投稿日 2011/01/23

ポケベルのブームとソーシャルという功績




2011年の今から15年前の1996年当時、女子高生を中心に大ブームを巻き起こしていたのが、ポケベルことポケットベル (無線呼び出し) でした。

今回のエントリーでは、ポケベルを取り上げます。ポケベルブームの背景、当時の状況、ポケベルの功績は何だったのかを書いています。
投稿日 2011/01/21

これからの 「シェアと評判」 の話をしよう

今回は書評です。

ご紹介したい本は、シェア <共有> からビジネスを生みだす新戦略 です。


この本に書かれているのは、消費システムが変わる歴史的なターニングポイントに私たちはいることです。この記事では、「シェア」 という本を読んで考えたことを書いています。
投稿日 2011/01/15

なぜ大垣共立銀行は日経金融機関ランキング3位なのか?

10年1月8日付の日経新聞朝刊に日経金融機関ランキングの結果が公表されていました(表1)。

出所:日本経済新聞(10/1/8朝刊)

この調査は毎年実施されているもので、今回の調査概要を整理すると以下のようになります(表2)。

出所:日本経済新聞(10/1/8朝刊)

上記の満足度ランキングで印象に残ったのは、3位の大垣共立銀行でした。岐阜県大垣市に本店を置く地方銀行がなぜ3位なのか。ちなみに、07年:4位、08年:7位、09年:7位と、ここ数年ではベスト10の常連のようです。(なお、上記調査概要の通り、対象エリアが全国ではないため、地方銀行は首都圏・近畿・中部からしか評価対象とはならないですが、それを考慮しても大垣共立銀行の3位は注目に値します)


■大垣共立銀行の独自サービス

手始めにWikipediaで大垣共立銀行を見てみると、「独自のあるいは全国初となるサービスが多い」という記述がありました。具体的には、エブリデープラザ、コンビニプラザ、移動ATM、ドライブスルーATMなどです(表3)。

出所:Wikipedia


■コンビニモデルの導入

同行のサービスの取り組みについて、詳細記事が日経ビジネス(2011.1.10)に掲載されています。「”非効率経営”の時代」という特集記事で、記事の趣旨は、さらなる経営効率化の追及では成長の達成が困難になるとし、あえて「内向き」「ムダ」「遠回り」の”非効率”に商機のヒントがある、というものです。その非効率の事例として、大垣共立銀行が取り上げられていました。

例えばコンビニモデルを導入している半田支店(愛知県半田市)。店内に設置されている本棚には女性誌、漫画、クルマ雑誌など、100を超える雑誌が置かれているようです。ATMは24時間稼働、そしてトイレの併設。深夜では有人窓口は閉まっていますが、トイレ休憩や立ち読みに利用ができるとのこと。

こうしたコンビニさながらの独自サービスを打ち出している半田支店ですが、その狙いはどこにあるのでしょうか。それは、コンビニで採用されている「消費の連鎖」という考え方を銀行でも応用することになると記事では指摘します。

コンビニの主力商品の1つにお弁当があります。お弁当は店内の奥に売られており、周辺には飲料やデザートが置かれています。

弁当を手に取りレジへ向かうためにはお客は店内をめぐることになります。こうして、弁当以外の商品にも手を伸ばしてもらおうといのが「消費の連鎖」。

これを半田支店に当てはめるとこうです。店内奥にはATMがあり、雑誌コーナーの横を通ります。クルマ雑誌の横にはカーローンのパンフレットが、生活雑誌には住宅ローンのパンフレットが、という具体です。

また、店内には金融商品ランキングが記載されており、その1~3位までの商品パンフレットが並んでいるそうですが、これもコンビニが売れ筋商品を目立つ場所に並べることがヒントになっているようです。

他には、詳細は割愛しますが、コンビニモデル以外にも美容院から学んだ行員指名ができるネット予約受付、ファストフードからはドライブスルーATMなどのサービスがあります。


■異業種からの学び

以上のような独自サービスに共通する特徴は、異業種のサービスを銀行に応用している点だと思いました。記事によれば、コンビニ、ホテル、メーカー、テレビ局、通信会社などへ行員を送り込み、多様な業界から業務ノウハウや考え方を吸収していると紹介されています。

異業種ノウハウを取り込むのって、言うが易しだと思います。前述の大垣共立銀行のケースでは、言われてみると効果がありそうなのですが、導入までには試行錯誤も多かったのではないでしょうか。

そもそも、異業種ノウハウと銀行サービスを結びつけること自体も簡単ではないと感じます。やはり、普段からどこまでアンテナを張っているか、問題意識を持っているか、先入観や常識にとらわれない視点を持っている、などが大切になってくると思います。

これを書いていて思い出しましたが、そういえば、「異業種競争戦略」の著者でもある早稲田大学ビジネススクールの内田和成教授が、異業種競争戦略では3つのスピードが必要だと言っていたことです(日経ビジネス2010.3.29特別編集版)。

1. 問題に気づくスピード
2. 意思決定のスピード
3. 実行するスピード

話を大垣共立銀行の取り組みに戻すと、これらは一見すると非効率なものかもしれません。

おそらく、異業種のノウハウがそのまま当てはまるケースは少ないように思います。あるいは、ノウハウを共有したとしてもその効果が短期的(例えば翌月~数カ月程度)には見られないことも考えられます。

しかし、大垣共立銀行では上記のような取り組みの成果として、地域住民からも評価されているのでしょう。その結果、日経金融機関ランキングでは上位行の常連です。同行には行ったことがないのですが、機会があればぜひ一度、特に半田支店のような銀行には足を運んでみたいと思っています。


※参考情報

大垣共立銀行
http://www.okb.co.jp/index.html

Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%9E%A3%E5%85%B1%E7%AB%8B%E9%8A%80%E8%A1%8C

日経ビジネス2011.1.10

日経ビジネス2010.3.29特別編集版
投稿日 2011/01/06

では僕はどう生きるか


Free Image on Pixabay


考えさせられる本でした。君たちはどう生きるか です。



人としてどう生きるかという重いテーマについて真正面から、それでいて難解でもなく、誠実に書かれている本でした。今回のエントリーでは、本書を読み考えさせられたことを書いています。

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多田 翼 (運営者)

書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。マーケティングおよびマーケティングリサーチのプロフェッショナル。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

前職の Google ではシニアマネージャーとしてユーザーインサイトや広告効果測定、リサーチ開発に注力し、複数のグローバルのプロジェクトに参画。Google 以前はマーケティングリサーチ会社にて、クライアントのマーケティング支援に取り組むとともに、新規事業の立ち上げや消費者パネルの刷新をリードした。独立後も培った経験と洞察力で、クライアントにソリューションを提供している。

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名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。