リーダーシップについてです。
TED のある動画と、桃太郎からリーダーシップについて書いています。
1人のバカ (リーダー) とフォロワー
最近リーダーについて考える機会があったのですが、あらためて思ったのは 「リーダーとは結果論」 だということです。
リーダーは英語では leader と書きます。何かをリードする、誰かをリードするという意味です。リーダーする人とリードされる人はセットです。リーダーが成立するのは、リーダーについていく人がいる必要があります。
リーダーとフォロワーの関係を的確に説明するプレゼンがあります。
TED の How to start a movement (社会運動はどうやって起こすか) です。実際にプレゼンの様子を見てもらうとわかりやすいです。3分ほどのプレゼンでリーダーとフォロワーについて紹介されています。
プレゼン内容を一言でまとめると、「最初のフォロワーの存在が1人のバカをリーダーへと変える」 です。
プレゼン内で紹介される動画では、野外である男性が上半身裸で1人踊っているシーンから始まります。傍から見ればクレイジーな人にしか見えません。
ある時、別の1人がダンスに加わります。これがターニングポイントです。
次第にダンス参加者が増えていき、途中からは我先にと次々に人々が踊りの輪に参加していきます。始めは1人で踊っていたところに、フォロワーがついた結果、裸踊りを始めた男性はリーダーになったのです。まさに 「リーダーとは結果論」 です。
桃太郎に見るリーダーとフォロワー
後にリーダーとなる立場でも行動開始した時点では1人で、その後にフォロワーがつくとリーダーになります。リーダーとフォロワーの視点で興味深いのは、おとぎ話の桃太郎です。
桃太郎のあらすじは、桃太郎は人々を苦しめる鬼ヶ島の鬼を退治するために旅立ち、途中で出会う犬・猿・きじを仲間にします。鬼ヶ島の鬼を退治し、桃太郎は鬼たちが人々から奪っていた財宝を持ち帰り、おじいさんとおばあさんと幸せに暮らすというおとぎ話です。
鬼退治に出かけると決意した時点では、桃太郎はまだリーダーではありませんでした。その後、鬼退治をするという桃太郎の思いと、キビ団子というインセンティブもあり、イヌ・サル・キジというフォロワーが生まれました。
桃太郎は、鬼退治という共通の目標に向かって2匹と1羽を先導するリーダーになったのです。
リーダーシップに求められる3つの能力
ここからは、どうやってリーダーシップを身につけていけばよいかです。リーダーに求められる要素は3つです。
- 構想力
- 決断力
- 人間力
以下、それぞれをご説明します。
1. 構想力
リーダーとは目標やゴールという未来に向けて先導する人です。
いかに未来という夢を、なるべく鮮明に、具体的なイメージとして描けるかが大事です。未来を絵にするためには、その未来が自分の中で見えていないといけません。他の人には見えていないものがリーダーとなる人には見えている必要があります。
描いた絵を自分だけで終わらせずに、人々に示し、語ること。人々にはまだ見えていない、まだ気づいていない未来なので、始めは受け入れられないでしょう。始めは単なるバカに映ることもあり得ます。
大事なのが 「最初のフォロワーの存在が1人のバカをリーダーへと変える」 です。
未来を示し続け共感してくれるフォロワーが生まれれば、1人の夢が皆の夢になります。この瞬間にその人はリーダーになるのです。
2. 決断力
誰が考えても答えが1つしかないような場合はリーダーは特に不要です。答えのない状況こそ、リーダーが必要です。
大事な決断を迫られる場面では、A か B で甲乙つけがたいでしょう。50 : 50 なものを 51 : 49 にして決断できるかが問われます。トレードオフで、選ばない選択肢をいかに捨てられるかです。
どれだけ腹をくくれるかがリーダーには求められます。
3. 人間力
リーダーとはフォロワーという存在がいてはじめて成立します。
フォロワーの立場から見て、この人ならついて行っても良いと思える魅力があるかです。魅力的な人間であることもリーダーの大事な要素です。どこか人を惹きつける魅力があるなど、リーダーシップとは人間力です。
人間力と一言で言っても多様です。
- 未来を語ること自体が魅力的に映る
- 始めに起こした行動がフォロワーを惹きつける
- 大事な場面での決断や責任感
- 人々を明るくさせるユーモア
- うそをつかない誠実な態度
最後に
リーダーシップとは、プロセスで3段階に分けることができます。
- 行動を起こすという自分自身をリードする
- 次にフォロワーとなる人を巻き込んでいく
- 最後に共感してくれたみんなを未来に導いていく
大事なのは、まずは自分で第一歩を踏み出す少しの勇気です。