ラベル Mobile の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル Mobile の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2019/04/16

あなたの買いものを投資にする方法。新しくスマホを買って感じた 「身体アップデート感覚」




今回は、買いものと自分への投資についてです。

  • 新しいスマホを買って感じた不思議な感覚
  • 買いものを 「自分の投資」 にする方法

こんな内容でブログを書きました。

日常の買いものでも、捉え方次第で見方が変わります。普段の買いもので、気づきや発見につながったり、自分への投資にできるきっかけになればと思います。

2018/12/07

ケータイとスマホの不満と未来から考える、アンケートやインタビュー調査の方法


Free Image on Pixabay


今回は、アンケートやインタビュー調査についてです。

このエントリーでは、一般的なアンケートなどの調査では引き出しにくいことは何か、どうすればよいかを書いています。

以下は、エントリー内容です。

  • 適切な調査の条件
  • ケータイとスマホに見る潜在的な不満
  • 意見よりも事実を聞く

2018/10/20

パソコンとスマホを新しく変えて思った、プラットフォーム依存の功罪と今後の揺れ戻し


Free Image on Pixabay


最近、パソコンとスマホの SIM カードを新しく変えました。

今回は、昔 (クラウド以前) に比べて、パソコンやスマホを新しくすることについて思ったことを書いています。

エントリー内容です。

  • パソコンとスマホで、新しくやったこと・やらなかったこと
  • 「プラットフォーム依存」 の功罪と今後

2018/09/23

書評: 破壊 - 新旧激突時代を生き抜く生存戦略 (葉村真樹) 。勝者と敗者を分ける三原則から考える変化への適応


Free Image on Pixabay


破壊 - 新旧激突時代を生き抜く生存戦略 という本をご紹介します。



エントリー内容です。

  • 本書の内容
  • 人類史の3つの技術進化
  • 勝者と敗者を分ける三原則、思ったこと

2018/07/07

スマホの使いすぎはなぜ問題なのか。スマホ利用を減らした方法をご紹介


Free Image on Pixabay


今回は、スマートフォンの利用についてです。スマホ利用時間を考えます。

エントリー内容です。

  • なぜスマホの使いすぎは良くないのか。つい使ってしまうのはなぜか
  • やらないルールをご紹介
  • スマホ利用を減らすとどうなったか

2017/05/25

1日のスマホ利用は48回、アプリ総利用回数は90回、という調査結果


Free Image on Pixabay


マーケティングリサーチ会社のインテージが、スマホについての生活者の利用状況を公表しました (2017年5月24日) 。

スマホを触るのは一日何回? 行動ログデータで見たスマホ利用実態 - Intage 知る Gallery


スマホの利用状況調査


インテージからのリリースは、生活者のスマホ利用実態における基礎的な情報です。しかし、日本だけではなく世界的に見ても、ここまで精緻な調査方法によるデータは他にはなく (私の知る限り世界で初めてです) 、貴重な情報です。

使っているデータは自社シングルソースパネル i-SSP です。インテージの i-SSP は、調査協力モニターのスマホ、パソコン、テレビのメディア接触ログを自動収集している調査パネルです。

具体的には、スマホのアプリ利用ログ・ウェブアクセスログ、パソコンのウェブアクセスログ、テレビの番組と CM 視聴ログを24時間、自動で機械的に収集しています。こちらが i-SSP の詳細です。


1日でスマホを見たり使う回数は48回


今回の調査発表は i-SSP ならではユニークなデータです。具体的には、「スマホの利用回数 (ロック画面で通知や時間などを確認した回数も含む) 」 、そのうち 「ロックを解除した回数」 です。

2017/05/03

スマホのデータと AI を使い、プッシュ通知が開封されやすいタイミングを予測


Free Image on Pixabay


スマホのデータと AI を使った研究


ヤフーと慶應義塾大学の共同研究で、スマートフォンで記録される身体動作データと AI を活用し、アプリのプッシュ通知が開かれやすいタイミングを予測できることがわかりました。身体動作データとは、例えば、徒歩などの人の移動がわかるデータ、端末の傾き・加速データなどです。

以下はヤフーのプレスリリースです (2017年4月) 。

Yahoo! JAPAN 初となる論文の世界 TOP3 入り、ユビキタス領域の二大国際会議の一つで達成|ヤフー株式会社


研究結果


プレスリリースからの引用です。

本研究では、スマートフォン端末から得られる身体動作 (自動車移動、自転車移動、徒歩移動、静止、端末を傾けるなど) のビッグデータと機械学習ベースの AI を用いた解析により、プッシュ通知が開封されやすいタイミングを予測しました。

その予測をベースに、「Yahoo! JAPAN」 アプリの一部ユーザー (約68万 UU) をランダムに選出し、21日間 (2016年9月内) に渡りサービス上にて検証を行ったところ、プッシュ通知を開封するまでの反応時間が平均 49.7% 短縮され、開封数を最大約 5.5% 向上させました。

2016/06/18

Facebook が O2O (online to offline) の取り組み強化を発表 (2016年6月) 。売上への広告効果を可視化できるか




モバイル広告のオフライン効果を可視化


Facebook が、O2O (online to offline) の取り組みを強化しています。Facebook ユーザーのデータと、店舗への来店や店頭購入のデータをつなぎ、モバイル広告のオフライン効果を可視化できるようにすると発表しました (2016年6月14日) 。

In-Store, Meet Mobile: New Ways to Increase and Measure Store Visits and Sales | Facebook for Business

TechCrunch も報じています。

FacebookがPOSシステムと連携、ユーザーの来店と購入までトラックできるように | TechCrunch Japan

今回のエントリーは、Facebook 広告の広告効果測定の仕組みを考えます。

2016/06/04

スマホ証券 「One Tap BUY」 がおもしろい (でも自分は使わない)


Free Image on Pixabay


2016年6月1日、オンライン証券会社 One Tap BUY (ワンタップバイ) が正式にローンチしました。ネット証券の新規参入は、日本では10年ぶりです。

参考:10年ぶりの新規参入、スマホ証券 「One Tap BUY」 が今日ついにローンチ | TechCrunch Japan (2016年6月1日)






One Tap BUY とは


ワンタップバイの特徴を一言で言うと 「手軽さ」 です。株の売買のプロセスを徹底してシンプルに、わかりやすく作られています。

2016/05/09

Facebook が動画広告のモバイル最適化ガイドラインを発表 (2016年4月)




Facebook が動画広告の調査結果を発表しました (2016年4月20日) 。

Video adverts: Testing what works for the mobile feed | Facebook for Business


スマホ動画広告の調査


ニュースフィードに出る動画広告で、特にスマホでの動画広告をどうつくればよいかの調査です。調査は、Facebook が広告主企業と協働で実施したものです。

今回のエントリーでは、Facebook の調査結果を紹介し、モバイルに適した動画広告をどうつくればよいかを考えます。

2016/04/30

YouTube が Bumper ads 動画広告を導入 (2016年5月) 。バンパー広告の特徴と効果、動画広告への影響を考える




Google が、「Bumper ads (バンパー広告) 」 と呼ばれる YouTube の新しい動画広告を発表しました (2016年4月26日) 。特徴は6秒という短さで、従来よりも短い動画広告です。

Built for mobile: Bumper ads drive incremental reach and frequency, particularly on smartphones | Google Inside AdWords


YouTube の Bumper ads とは


バンパー広告の特徴は、

2016/04/25

ブランディング効果のある動画広告の使い方を、ミレニアル世代のアテンションスパンから考える




動画広告について書いています。動画広告によるブランディング効果を、どうすれば高められるかを考えます。

エントリー内容です。

  • ミレニアル世代の動画広告効果の調査
  • 女子大生が語ったスマホ世代の時間感覚
  • ブランディング効果のある動画広告の使い方

2016/04/10

日本人ならではのスマホの使い方に見る日本の文化と歴史




今回は、日本人ならではのスマートフォンの使い方の特徴を書いています。背景にある、日本の文化や歴史についても考えます。

外資系の企業に勤めていると、同僚と話題になることが、各国での人々の生活や習慣の違いについてです。

少し前に、日本人ならではのスマホの使い方はどんなものがあるかという話になりました。日本人のスマホ利用を考えたときに、自分の身のまわりを見ていて思う特徴は3つありました。興味深いのは、それぞれの背景には日本の文化や歴史が垣間見えることです。

  • つながりへの過剰な意識
  • スマホカバーやアクセサリーをつけている人が多い
  • 制約の中で創意工夫が生まれる

以下、それぞれについてご説明します。

2013/12/15

いつの間にか自分の感覚がスマホ標準になっていた

使うメディアが変わると、いつの間にか使い方/感じ方もそのメディア中心になるんだなとあらためて考えさせられた記事でした。シェアするのに、URLのリンクである必要はない気がしてきた - nanapi社長日記 @kensuu
僕はインターネットに慣れすぎていて、何かのサイトとかページを教えるときに

「そのページのURLを教える」

というのが一番あたまに浮かびがちなのでした。なので、普通に、URLをシェアするような仕組みがあったほうがいいよなー、と思っていたりしたんです。

しかし、最終的には、URLでシェアしないようになったのです。

なぜか。

それは、URLがあって、それをシェアすると、誰しもそのページを見れる、という考え方自体が、かなり今までのPC中心のWebの考え方なので、スマホでのコミュニケーション中心のサービスとはマッチしないのではないかと思ったのです。

nanapi社長日記の別の記事で、これに関連すると思うのがこちら。「暇つぶし」の意味が変わっている? - 細切れの暇な時間を埋めるサービス - nanapi社長日記 @kensuu
昔、僕が暇だと思う瞬間は、予定のない30分、1時間、2時間とかそういう単位のことを指していたんですよね。

そういう暇を潰そうと思えば、映画を見たり本を読んだりしていたものです。しかし、今はちょっと違う時に暇だと感じるんですよね。

それがどういう時かというと、電車に乗っている3分の時間、信号待ちの15秒、エレベーターを待つ時の10秒、みたいな時間に「暇だなー」と思ってしまうわけです。

なんか昔はこういう時間が暇だと感じることはあまりなかった記憶があります。しかし、ケータイで時間が潰せるようになり、すぐに暇つぶしができるようになってから、逆に暇を潰していないと暇と感じてしまうのではないかな、と思い始めました。

1つ目の「シェアするのにURLリンクは必ずしも必要ない」、2つ目の「暇と感じる細切れ時間の感覚が短くなった」も、根っこは同じかなと。

スマホが利用メディアの中心になってくると、これまでのメディア、例えばテレビ・新聞/雑誌・パソコンでは当たり前だったことがそうではなくなると思っています。

スマホを使うシーンをあらためて考えると、他のメディアに比べてちょっとした時間で、調べたりニュースを見たりです。1回あたりの使用時間が短く、頻度が多い。トータルの使用時間は同じでも、使用時間 × 頻度で分解すると特徴があります。

なぜかと考えると、いつでもどこでも使えるモバイル性と、画面の小ささ、次の情報への移行スピードにあると思います。

1つ目のモバイル性は、常に持ち歩いていることと、鞄やポケットから取り出せてすぐに使えるので、スマホはさっと使えるのに便利。一方で、2つ目のテレビ・新聞/雑誌・パソコン等に比べると画面(or 1ページ)が小さいためにメディアとして1回分で表示させる情報量が少ない。かつ、3つ目の次のページを読み込む間の時間がスマホだと長く感じます。

だから、スマホでは、そこに自分にとって必要な情報があってほしい。ページスクロール量が多かったり、何度もリンクをたどったりというパソコンでは普通だったことがスマホではわずらわしく感じます。

例えば、スマホで何かを検索している時。検索をして次に画面に表示されるのは、知りたいと思っている情報があるであろうページへのリンクです。検索→リンクをクリック→知りたい情報、という3つのステップが面倒に感じてしまう。これが1回目のリンク先ページで探している情報がないともう1回同じプロセスが発生しなおさらです。パソコンではこれは普通だったので、感じなかったわずらわしさがスマホでは特に感じます。スマホでは、検索してすぐに知りたい情報があってほしいんですよね(クリックしてページ遷移することなく)。

Yahoo!をはじめ、スマホファーストという言葉を聞くようになりました。これが実現されてくると、いろんなことが結構変わるのではないかなと思っています。


2012/05/06

ケータイ⇒スマホの進化から「あるべきスマートTV」が見えてくる

モバイルについて、今から10年後とか20年後に歴史を振り返った時に、2007年がターニングポイントの1つだったと言われると思っています。

07年はiPhoneが登場した年。ターニングポイントとは、iPhoneがスマートフォンというそれまでの携帯電話にはなかった新しいモバイルを定義付けたということです。

■iPhoneと携帯電話のユーザーインターフェイス

iPhoneが変えたこと、それは画面に直接触れて操作するタッチパネル、ビジネスから遊びまで多種多様なコンテンツが揃うアプリ、インターネットやクラウドを活用したネットワークなど、それまでの携帯電話にはなかった利便性をもたらしてくれました。

初めてiPhoneを手にした時の感動は今でも覚えています。デモ映像とか店頭で使ったことはあったのでイメージは持っていましたが、それでもiPhoneの使い易さはついさっきまで使っていた携帯電話とは全くの別物。久々にワクワクする体験でした。iPhoneでいつでもどこでもネット閲覧/検索、アマゾンやネット通販での注文、アプリも有料版をダウンロードすることもいつの間にか普通になっていました。

ただよくよく考えてみると、こうしたiPhoneでできることの多くはそれまでの携帯電話でもできたことに気づきます。ネットもあったし、ケータイから買いものもできるようになっていた。アプリもiPhone用ほどではないにしろ提供されていた。それでも携帯では全くと言っていいほどこれらは利用していませんでした。

なぜか。当時の携帯電話とiPhoneを比べるとあらためて思うのが、携帯は使いにくかったということ。できることは知ってて一回くらいは試したけどあまり便利とは思いませんでした。ネットにつないでもクリックしたいところに行くには十字キーボタンの↓を何回も押さないといけないし、コンテンツやアプリも十分ではなく、スマホとPCがクラウド経由でシームレスにつながっているようなこともなく携帯だけで独立した存在だった。もちろんこれらの「使い勝手の悪さ」は、携帯しか持っていなかった頃はそこまで不満には思っておらず、iPhoneと比べたからこそわかることです。

■テレビとケータイの類似性

テレビについても、ここまで述べたケータイ⇒スマホへの進化と同じことが起こると思っています。去年くらいから「スマートTV」という表現がよく出てくるようになってきて、実際にGoogle TVなどがアメリカでは売られるようになっています。

でも今現在のスマートテレビは、モバイルで言うとiPhone登場前のブラックベリーあたりの段階なんだと思っています。で、現在主流の薄型テレビはケータイに当たります。ケータイとテレビを比較するととても似ている状況にあることがわかります。

例えばテレビのリモコン。下図はうちにあるテレビリモコンとほぼ同じですが、こんなに機能があるのかと思うほどの多くのボタンがついています。ここには載っていませんが、手元にあるリモコンはフタがパカっと開いて、その下にもさらにボタンがある。ボタンの多くは普段はほとんど使わないし、中には何のためかもよくわかっていないボタンもあったりします。


テレビ画面上に番組表(EPG)が表示され、予約録画は番組表から撮りたい番組を選ぶやり方は便利といえば便利ですが、目的の番組まで移動させるにはリモコンの十字キーボタンを押さないといけません。大抵の場合、何回も押すことに。

最近のデジタル対応のテレビには「アクトビラ」というネット接続サービスがほぼ標準で付いていると思います。アクトビラはソニーやパナソニック、シャープなどの主要メーカー間で統一されたテレビからのネット接続ポータルで、利用するためにはテレビにLANケーブルをつないで簡単な設定をするだけだったりします。つまり、今の多くのテレビにはすでにネットへの接続機能がついています。でも、アクトビラは使ったことがありません。アクトビラの認知率や利用率を正確に把握しているわけではありませんが、多くの人が同じ状況でしょう。なぜ使わないかというと、アクトビラで提供されるコンテンツが少ないのと、リモコン操作が前提の使いにくさがあると思います。スマホとかタブレットでの操作性に慣れてしまうと、リモコンでの操作は一世代前という感じです。

■あるべきスマートTVとは

こうした状況が、今のテレビの状況はiPhone登場前のケータイにそっくりだと思った理由です。この話をGWで会った家族にしてみましたが、リモコンや番組表操作などの使い勝手を「使いにくい」とは特に思っていなく、iPadのテレビ番組表を指でさくさく動かせるタッチパネル操作と比較して、初めて気づいていました。iPhoneでなくてもスマホの操作性と、テレビのリモコンやデータ画面の操作性を比較すると、大きく違うことがイメージできると思います。

だから期待したいのは、テレビにおける「iPhone」の登場です。大量に並んでほとんど使われないボタンばかりのリモコンではなくユーザーインターフェイスが優れ、見たい映像が「いつでも/どこでも」見られる環境、ネットやクラウドとも連携したテレビ。こうした圧倒的に使いやすいテレビです。これら全てが実現できて初めて、「スマート」という言葉が付くに相応しいテレビになると思います。iPhoneの登場後、多くのメーカーがiPhoneのような全く新しいモバイルをリリースし、スマートフォンという言葉が一般的となったような流れです。

真にスマートTVと呼べるプロダクトを出せる最有力候補は、やはりアップルだと思います。リモコンは今のApple TVのような超シンプルなものにしてくる、もしくはSiriを搭載した音声でテレビをコントロールする方式かもしれません。iTunesには様々なジャンルの映像が用意され、iPhoneやiPadとも連携する。iCloudが中心となったネットワーク。

アップルではなくてもいいのですが、本当にスマートテレビと呼べるテレビは今のテレビの延長上にはないことだけは確かだと思います。スマートフォンがケータイとは別物だったように。操作性、コンテンツ、ネットワーク、これらがスマートテレビのキーワードだと思っています。

思えば、日本でテレビのリモコンが本格的に登場したのが1970年代、VHSの録画が1980年代です。この2つはテレビのユーザー体験を大きく変えました。その後、確かに画面はデジタル放送に切り替わったことできれいにはなりましたが、リモコンや録画ほどのインパクトではないと思っています。テレビもそろそろ次のステージに移ってもいい頃ではないかと期待しています。




※参考情報
アクトビラ
Apple TV

2012/03/31

ここ最近考えている4層フレームワークと、コミュニケーションとコンテンツの話

当たり前のように使っているiPhoneや、ツイッターなどのソーシャルメディア。このへんを自分が使いだしたのはここ5年以内くらいであることにふと気づきます。

今から5年前の2007年当時を思い返してみると、携帯電話はケータイと表現される今でいうフィーチャーフォンでした。SNSと言えばmixiだったし、ソーシャルゲームも今ほど話題を呼んではいなかった。当時、ケータイを使って何をしていたかというと、キャリアのメールや電話のコミュニケーションが中心で、今スマホでやっているようなネット閲覧、ソーシャルサービスの利用、あるいは動画などのコンテンツを見る/遊ぶのようなことはほとんどしていなかったはずです。ちょっと話が脱線しますが、最近は「ケータイ」という表現をあまり見なくなったように思います。「スマホ」が多い。もしかしたらケータイという言葉は死語になりつつあるのかも。

2007年と今を比べると、ここ5年くらいで大きく変わったんだなとつくづく思います。その要因をあらためて考えてみると、(1)ネットワークのインフラは高速/大容量通信がコストを下げながら実現され、(2)モバイルデバイスは2007年にiPhoneという新しいスマートフォンの登場とGoogleがAndroid OSの無料オープンにしたことでアンドロイド端末との競争、(3)ツイッターやフェイスブックあるいはGREEやモバゲーなどのプラットフォームが次々につくられ、(4)プラットフォーム上で音楽・動画・ゲームなどのコンテンツプロバイダーが展開する。これら4つの要素:インフラ、デバイス、プラットフォーム、コンテンツプロバイダーの成長や変化がここ5年くらいで多くを変えてしまったのではと思います。

■4層のフレームワーク

この4層は、今の状況がどうなっているのか、あるいは今後はどう変わるのかを考えるために役に立つ切り口だと思っています。例えば2007年くらいというのは、4層は携帯キャリアがほぼ独占できていたように思います。ドコモなんかが典型で、
  • インフラ:ドコモが提供する携帯回線
  • デバイス:ドコモ仕様で携帯製造メーカーが作ったケータイ
  • プラットフォーム:iモード
  • コンテンツプロバイダー:iモード向けに様々なコンテンツを提供
こうして見ると、きれいに囲い込みができていますよね。ドコモ以外の例えばauでもez webというプラットフォームを持っていて、それぞれのキャリアが4層で独自のエコシステムを展開していました。

ところが2012年現在を考えると、4層には様々なプレイヤーが存在しキャリアの影響力は小さくなっている状況がうかがえます。
  • インフラ:キャリアが提供する携帯回線、Wi-Fiなど
  • デバイス:iPhone、Android。スマホやタブレットなど種類も増加。必ずしもキャリアに依存していない
  • プラットフォーム:フェイスブック、ツイッター、グーグル。GREE、モバゲーなどのコンテンツプラットフォーム。LINEなどのコミュニケーションプラットフォーム
  • コンテンツプロバイダー:ソーシャルメディアと連携された音楽/動画、ゲーム、など

最近、仕事でスマホを使うことがあったのですが、発注して新しく届いたアンドロイド端末を使用してみて思ったのは、使うのにあまりキャリアを意識することがなかったことでした。どういうことかと言うと、アカウントはGoogleアカウントで登録し、メールも@docomoではなく@gmailがあれば十分。電話もスカイプとかLINEなどのアプリを使えばいいし、ちょっとしたコミュニケーションだったらフェイスブックからもできてしまう。動画はYouTubeやTEDのアプリで余りあるほど見られるし、ゲームもAngry BirdsとかGREEとかいろんなアプリが用意されている。携帯会社というキャリアは携帯回線の4層で言うインフラ部分くらいです。

■コミュニケーションとコンテンツの2つに

ところで、自分がネット上でやりとりしている情報(データ)は大きく分けてしまうと、コミュニケーションとコンテンツの2つだと思っています。それぞれ具体的には
  • コミュニケーション:通話・メール・チャット。検索した言葉や何を買ったかなど人が発する情報も含む
  • コンテンツ:映画/動画・音楽・ニュースなどの情報やゲームなどのエンターテイメント
ニコニコ動画などは、動画を複数ユーザーで視聴しながらコメントをつけるなどのコミュニケーションの要素もあるので、コミュニケーションとコンテンツの両方を要素を持つ場合もありますが。

大きな方向性として、コミュニケーションは無料化の方向に、コンテンツは無料化と一部有料化に分かれると考えています。コミュニケーションは人と人とのやりとりなので、本来はそこにお金はかからないもの。コミュニケーションをする相手が目の前にいれば直接話すので、特にお金がかかるとかはありません。コミュニケーションを物理的に離れた人と、あるいはメールなどで時間差を使って行なうニーズが起こり、そのためにはコミュニケーションインフラを使うことになった。インフラ構築/維持にコストがかかるのでその分をユーザーが負担するため、携帯電話で電話をしたりメールを送るのに相応の料金が発生しています。

それが、技術の進歩やビジネスモデルを工夫することで無料で使える様々なコミュニケーションサービスがでてきています。電話であれば、スカイプやLINE、Viber、050プラスなどは基本無料。メールもドコモなどの携帯キャリアが提供するアカウントではなくGmailを使えばタダ。これが前述のコミュニケーションが無料化する流れです。

次にコンテンツの無料化と一部有料化。無料コンテンツの代表例は天気や電車/交通情報、ニュースなどでしょう。ニュースは日経や朝日が有料化に積極的ですが、国内外の出来事をざっと知るくらいであれば無料で手に入ってしまいます。これに比べ、お金を払ってでも見たい/遊びたいコンテンツは有料モデルが成立します。有料モデルとはユーザーへの課金モデルのことで、身近な例ではソーシャルゲームが当てはまります。もちろん基本無料で遊べますが、ゲームにハマってしまうと有料アイテムを使うケースも増えユーザーへの課金が発生します。逆に言えば、ユーザーはゲーム内のアイテムにお金を払ってでも遊びたい、ゲームを続けたいというニーズです。有料コンテンツは海外のほうが整備されている印象で、NetflixやHuluなどの有料動画サービス、Spotifyといった課金モデルの音楽サービスなど。無料登録だけでも利用できますが、有料会員になることでより便利に使えるようになります。フりーミアムモデルとも呼ばれている世界です。

■4層への影響

コミュニケーションの無料化と、コンテンツは無料化/有料化は、4層それぞれに影響を与えます。

インフラ:無料コミュニケーションにシフトしコンテンツ使用のためのデータ通信量が増大。ドコモやauなどの通信障害がたびたび発生しましたが、今後も増え続けるスマホユーザーとユーザーごとの利用データ量のダブルで増えるのでインフラ構築コストがかさみます。それに耐えられなくなったときに定額制がデータ従量制になるかもしれません。ネットワークの中立性という継続課題もあります。

デバイス:コミュニケーションとコンテンツ利用をするには不可欠なデバイス。スマホは先進国だけではなく低価格で多機能な端末提供されると新興国でもユーザーが爆発的に増えそうです。PCはないけどモバイルはある、コミュニケーションインフラが整っていない新興国ではモバイルでのコミュニケーションが無料というのは大きい。その後はゲームなどのコンテンツユーザーも増えるのでビジネスチャンスは広がりそうです。

プラットフォーム:コミュニケーションやコンテンツを提供するプラットフォーム。人間関係が構築されるフェイスブック、人間関係+興味のツイッター、ビジネスでの人間関係のリンクトイン。グローバル展開を加速させているGREEやモバゲーなどのゲームコンテンツプラットフォーム。プラットフォーム上ではコミュニケーションが行われ、ユーザーはコンテンツを利用する。無料サービスは今のところ広告モデルで成立させ、一部コンテンツを有料化するというビジネスモデルです。

コンテンツプロバイダー:同じコンテンツでも利用範囲が制限される無料版は広告モデルで、より便利なサービスは有料版でコンテンツを提供します。コンテンツが、お金を払ってでも利用したくなるようなプレミアムなものと、CGM(Consumer Generated Media:消費者生成メディア)などの無料で利用できるものに分かれていく。

■最後に

冒頭で2007年と2012年現在を比べましたが、5年後の2017年には今とは大きく変わっているはずです。変化の幅は07年⇒12年よりもっと大きく変わっているかもしれません。「そういえばあのころはフェイスブックとかあったよね」みたいな会話をすることになるのかもしれません。人間関係のプラットフォームは今のところはフェイスブックですが、5年後もそうとは限らないのです。

インフラ、デバイス、プラットフォーム、コンテンツプロバイダーの4層で、これから何が変わり、何が変わらないのか。変化の激しい時代にいますが、表面的なことに振り回されず本質を見落とさないようにしたいものです。

2012/03/03

アフリカで人々の生活を変えた電子マネーイノベーション:M-PESA

「仕送り」という行為があります。例えば出稼ぎ労働者の場合は、自分の収入を故郷に残した家族に仕送りをします。学生の時に私も親から仕送りをもらっていました。仕送りなどでお金を誰かに送るには、送り先相手の銀行口座に振り込むのが便利です。口座間の振り込みや、直接相手の口座への振り込みもできます。

そう考えると、もし送り先相手が口座を持っていなかった場合、あるいは郵送などのインフラが整っていない環境では遠く離れた家族などにお金を渡すには手軽にではなくなってしまいます。直接自分が行って手で渡す、または誰かにお願いして家族にお金を渡してもらう、くらいでしょうか。

アフリカのケニアでは、まさにこの状況が起こっていました。出稼ぎで都市に働く人は遠く離れた故郷に住む家族へ仕送りをするためには、毎週のように自分がお金を持って渡しに帰ったり、信頼できるバスドライバーに仕送りのお金を預けて家族に渡してもらっていました(参考)。背景にはケニアでは多くの人が、私たちにとって当たり前のように持っている銀行口座を保有していないという現実があります。

■M-PESAという電子マネーのイノベーション

この問題を解決したのが、携帯電話を使った送金サービスの「M-PESA」。サービスの使い方イメージは、
  • プリペイドで携帯にお金をチャージする
  • 送金相手に送りたい金額を明記してメールを送る
  • メール受信者はM-PESA契約店舗で身分証明し、メールを提示すればメール内の金額を現金化
という感じで、仕送りをするのに銀行口座は不要で携帯電話があれば簡単にできます。ちなみにPESAとはスワヒリ語で「お金」を表す言葉、MはモバイルなのでM-PESAとはモバイルマネーという意味。M-PESAはアフリカの携帯キャリアであるSafaricomが提供するサービスで、利用者はケニアで1500万人、Safaricom利用者の80%が使っているそうです(参考:Learning from Kenya: Mobile money transfer and co-working spaces|thenextweb.com)。ちなみにSafaricomのケニアでのシェアは75%とのこと。

この参考記事では、Waceke Mbugua氏(director of marketing and communication at Sararicom)の説明として、M-PESAでの送金金額はケニアGNPの25%分に相当し、また、1回あたりの送金金額は50セント以下であるとしています。ケニアのGNPがどれくらいかや物価水準は詳しく調べていないのですが、M-PESAでは多くの人が少額での送金のやりとりをしていることがうかがえます。日本のように銀行やATMが整備されていないケニアでは、M-PESAは人々の生活支える重要なインフラになっているのです。

引用:Learning from Kenya: Mobile money transfer and co-working spaces|thenextweb.com

■覚えておきたいモバイルの3つの特性

M-PESAの事例を考えた時に、このサービスが成り立つのはモバイルの3つの特徴がうまく活かされているからだと思っています。すなわち、本人性、携帯性、ネットワーク性。本人性とは、携帯電話は基本的には1人1台の保有なので、所有者を特定できることになります。M-PESAの例で言うとお金を渡される相手(仕送り先)とメール受信者が同一人物である必要があり、それが携帯電話を使うことで成立しています。

携帯性とは文字通り、携帯電話を「いつでも」「どこでも」持ち歩くという特性。常に手元にあるのでお金がM-PESAのメールで送られてくることもわかるし、買い物へ行く時にも常時持っているので、支払いや換金が携帯電話を使ってその場でできてしまう利便性があります。3つ目のネットワーク性とは、携帯電話がメールやネットを通して他の携帯電話、つまり他の人とつながっていることで、M-PESAのケースではネットワーク性が存在することで、簡単に仕送りができてしまいます。このように、携帯電話の持つ3つの特性である本人性、携帯性、ネットワーク性が、かつては遠く離れた家族に直接渡しに行ったり、誰かにお金を預けて渡すしかなかった状況にイノベーションを起こしたのです。

■モバイルの可能性

携帯電話は私たちの生活にとって必需品です。興味深いのは先進国だけではなく、アフリカのケニアのような国にとっても欠かせない存在になっていることです。世界人口は70億人を突破しましたが、いずれはモバイル端末利用者が世界人口とほぼ同等の水準に普及するはずです。

利用者が増えるということは、マーケットがしばらくは拡大し続けるので、いろんなプレイヤーがモバイル事業に参入してきます。M-PESAを提供するSafaricomのようなキャリア、アップルやサムスンなどのハード端末提供プレイヤー、Androidを無償提供するGoogleやWindowsなどのOS、FacebookやZynga、GREEなどのプラットフォーム、アプリや動画・ゲーム等のコンテンツプロバイダーなど、いろんな層で動きが活発になり利用者の獲得が激しくなります。

各プレイヤーが最終的に何で/いつ/どうやって収益を稼ぐのか。直接利用者から収益を得るのか、広告により間接的に利用者から売上を上げるのか。利用者から直接収益を上げるにしても、有料アプリやゲーム内の有料アイテムへの課金、あるいはモバイルから物を買うことで手数料で稼ぐのか、提供サービスを月額で提供するのか、など単発的に収入を得るか継続的に稼ぐかでもビジネスモデルが違ってきます。Facebookがモバイル用アプリ内にもついに広告を表示させるという話ですが、モバイル広告は今後も有用なのか、投資対効果があるのかも気になるところです。

以上はモノ・サービスの提供者側の視点ですが、一方のユーザーにとってはモバイルでどういう「価値」がもたらされるのか。アフリカでのM-PESAのように人々の生活に欠かせない価値は、色々な領域ででてきそうですし、そうなることを期待しています。


※参考情報

Learning from Kenya: Mobile money transfer and co-working spaces|thenextweb.com
M-PESA|Safaricom
M-Pesa|Wikipedia

2012/01/28

重宝してるアプリ zite をヒントに、4層で考えるテレビのパーソナライズ化


Free Image on Pixabay


最近の関心キーワードの1つは、パーソナライズ化です。あなただけにカスタマイズされたサービスです。

去年2011年の後半から、情報収集に新しいサービスを使いだすようになりました。それまでは RSS やツイッターが中心でした。新しいサービスとは具体的には、ziteFlipboard vingow です。特に zite (ザイト) は重宝してます。

2011/12/15

Google Map のビッグデータ活用事例と2つの課題

Google マップに新しいサービスが追加されました (2011年12月9日) 。

参考:交通状況が Google マップで見られるようになりました|Google Japan Blog


「交通状況」 という地図上で渋滞状況がわかる新しい機能です。今回のエントリーでは、グーグルマップの新機能と、ビッグデータ活用という観点からの課題について書いています。

2011/11/03

TVチェックインサービスIntoNowがもたらす新しいTV視聴体験

ツイッターのタイムラインでは、TVの話題が流れていることがあります。その中にはまさに「今見ている番組」のツイートも見かけます。そんな今見ている番組をツイッターやフェイスブックに共有するためのサービスにIntoNowがあります。このIntoNowに今回新しい機能が追加されたのですが、その内容がちょっと興味深かったので、そのあたりを中心に書いています。

■IntoNowとは

IntoNowというのはiPhone/iPad・Android用アプリです。使い方は簡単で、テレビを見ている時にアプリ上のボタンを押すとアプリがその番組を自動認識します。あとはツイッターやフェイスブックで見ている番組を共有するだけです。(ちなみにIntoNowは今年4月にYahoo!に買収されています)

あいにくIntoNowは日本では使えないので(米国向けサービス)、YouTubeなどで動画を見るくらいしかできないのですが、動画を見る限り本当にボタンを押してから数秒で自動認識し、番組名が表示されています。これは百聞は一見にしかずなので、以下の動画を見るとイメージがつかみやすいです。

IntoNow from Yahoo! for iPad|YouTube

IntoNowがとてもユニークで、かつ個人的に興味深いと思っているのは、TV番組の音声だけで見ている番組を自動認識をする仕組みです。具体的には、アプリが見ている番組の音声を記録し、その音声情報と独自に構築している番組音声情報のデータベースと照合させます。そして、認識させた結果(見ている番組名)をアプリに表示させるのです。

IntoNowがすごいのは、このプロセスをわずか数秒でやることです。つまり、数秒以内にまさに今放送されている番組の音声情報をインデックス化したデータベース構築と、ユーザーのアプリから送られる音声情報をマッチングをしその結果を返すことの2つをしているのです。

■IntoNowに新しく追加されたわくわくする機能

IntoNowのアプリはこれまではスマートフォンだけだったのですが、今回新たにiPad用アプリがリリースされました。これだけ聞くと、スマートフォンでできたことがタブレットでもできるようになったと映りますが、実は今回のリリースではなかなかおもしろい機能が追加されているのです。

実は上の動画の後半でその紹介があるのですが、これまでは主に自動認識をさせるのが何の番組かだけだったのが、その番組に関連する情報までもわかるようになっています。例えば、プロ野球の試合を見ていてIntoNowで認識させると、試合のスコアや経緯の詳細、各選手の成績などの情報や、試合に関するツイート情報がアプリ上に表示されます。もちろん、これまでのスマホ用アプリでできた、ツイッターやフェイスブックへの共有も同じ画面からできます。あるいはここからは想像と期待も込めてですが、ドラマであれば登場している俳優のプロフィールであったり、もしかしたら着ている服やアクセサリーなども簡単に確認ができ、さらには気に入ればその場で買えるなんてこともできるようになるかもしれません。バラエティ番組で考えると、番組内で紹介されたお店、スイーツなどの商品、訪れたことのない名所など、関連する動画や説明などの情報が向こうからやってきてアプリ上に表示されるイメージです。

見ている番組が自動認識され、そして関連する情報までも提供される。この間にユーザーがすることはアプリ上のボタンをたった1回押すだけで、数秒後にはアプリ上に表示されるのです。グーグルでの検索や他の複数のアプリを使う必要などもなく。

IntoNowはTV番組に「チェックイン」するためのアプリです。これまでのチェックインをする目的は、はソーシャルメディアへの共有にあったのではと思いますが、今回のiPad用アプリのリリースで関連する情報を手に入れるためという新たな目的が加わったことになります。TVを見ながら、手元のiPadでボタンを押すだけで関連する情報が手に入り、それが数秒で自動的にできるというのは、今までにないTV視聴体験だと感じます。

■考えられる課題

そんなユーザー体験がIntoNowアプリでできるのはおもしろそうですが、課題もあると思います。大きくは2つで、1つ目がTV音声認識です。スマホやタブレットでTVの音を記録するということは、同時にTV以外の音も拾ってしまいます。家族の会話やペットの鳴き声、家のまわりの音も混じってくるケースも考えられます。その中で番組認識に必要な音だけをどれだけ正確に認識できるか。

2つ目の課題は、音声で番組を認識できたとして、その番組に関連する情報がどれだけ提供できるかだと思います。一口に関連する情報と言っても、ユーザーに必要な情報でなければ逆効果になってしまいます。さらに言えば、同じ関連情報でもユーザーによっては欲しかった内容であり、他のユーザーにとっては不要となることもあり得ます。アプリのボタンを押して関連情報も含めた結果を返すのは長くても10秒ちょっととのことで、これだけ短時間で実現するためには自動化されているはずで、いかにユーザーにとって目利きされた情報が提供できるか。これが2点目の課題になるのではないでしょうか。

■タブレットでIntoNowを使う価値

このように課題はありそうですが、それでも先のイメージ動画を見ると今の自分の環境ではできないテレビの見方ができ、日本でリリースされていないのが残念です。今回のiPadアプリのリリースにより関連情報の提供を開始するわけですが、これはタブレットの画面の大きさをうまく活用した事例とも言えそうです。同じことをiPhoneなどのスマートフォンでやる場合、画面の大きさが十分ではないので、画面をトントンして拡大させたり、スライドさせたりなど、拡大/縮小・移動を繰り返していると、テレビのほうに集中できないような気もします。だからiPadというタブレット用のアプリで実装されていることに価値があるんだと思います。

IntoNowの特徴はTVの音声だけで番組認識と関連情報の提供をする点にあると思いますが、これが実現できるのは高い音声認識技術と、放送されている番組をリアルタイムで独自に収集しデータベース化しているからです。特に番組音声のデータベース化は相当の投資が必要ではと思います。ましてやアメリカ以外の国でサービスを開始するためには、その国のTV番組をゼロから集めないといけません。そんなことを考えると、IntoNowが日本でもリリースされるのはなかなか難しいのかなと、ちょっと残念に思います。


※参考情報

IntoNow - Connect with your friends around the shows you love
IntoNow App Turns iPad into ‘Intelligent’ TV Companion | Gadget Lab | Wired.com
Yahoo Brings Intelligent Social TV App IntoNow To The iPad; Adds Content Feeds And More | TechCrunch
Share your TV habits with Yahoo's IntoNow app, now on the iPad | Digital Media - CNET News
リアルタイムウェブとチェックインの可能性を考える|思考の整理日記
IntoNow from Yahoo! for iPad|YouTube
IntoNow iPhone App Review - AppVee.com|YouTube


最新記事 (毎日更新中)

書いている人 (多田 翼)

複数のスタートアップ支援に従事。経営や事業戦略のコンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネージャー、マーケター。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。note も更新しています。

内容は個人の見解です。