2012/01/28

重宝してるアプリziteをヒントに4層で考えるTVのパーソナライズ化

最近よく思ったり実感したりすることに、今後の方向性として「パーソナライズ化」があります。パーソナライズ化とは、「あなただけにカスタマイズされたサービス」というイメージ。今回のエントリーではパーソナライズ化というキーワードで少し考えてみます。

去年の後半ぐらいから、それまではRSSやツイッターが中心だった情報収集ツールに加えて新しいツールを使いだすようになりました。具体的には、Flipboardvingowzite。特にziteは重宝してます。


ziteはiPhone/iPad用のアプリで、パーソナライズ化されるデジタルマガジンアプリです。自分の興味あるテーマの記事を自動的に集めてくれるもので、例えば「ソーシャルメディア」、「モバイル」、「マーケティング」、「Google」、「Facebook」などのキーワードで登録しておくと、関連する記事が表示されます。

■ziteのここがすごい

ziteを気に入っている理由を一言で言うとパーソナライズされている実感があるからです。ziteの仕組みですが、初めて使う登録時にツイッターやGoogle readerと連携させることで、自分がフォローしている人のツイート内にあるウェブページや、Googleリーダーで登録しているRSSフィードを取り込むことができます。さらにこれがziteのすごい点ですが、ziteを使い続けることでさらにパーソナライズ化されていく仕組み。zite内で実際に読んだ/読まなかった記事が記録されその情報から各ユーザーの関心の領域を把握するようです。これによりツイッターやRSSにない記事でも、関心のあるテーマと判断される記事が集まってきます。ちなみに、各記事の下に親指の上下マークがあり(いいねボタンみたいなイメージ)、その評価も記事選定の情報になります。

ユーザーがzite内での記事閲覧行動履歴データを集め、独自のアルゴリズムでパーソナライズ化してくれ、使えば使うほど「あなただけのデジタルマガジン」になる。雑誌には編集者がいますが、ziteの編集者は行動履歴データに基づくアルゴリズムなのです。従来はRSSを使う時間が少しずつziteをにシフトしてきています。それに合わせて、RSSの登録数も減らしました。ziteはツイッターとかフェイスブック投稿、メール送信もできるので、おもしろかった記事はツイッターにシェアしたり、仕事に関係しそうな記事は会社のメールアドレスに送ったりと重宝してます。

■パーソナライズ化する電話、されていないTV

パーソナライズ化という視点で見ると、例えばスマートフォンは自分の好きなアプリをどんどん追加していくことで、外見は同じiPhoneでも中身は全く違ったりすることがよくあります。入っているアプリが違えば使い方も変わってくるので、「あなただけのスマートフォン」という状態です。携帯電話がなかった時代は電話と言えば家の固定電話か公衆電話で、そこにはパーソナライズの要素はほぼゼロでした(娘が自分専用にしていた子機くらい?)。それが携帯電話が普及し1人1台状態になり、スマホとアプリでパーソナライズの方向に進んでいることがわかります。(個人的にはスマホを「電話」のカテゴリーとして捉えるのは違うと思っていますが、これは別の議論なので省略)

一方、パーソナライズ化がほぼ進んでいないと思うのがテレビ。固定電話-携帯-スマートフォンの流れと比較するとよくわかりますが、未だにテレビは誰が見ても同じ番組しか選べないものです。つまりリビングにあるテレビは固定電話、自分の部屋にあるテレビはせいぜい子機みたいなもので、携帯でワンセグ機能があるとはいえ、電話に比べるとパーソナライズ化が全くといって実現されていない状態。

■これからのTVはこうなってほしい

逆に言うと、ここにテレビの可能性があるのではと思っています。デバイスとしては同じテレビなんだけど、使う人(TVの前に座る人)によっておすすめされる番組が違ってくるイメージ。理想的には、各個人の好きなジャンルや(属性データ)、これまでにどんな番組を見たか(視聴行動履歴データ)、あるいはフェイスブックなどのSNSでの友達のやりとりも参考にする(ソーシャルデータ)。上記のziteのように使えば使うほど、つまり番組を見れば見るほど「あなただけのテレビ」になっていく。近い未来には当たり前になっていてほしいテレビです。

これからのテレビを考える時に、単に物理的な機械(デバイス)というハード面だけの視点では不十分だと思います。デバイスも含めた4つの層で考えることが重要だと思っていて、それぞれ、プラットフォーム層、デバイス層、アプリケーション層、コンテンツ層です。この4層をテレビに当てはめた場合にどこでパーソナライズ化できそうかというと、アプリケーション層かプラットフォーム層だと思います。アプリでTVのパーソナライズ化するにはテレビ番組が見られるアプリがあり、そのアプリが上記の属性データ、TV視聴行動履歴、ソーシャルと連携することです。

アプリ層より難易度は上がりますが、プロットフォーム層でのパーソナライズ化の実現も考えられます。具体的にはFacebook上でテレビ番組が見られるようにし、FB上のあらゆるデータと連動させる。これを突き詰めていくと、自分の興味あるTV番組や、ネット上の動画などあらゆるコンテンツから各ユーザーに最適化された(関心の高い)ものをすすめてくれたり、選んだりできるTVです。

今回のエントリーではパーソナライズ化という視点でいくつか例を書きましたが、個人的にはパーソナライズ化は今年のキーワードになりそうだなと注目しています。


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