2017/06/19

データ分析への心構えを養う4つの質問


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データ分析を特集した 週刊東洋経済 2017年6/3号 に、大阪ガス・ビジネスアナリシスセンター所長の河本薫氏 (肩書は2017年6月現在) の記事が掲載されていました。

記事のタイトルは 「分析の目標を明確にせよ - 分析の初心者が最初に考えること」 です。

記事では、データ分析の結果が本当に役に立つものかどうかをチェックするために、4つの質問が紹介されています。今回のエントリーでは4つの質問から、データ分析をビジネスで有益なものにするために、データ分析への心構えを考えます。


1. その分析から何がわかったか?


分析結果からの発見と解釈・示唆・読み手への提言などを、自分の言葉で説明できるかです。

説明は単に分析結果として得られた数字を挙げるのではなく、その数字が何を意味するかです。英語では What does this all mean? です。この質問に、もともとのデータ分析の目的に照らし合わせてどう答えられるかです。


2. その分析結果に本当に責任が取れるか?


データ分析者の最低限の役割は、数字という集計結果を出すことです。だからこそ問われるのは、出した数字が正しいかどうかです。データ分析の集計に使ったデータは適切か、集計ミスがないか、結果の見せ方としてそのグラフでよいかです。

なお、これは私の理解ですが 「数字が正しいか?」 と 「分析から予測できることが正しいか?」 は別の話です。データ分析結果とは、あくまでデータという過去の事実から導かれる答えであり、これから起こる未来がその通りになるとは限りません。

データ分析者として責任を持たなければいけないのは、前者のあくまで分析結果の数字が正しいかどうか (集計ミスなど間違っていないこと) です。


3. 分析結果は自分たちの仕事において、何の役に立つか?


3つ目の質問に関して、以下は東洋経済の記事からの引用です。

これがいちばん肝心です。ここでみんな戸惑う。データ分析の場合、新しいことがわかるのは当たり前なんです。分析手法の数だけ、いくらでも新しいことがわかります。

結果を伝えた相手が 「参考になりました」 「勉強になりました」 と言ったら、本音は 「役に立ちませんでした」 であることが多い。分析があろうとなかろうと、仕事は何も変わっていないという状態です。

データ分析がビジネスで役に立つか、つまり価値があるかは、具体的な意思決定のためにどう使えるかです。1つ目の質問で何がわかったかが明らかになっており、かつ、それが具体的にビジネスでどう役に立つかが問われます。


4. では結局はどれくらい役に立ったのか?


4つ目の質問についても、記事からの引用です。

役に立ったかどうかにはレベルがあります。重箱の隅をつつくようなデータの世界の話にすぎないのか、本当に事業を左右するぐらいの大きな話なのか……。

ビジネスとしてデータ分析をする以上は、データ分析からわかったことが実際のビジネスに貢献できたかどうかが問われます。ビジネスへの貢献度を具体的な数字 (売上や受注件数など) で答えられるか、あるいは、意思決定において具体的にどう分析結果が使われ、意思決定プロセスをサポートできたかです。


まとめ


今回のエントリーでは、東洋経済の記事で紹介されていた、データ分析者として大切にしたい 「データ分析をする時の4つの問い」 をご紹介しました。

  1. その分析から何がわかったか?
  2. その分析結果に本当に責任が取れるか?
  3. 分析結果は自分たちの仕事において、何の役に立つか?
  4. では結局はどれくらい役に立ったのか?

自分がやっている分析案件で、4つの問いに対して自分の言葉で簡潔に答えられるかです。



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多田 翼 (書いた人)


外資系 IT 会社にて 「シニア マーケティングリサーチ マネージャー」 (LinkedIn) 。

1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身。学生時代は京都。家族4人で東京23区内に在住、2人の子どもの父親。気分転換は毎朝1時間のランニング。

書いている内容は、所属組織や会社の正式見解ではなく個人の見解です。