2016/03/19

マーケティングでは、強みを 「提供するもの」 と 「利用者が得られる価値」 に分けて考えよう




マーケティングにおいて、自社製品やサービスの 「強み」 が何かは重要です。


強みは競合と差別化されたもの


強みとは相対的なものです。競合と比べて差別化されていて、はじめて強みと言えます。自分たちが強みだと思っていても、買う側にとっては相対的に優れた価値がなければ選ばれないからです。

今回のエントリーは、強みを考えるにあたって1つの問題提起です。

強みは、売り手である提供者が 「提供するもの」 と、買い手である顧客にとって 「利用者が得られる価値」 に分けて考えられるべき、というものです。


具体的にどんな利用価値をもたらすか


強みのメッセージ例として、次のようなものがあります。

  • 当社の強みは 「世界初の技術」 です
  • この製品の強みは 「業界最軽量」 です
  • このサービスの強みは 「利用者がこれまで不満に思っていたことを解決すること」 です

最初の2つの世界初の技術と業界最軽量は、あくまで提供者が 「提供するもの」 でしかありません。

使う側にとって重要なのは、世界で初の技術や最軽量の製品が、具体的にどういう利用価値をもたらしてくれるかです。

世界初の技術がプロダクトに組み込まれ、そのプロダクトの性能が高いことで、従来の半分の時間で済む。それによって、利用者は残りの半分の時間を別の有意義なことに使える。あるいは、同じ時間でそれまでの倍できる。

ここまで落とせると、「利用者が得られる価値」 になります。利用者にとって何が価値になるか、利用者の視点でのベネフィットが何かが具体的に表現できているからです。


主語を利用者にして強みを表現する


先ほど挙げた3つの強みをあらためて見てみます。

  • 当社の強みは 「世界初の技術」 です
  • この製品の強みは 「業界最軽量」 です
  • このサービスの強みは 「利用者がこれまで不満に思っていたことを解決すること」 です

最初の2つの強みは主語が自社や製品です。

一方、最後の 「利用者がこれまで不満に思っていたことを解決すること」 は、主語が利用者で表現されています。提供するものではなく、利用者が得られる価値が具体的なメッセージになっているのです。


強みを分けて考える


自社製品やサービスの 「強み」 を考える時には、次のような2段階で分けるとよいです。

  1. 製品/サービスが 「提供するもの」 は何か。それは競合に比べて差別化されているか
  2. 提供するものによって 「利用者が得られる価値」 は何か。それは利用者が求めていることか (ニーズに合っているか)、競合に比べて差別化されているか

強みを考えるときに、1と2が混ざっていたり、1だけしか考慮されていないことがあります。

自分たちの強みは何か、それは自分たちにしかできないものなのか、その強みが顧客にとってどういうベネフィットがあるか。マーケティングにおいては、大切な問いです。

強みを、自分たちが 「提供するもの」 と、顧客である 「利用者が得られる価値」 に分けて考えてみましょう。


キャリアへの応用


今回のエントリーでは、マーケティングにおける強みを考えてみました。提供するものと利用者が得られる価値に分けることは、自分のキャリアを考えることにも応用できます。

キャリアを考える上で整理したいのは、自らの業務スキルや知識/経験、あるいは人脈も含めて、自分は何を持っているかです。これらは 「提供できるもの」 です。

もう1歩、踏み込んで考えたいのは提供するものによって、相手が得られる価値です。ここで言う相手とは、自分の雇い主である会社や、一緒に仕事をする協業相手や取引先、顧客です。

業務スキルや専門知識は、相手にとってどういう価値があるのか。主語を会社や一緒に仕事をする人にしたときに、どういうベネフィットがあるのか。

キャリアでも自分の強みを 「提供するもの」 と 「利用者が得られる価値」 に分けて考えてみるとよいです。

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多田 翼 (書いた人)