2017/05/15

書評: 大事なことに集中する - 気が散るものだらけの世界で生産性を最大化する科学的方法 (カル・ニューポート / 門田美玲 (訳))


Free Image on Pixabay


大事なことに集中する - 気が散るものだらけの世界で生産性を最大化する科学的方法 という本をご紹介します。



内容紹介からの引用です。

SNS やメール返信に気を散らされて、私たちは1つのことにじっくり取り組み、深く考える能力が衰えているのではないか?

そんな問題意識をもった気鋭のコンピュータ科学者が、人気のブログ 「Study Hacks」 で 「ディープ・ワーク」 という言葉で自らの考えを発表したところ、直後に149ものコメントがつくなどたちまち大評判となり、テレビやブログで取り上げられ、書籍化された。

「ディープ・ワーク」 とは、自らが本当にやりたい意味あることに集中できる環境を作り、それに没頭すること。これにより、著者自身も家族と過ごす時間を犠牲にせずに研究業績を上げ、ベストセラー書籍を著してきたという。

本書は、「ディープ・ワーク」 とは何か、なぜ現代社会で希少であるがゆえに身に付ければ強力な武器となるかを説明すると同時に、「ディープ・ワーク」 を中心に据えた生活にシフトする方法を、数々の実例と根拠を挙げながらアドバイスする。

ネットに常につながり、大事なことに集中して取り組めない現代ビジネスパーソン必読の書。

本書では、ディープワーク (deep work) とシャローワーク (shallow work) という2つの状態を取り上げます。

  • ディープワーク:思考を集中し価値の源泉となる業務
  • シャローワーク:毎日大量に送られてくるメール、SNS や目的のないネットサーフィンをするなど、誰でも代替可能で、取るに足らない業務

著者の問題提起は、気が散るものが多い世界ではシャローワークに時間を取られすぎており、ディープワークという大事なことに集中することの重要性です。

本書の構成は大きく2つです。前半はディープワークがいかに有益なのか、一方でその状態になるのがなぜ難しいかの説明です。後半は、ディープワークの状態はどうすればできるか、大事なことに集中する時間をいかにつくるかの方法が具体的に書かれています。

私にとって本書を読んでよかったと思うことは、ディープワークを実践するための具体的な方法よりも、ディープワークという言葉が定義されたことによって 「大事なことに集中すること」 自体を認識し、普段から意識できるようになったことです。

何か1つのことに集中することは、やろうと思えばそう難しくないと思えます。しかし、本書からの気付きは、ネットやテレビなど情報が身の回りに溢れるくらいにあり、そうした環境では集中しようにも気が散ってしまうことが多すぎることです。

意識してディープワークをしている状況を作らない限りは、気が付いたらシャローワークを自覚なくやってしまいます。ディープワークを邪魔する要因をいかに排除するか、そのための第一歩として 「ディープワーク」 という言葉を認識することの大切さが、本書からの学びでした。

言葉として頭にあるからこそ、今の自分の状態はディープワークなのかシャローワークなのかを判断することができます。大事なことに取り組んでいるか、集中できているかをまず意識することが、ディープワークをするための大切な一歩です。

本書の後半で、著者が紹介するディープワークにするための具体的な方法は参考にはなりました。それよりも私にとっては、日々の仕事やプライベートで、いかに集中する状態にもっていけるかを、自分なりの工夫から実践していきたいと思えたことが収穫でした。




follow us in feedly このエントリーをはてなブックマークに追加

Facebook Page

バックナンバー

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...