2017/05/25

1日のスマホ利用は48回、アプリ総利用回数は90回、という調査結果


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マーケティングリサーチ会社のインテージが、スマホについての生活者の利用状況を公表しました (2017年5月24日) 。

スマホを触るのは一日何回? 行動ログデータで見たスマホ利用実態 - Intage 知る Gallery


スマホの利用状況調査


インテージからのリリースは、生活者のスマホ利用実態における基礎的な情報です。しかし、日本だけではなく世界的に見ても、ここまで精緻な調査方法によるデータは他にはなく (私の知る限り世界で初めてです) 、貴重な情報です。

使っているデータは自社シングルソースパネル i-SSP です。インテージの i-SSP は、調査協力モニターのスマホ、パソコン、テレビのメディア接触ログを自動収集している調査パネルです。

具体的には、スマホのアプリ利用ログ・ウェブアクセスログ、パソコンのウェブアクセスログ、テレビの番組と CM 視聴ログを24時間、自動で機械的に収集しています。こちらが i-SSP の詳細です。


1日でスマホを見たり使う回数は48回


今回の調査発表は i-SSP ならではユニークなデータです。具体的には、「スマホの利用回数 (ロック画面で通知や時間などを確認した回数も含む) 」 、そのうち 「ロックを解除した回数」 です。

ポイントは、アンケート調査の調査対象者に聞いて、その人の記憶や認識に基づく利用回数ではなく、スマホ利用ログデータという 「記録」 から算出していることです。

データ期間は2017年1月、数値はいずれも中央値が採用されています。

  • 一日のスマホ利用回数は48回 (ロック画面での通知チェックなども含む)
  • そのうちロックを解除して使うのは23回。2回に1回はロック解除する

一日の利用回数が48回なので、起きている時間が16時間だとすると、平均で1時間に3回、20分に1回程度の頻度でスマホをチェックしています。

48回のうち、半分弱の23回がロック解除をし、アプリ利用などに進みます。25回はロック画面に出る通知や時計の確認のみにとどまるようです。スマホを取り出し、ロック画面での通知等を見るだけなのがスマホ利用全体の 50% 以上というのは、自分の持っていた感覚より多い結果でした。

利用回数の48回を男女年代別にブレイクダウンすると、男女とも若年のほうが多く、男女では女性のほうが回数が多い傾向でした。


一日あたりのスマホ利用回数。引用:スマホを触るのは一日何回? 行動ログデータで見たスマホ利用実態 - Intage 知る Gallery


一日のアプリ利用回数は90回


次にアプリの利用状況です。一日のアプリ利用回数は以下です。

  • 一日に使うアプリは10種類
  • 延べアプリ利用回数は90回 (例えば同じアプリを5回使えば5とカウント)

10種類と90回を併せて考えると、平均して一つのアプリを一日に合計9回使っていることになります。

これまで、アプリ利用回数の定説は一日150回という数字がありました。こちらが発表資料です。2013年に Almanac の Tomi Ahonen 氏がリードした調査です (リンクは Twitter アカウント) 。

発表スライドのフッターに補足情報が書かれています。複数のソースから数字が作られているようですが、具体的にどのように調査をしたのかが不明でした。別の調査機関等が同じ手法で検証できないので、調査再現性の問題があります。

今回のインテージのやり方は、i-SSP 調査対象者のスマホ利用ログから算出する方法なのでわかりやすいです。


アプリインストール数と利用アプリ数


別調査になりますが、App Annie が2017年5月に消費者のアプリ利用状況の調査結果を公表しています (App Annie の調査レポート PDF) 。調査の対象期間は2017年1-3月です。

日本のスマホ利用者の 「インストール済みのアプリの合計」 は100個以上とのことです。上記リンク先のグラフを見ると、日本でのインストールアプリ数は105個と読めます。

調査結果のソースが同じではないので単純には言い切れませんが、スマホの中に100個以上アプリが入っているにもかかわらず、一日で使うアプリは10個程度、90% 以上のアプリは使われないというのが実際です。


一日で使うアプリの数は、年代で変わらない


性別年代のデモグラ別に、一日で使うアプリの数とアプリ総利用回数を比較した結果です。


利用アプリ種類数とアプリ利用回数。引用:スマホを触るのは一日何回? 行動ログデータで見たスマホ利用実態 - Intage 知る Gallery


グラフの右側のアプリ総利用回数は年代により差が大きく、若い人ほどアプリ利用が多いようです。

一方で興味深いのは、利用アプリ種類数はどのデモグラでも10個前後と変わらないことです。若年層は年代が上の人よりも多くのアプリを使っているのかと思っていましたが、一日という時間単位で見れば年代でほぼ変わらないようです。

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多田 翼 (書いた人)


外資系 IT 会社にて 「シニア マーケティングリサーチ マネージャー」 (LinkedIn) 。

1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身。学生時代は京都。家族4人で東京23区内に在住、2人の子どもの父親。気分転換は毎朝1時間のランニング。

書いている内容は、所属組織や会社の正式見解ではなく個人の見解です。