2016/10/24

世界最先端の経営学 「トランザクティブメモリー」 に学ぶパフォーマンスの高い組織をつくる方法


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書籍 ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学 に 「トランザクティブ・メモリー」 という考え方が取り上げられています。

■ トランザクティブメモリーとは何か?

トランザクティブメモリーは、組織の学習効果やパフォーマンスを高めるためのアプローチです。

トランザクティブメモリーで重視されるのは、「組織のメンバー全員が同じことを知っている」 よりも、「組織のメンバーが『他のメンバーの誰が何を知っているか』を知っている」 という状態です。つまり、共通するノウハウ (Know how) を全員が一律に持つよりも、Know who に重きを置きます。

Know who を重視すると、なぜ組織の学習効果 / パフォーマンスが高まるのでしょうか。

メンバーの一人ひとりの記憶力には限界があるので、全員が同じことを覚えているのは非効率です。組織のメンバーがそれぞれ自分の専門領域の知識に長け、「誰が何を知っているのか」 「この分野はあの人が詳しい」 という情報が組織内で共有されていることが重要です。

トランザクティブメモリーを重視するとは、自分にはないある知識が必要になった必要になった時に、すぐにその人にアクセスでき知識を手に入れられればよいと考えることです。

■ トランザクティブメモリーを高い組織にするためには?

本書 ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学 によれば、複数の研究によって、トランザクティブメモリーを高めるためには顔を突き合わせての直接交流が重要であることがわかったとのことでした。

具体的なやり方として紹介されていたのは、シリコンバレーの先端ハイテク企業の例でした。

豪華な無料カフェや、オフィスにあるビリヤードや卓球台などの様々な遊びの要素です。一見すると業務に直接関係がないものでも、普段の業務では顔を合わせない社員同士をつなぐきっかけになります。他には、社員が集まって自然と会話やディスカッションが生まれることを狙ったコーヒー飲み場です。

会議や業務報告会のような場ではなく、フランクな雰囲気で、自然と会話が始まり、お互いに何をやっているのか、どんな専門知識や強みを持っているかを知るきっかけになります。

こうした機会が多いほど、後から 「この話はあの人に聞けばよい」 「B さんに right person である A さんを紹介してもらおう」 と思いつきます。

オープンな職場がよいとは言われますが、ではなぜオープンな場がいいのでしょうか。具体的に企業組織にとって何にプラスになるのかは、肌感覚では良いとはわかっても論理的な説明ができるとは限りません。

オープンな職場はトランザクティブメモリーが高く、よって組織のパフォーマンスに好影響が与えられるのです。経営学の研究から示されたトランザクティブメモリーという考え方は、オープンな職場がなぜよいかの問いに学術的な示唆を与えてくれます。

■ 必要な時にどうやって取り出すかのフックを持っておく

トランザクティブメモリーはもともとは企業組織についての概念ですが、個人にも示唆があります。

必要な情報を自分が持っていなかったり、すぐに思い出せなかったとしても、直接、気軽に聞ける人間関係を持っておくことの重要性です。直接会ってではなくても、ソーシャルメディアの知人に簡単なメッセージを送り、情報を共有してもらうやり方もあります。

要は自分が専門ではないことに対して、いかに right person に最短で行き着くかです。

もう少し一般化すれば、知識や情報は、必要な時にどうやって取り出すかのフックを持っておけばよいと言えます。人を介してでなくても、検索から (パブリックな) ネット上、あるいは Evernote や Google ドライブなどのクラウドサービスからすぐに取り出せる状態を保っておくことです。自分の頭の中に、自分さえ使えればよいラベルやキーワードです。




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