2017/06/21

2017年5月にブログで注目を集めた本 (月間クリック数ランキング)


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このブログでは、訪問いただいた方に役に立つと思ってもらえる本を紹介しています。読んだ本の書評を書いたり、エントリーの参考情報として本の内容を引用しています。

今回のエントリーでは、2017年5月の1ヶ月でクリックが多かった本をご紹介します (5冊) 。クリック数の多かった順番で並んでいます。



WHY から始めよ! - インスパイア型リーダーはここが違う (サイモン・シネック)




TED での 優れたリーダーはどうやって行動を促すか を語ったサイモン・シネックの著書です。

本書で紹介されているアイデアを一言で表現すると、「人は何を (What) ではなく、なぜ (Why) に動かされる」 です。

「なぜ」 は、自分の動機やビジョン、理念です。自分が信じていることを語り、共感が生まれれば人々を惹きつけることができるという考え方です。

本書ではゴールデンサークルというフレームが紹介されています。Why, How, What の3つの円があり、この順番がポイントです。

一般的にはゴールデンサークルの外側から内側に向けて考えると言います。What → How → Why の順番です。しかし優れたリーダーは逆で、Why → How → Whatの順で伝えます。

具体例として Apple が取り上げられています。iPhone や Mac を what からではなく、why からメッセージがあったと著者のサイモンは説明します。Apple の場合は why は 「世界を変えること」 であり、「Think different に価値がある」 です。

関連のエントリーはこちらです。

Why からはじまるゴールデンサークル:シンプルかつ応用度の高い思考アイデア



なぜ、あの会社は儲かるのか? - ビジネスモデル編 (山田英夫)




様々な企業のビジネスモデルが紹介されています。不動産、バス、素材、地銀、建機、旅館、タイヤなどの業界です。

本書が他の類似本と違うのは、日本企業の事例が多く扱われていること、そして、単にビジネスモデルを紹介しているだけで終わっていないことです。

紹介されている各ビジネスモデルについて、以下の3つのステップで説明がされます。

  • ビジネスモデルの事例紹介
  • 仕組みの一般化
  • 他業界にある同様のモデル紹介

流れとして、具体例 → 抽象化 → (他の) 具体例、と横展開されています。

この本でのビジネスモデルを学ぶ考え方は、異業種にあるモデルから着眼点を得ることです。具体的に、異業種のどこを見ればよいか、どうすれば移植できるか、その際の課題は何かが書かれています。

同じビジネスモデルでも違う業界に適用されているので、そのモデルの本質的な仕組みを理解できます。書かれている内容がきっかけや刺激になり、そのビジネスモデルを自分の業界や、自分の仕事に活かせないかと考えてみると発想が広がるでしょう。

書評エントリーはこちらです。

書評: なぜ、あの会社は儲かるのか? - ビジネスモデル編 (山田英夫)



大事なことに集中する - 気が散るものだらけの世界で生産性を最大化する科学的方法 (カル・ニューポート / 門田美玲 (訳))




本書では、ディープワーク (deep work) とシャローワーク (shallow work) という2つの状態を取り上げます。

  • ディープワーク:思考を集中し価値の源泉となる業務
  • シャローワーク:毎日大量に送られてくるメール、SNS や目的のないネットサーフィンをするなど、誰でも代替可能で、取るに足らない業務

著者の問題提起は、気が散るものが多い世界ではシャローワークに時間を取られすぎており、ディープワークという大事なことに集中することの重要性です。

本書の構成は大きく2つです。前半はディープワークがいかに有益なのか、一方でその状態になるのがなぜ難しいかの説明です。後半は、ディープワークの状態はどうすればできるか、大事なことに集中する時間をいかにつくるかの方法が、具体的に書かれています。

私にとって本書を読んでよかったと思うことは、ディープワークを実践するための具体的な方法よりも、ディープワークという言葉が定義されたことによって 「大事なことに集中すること」 自体を認識し、普段から意識できるようになったことです。

本書の後半で、著者が紹介するディープワークにするための具体的な方法は参考にはなりました。それよりも私にとっては、日々の仕事やプライベートで、いかに集中する状態にもっていけるかを、自分なりの工夫から実践していきたいと思えたことが収穫でした。

書評エントリーはこちらです。

書評: 大事なことに集中する - 気が散るものだらけの世界で生産性を最大化する科学的方法 (カル・ニューポート / 門田美玲 (訳))



How Google Works - 私たちの働き方とマネジメント (エリック・シュミット / ジョナサン・ローゼンバーグ / アラン・イーグル / ラリー・ペイジ)




グーグルの組織論や人という観点から、グーグルがどのようにマネジメントをしているかが紹介されています。この本の内容を簡単に言うと、次のようになります。

グーグルが求める人材である 「スマート・クリエイティブ」 をいかに大切にしているか、彼ら彼女らが持つ能力を最大限に発揮するためにどういう環境や仕組みをつくり上げてきたのかです。

グーグルの企業文化、採用を非常に重視していること、人事や組織のあり方、スマートクリエティブに自由と権限を与え、絶え間ないイノベーションをいかに実現するかが書かれています。

印象的だったのは以下でした。

  • リーダーシップ:自らの職務あるいは組織でリーダーシップを発揮した経験のほか、正式なリーダーに任命されていなくてもチームの成功に貢献した実績が含まれる。(正式な) リーダーという立場ではなくても、リーダーシップを持って行動できるかどうか
  • ラーニングアニマル:スマート・クリエイティブになるために必要なのは常に新しいことを貪欲に学ぶこと。特に失敗をした時に、そこから何を学ぶか。何を単に学ぶだけというわけではなく、学んだことを 「次」 に活かす。「学ぶ → 学習内容を活かして成果を出す → 学ぶ → … 」 、というサイクルを回し続ける
  • プロジェクト管理:経験則から導かれたプロジェクト管理として、リソースを 「70対20対10」 に振り分ける。70をコアビジネス、20を成長プロジェクト、10を新規プロジェクト

グーグルについて、特にマネジメントやカルチャーのことをよく理解できる一冊です。



人生を豊かに歩むために大切なこと どうでもいいこと (フランソワ・デュボワ)




以下は、この本に書かれていて印象的だったことです。

かつて僕は、尊敬する人から、こんな話を聞いたことがある。

「人間としての器が問われるのは、無人島に一人で流されたとき、朝起きてます何をするかだ」

無人島では、誰にも会うわけではない。だが、起きたらまず顔を洗い、ヒゲをそり、歯磨きをする。それができるかどうかが、優れた本質を持った人間である、と。

誰も見ていないところでこそ、人間は試される、ということだ。無人島できちんと生活できる人は、人間社会に戻ったときにもその生活は揺るがないだろう。これは、ライフ・マネジメントの核心を的確に表した話だと思っている。

結局、人生では、自分で人生をコントロールしているかどうか、が問われる。ダラダラと怠惰な暮らしをしているなまけものは、外でどんなに着飾っても見抜かれてしまう。顔つきや手つき、体つきに、すべて毎日の行動が出てしまうからである。もちろん人生に対する考え方も、である。

引用部分が教えてくれるのは、どんな状況でも、たとえ誰も見ていなくても当たり前のことや正しいことをすることの大切さです。

その通りだと思うのは、「人の全ての生活習慣や考え方は顔つきや体つきに表れる」 です。日々の考えや行動、日常の習慣などが積み重なって自分ができています。

私自身が大切にしている考え方で、これまでの 「今」 が積み重なって今の自分がある、生まれてから死ぬまでの 「今」 の合計が人生というものがあります。いかに毎日をきちんと生活することができるかを大事にしたいです。

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多田 翼 (書いた人)