2016/08/06

WealthNavi Connection Vol.1 に参加し学んだウェルスナビのこと


WealthNavi Facebook ページよりイベントの様子


資産運用アドバイザーの WealthNavi (ウェルスナビ) が、2016年7月にサービス一般公開をしました。一般公開前は招待ユーザーのみの限定公開でした。私も一般公開前に WealthNavi の利用を開始していました。

一般公開に伴い WealthNavi 主催で開催された、クローズドイベント 「 WealthNavi Connection Vol.1 」 に参加しました (2016年8月4日) 。招待制イベントで、利用者同士や WealthNavi メンバーとの交流会です (招待いただきこの場を借りて御礼を申し上げます) 。


WealthNavi イベント内容


少人数でのイベントだったので、ユーザー同士、WealthNavi の皆様と直接話すことができました。以下がイベント内の主なプログラムでした。

  • CEO である柴山さんのお話
  • WealthNavi の運用 (最適ポートフォリオの実践)
  • ゲストスピーカーのファイナンシャルプランナーの方からの世界の資産運用事例の紹介

イベントに参加し学びも多く、今回のエントリーでは特に印象に残った2つについてご紹介します。

クローズドイベントでの話から、WealthNavi が何を目指しているのかがわかりました。これから WealthNavi を使ってみようかなと考えている方には、少しでも参考になればと思います。


CEO 柴山さんの起業への思い


なぜ WealthNavi を始めたのかについて、CEO 柴山さんがプレゼンをしてくれました。これまでメディアでは語ってこなかったという起業への思いです。

ある二組の老夫婦のエピソードでした。一組は日本の夫婦、もう一組はアメリカの夫婦です。

どちらの夫婦も現役時代は会社に務めリタイヤしたのですが、資産規模の状況は全く違っていたそうです。アメリカの夫婦がリタイヤ後に持っていた資産は、日本の夫婦よりも10倍も多かったとのことでした。

二組の夫婦の現役時の労働収入に10倍の差はありませんでした。しかし、財産形成では大きな差がでました。この違いは、現役時代からの資産運用にあったと柴山さんは言います。

アメリカの夫婦のほうは、長期間にわたりファイナンシャルプランナーによる資産運用サポートがありました。一部の富裕層にしか利用できないものではなく、会社の福利厚生の1つとして用意されていたそうです。一方、日本人夫婦は特に資産運用はせず、銀行への預金が中心でした。

その結果が10倍もの資産規模の違いです。特に日本人夫婦が貧しかったり、リタイヤ後の資産がなかったわけではありません。かと言って、アメリカ人夫婦の資産運用が特別なことではありませんでした。適切な資産運用を時間をかけて続けた結果、ここまでの差になったのです。

この体験が、柴山さんが WealthNavi を起業する動機になったとのことでした。WealthNavi が目指すことでイベントでも強調されていたのは、一部の富裕層に享受されている資産運用サービスを、普通の人にも提供したいという思いでした。

柴山さんの 「この日本人の老夫婦にも使ってもらいたかったことを、今の働いている現役世代の人たちに対して WealthNavi で実現したい」 という言葉が印象的でした。

WealthNavi が実現したいのは、単に金融資産を増やすことではありません。資産形成はあくまで手段で、目的は働く人が 「豊かさ」 をより実感できるようになることです。

従来は一部の富裕層や機関投資家にしか提供されなかった資産運用を、アイデアとテクノロジーで普通の人にも普及することです。それを通して一人でも多くの人に豊かな人生を実現する手伝いをしたい。

WealthNavi の企業ミッションの原型になった柴山さんのお話でした。


ユーザーの声とフィードバックを大切にする姿勢


2つ目に興味深かったのは、WealthNavi がユーザーのフィードバックを大切にしていることでした。

イベントの歓談時にも CEO の柴山さんと話す機会がありました。WealthNavi がサービス一般公開される前の招待制の時から利用者の声を重視し、機能やサービス開発に活かしていたという話でした。

柴山さんがおっしゃっていたことで印象的だった話がありました。WealthNavi サイトでの利用動向から、例えば、どのタイミングで売買が活発になるかが見えるそうです。

具体的には、株価が上がったタイミングで買いが入り、下がった時には売りが入る動向がこれまでにあったとのことでした。柴山さんは、売買タイミングは本来は逆が望ましいにもかかわらず、利用者の行動はそうはなっていないことに気づきます。

その後に、WealthNavi 利用者との直接の対話でも確かめたそうです。利用者と話をしてわかったのは、買いや売りを入れるタイミングがわからず、なんとなくで売買をやっている状況でした。柴山さんは、ここに自分たちが解決すべき問題があると考えました。

問題解決のために開発され、2016年8月時点でまもなく導入予定なのが自動積立機能です。利用者が最適な売買タイミングを決めるのではなく、アルゴリズムとテクノロジーがその役割を果たすものです。

ユーザーのフィードバックの話を一般化すると次のようになります。

データからの定量的な情報でファクトおよびその要因の仮説を持ち、ユーザーとの会話という定性情報から仮説を確認します。そして、定量と定性の両方からの学びを、機能やサービス開発に活かしています。

WealthNavi の話は 定量 → 定性 でしたが、定性 → 定量という逆のステップもあります。例えば、ユーザーからの対話での気づきが、実際にデータでもそうなっているのかを検証するやり方です。

定量 → 定性 → 定量、という継続的なプロセスもあるでしょう。定量情報からファクトを得て、その理由を定性情報から確認する。定性情報からの発見を、一部のサンプルの偏った事象ではなく、定量情報から一般的なことかどうかを検証する方法です。


最後に


WealthNavi については、過去にいくつか関連エントリーを書いています。少しでも役に立てばと思い、リンクをつけておきます。


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多田 翼 (書いた人)