自分はあなたと合意しなくても別の良い選択肢があるので、それよりも良い条件でなければ合意しない」と言えるだけの他での選択肢があれば、交渉では優位な立場になれます。相手に伝えなくても、自分の中で他の選択肢を持っておくことで精神的な余裕も生まれます。最悪交渉が決裂しても、他の道があるわけですから。

★  ★  ★

交渉は相手があってのコミュニケーションです。

仕事での交渉で思い出すのが、交渉相手は初めは闘う相手だったのが、何度も交渉の場で膝を突き合わせてやりとりをする間にいつしかパートナーのような存在になっていったことです。

互いの後ろには上司がいて、会社のメンツもある制約条件の中、何が満たされれば合意できるのか。何かパズルゲームをやっているような感覚です。

そんな経験から学んだのは、
  • 交渉ではどれだけ相手の主張を聞けるか
  • 譲歩をうまく使う
  • 交渉は準備が8割

関連記事
どれだけタフな交渉でも大切にしたい5つの原則





2013/10/12

世界の経営学のホットトピック 「両利きの経営」 がおもしろい




読み始めたら一気に読んでしまった本が 世界の経営学者はいま何を考えているのか - 知られざるビジネスの知のフロンティア でした。



本書の特徴


本書には、競争戦略やイノベーション、グローバル経営などについて、経営学が今どんな研究テーマで取り組まれているのかがわかりやすく書かれています。

タイトルに 「世界の経営学者は」 とあるように、紹介されている研究内容は日本ではあまり目にすることの少ないものばかりでした。

ここに著者の執筆動機があり、世界の経営学者で議論されている内容が日本人には馴染みのないものが多い、だから本書を通じて世界の経営学の知のフロンティアに触れてほしいという思いが書かれていました。


イノベーション研究で注目されているテーマ


本書で紹介されている経営学の研究テーマで最も印象に残ったのは、イノベーションに関するものでした。

企業がイノベーションを実現するために、世界の経営学でホットなのは 「両利きの経営」 です。右手だけではなく、左手の両方が利き腕であるかのように行なう企業経営を指します。

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多田 翼 (書いた人)


外資系 IT 会社にて 「シニア マーケティングリサーチ マネージャー」 (LinkedIn) 。

1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身。学生時代は京都。家族4人で東京23区内に在住、2人の子どもの父親。気分転換は毎朝1時間のランニング。

書いている内容は、所属組織や会社の正式見解ではなく個人の見解です。