2015/09/02

Google のプロジェクト管理ルール「70 : 20 : 10」がシンプルで使いやすい


※2015年9月1日に発表された新しい Google ロゴ

書籍「How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス) ―私たちの働き方とマネジメント」に、グーグル内で使われているプロジェクト管理ルールが書かれています。
2002年の時点で、グーグルはまだプロジェクトを重要な順に並べた「トップ100リスト」をもとに、リソースの配分やプロジェクトのポートフォリオを決めていた。

だが成長にともなって、このシンプルな仕組みではスケールすることが難しいという懸念が強まった。忌まわしき「ノー」の文化がじわじわと広がるのではないかという不安もあった。

そこである日の午後、セルゲイはトップ100リストを見直し、プロジェクトを三つのグループに振り分けた。

プロジェクトのほぼ70%はコアビジネスである検索と検索連動型広告に関するもので、約20%が成功の兆しが見えはじめた成長プロジェクト、残りの約10%が失敗のリスクは高いが、成功すれば大きなリターンが見込めるまったく新しい取り組みだった。

それを叩き台に長い議論を重ねた結果、「70対20対10」をリソース配分のルールにするという結論に達した。リソースの70%をコアビジネスに、20%を成長プロダクトに、10%を新規プロジェクトに充てるのである。

各プロジェクトを3つのフェーズに分け、リソース配分を 7 : 2 : 1 に振り分けるとのこと。

2015年現在、グーグルが公表している中で、主なものを70対20対10を分けてみると、以下のようになりそうです。
  • 70% コアビジネス:検索やマップなどのコンシューマーサービス、広告、Android、YouTube
  • 20% 成長プロジェクト:機械学習 (Machine learning)、自動運転車 (Self driving car)
  • 10% 新規プロジェクト:プロジェクトルーン(気球によるプロードバンドインフラ構築)、涙から血糖値を測定するコンタクトレンズ、老化や病気に長期的な視点で取り組む Calico (カリコ)

興味深いのは、このルールが経験則から導かれたプロジェクト管理ルールということです。

もう1つ、「70対20対10」をリソース配分のルールについて、本書で書かれていたことで印象的だったのは、新規プロジェクトの割合が 10% なのは、意図的に制約をつけていることでした。

ふんだんに予算を投入するのではなく、あえて枠を設けることでイノベーションが起こることを狙っているからです。

Google の「70対20対10」ルールで思ったのは、この考え方は会社全体のリソース分配で使えるだけではなく、所属部署やチーム内でのプロジェクト管理ルールとしても有用であろうということでした。

想定しているプロジェクトを、自分たちの根幹である「コアビジネス」、成功する兆しが見えてきた「成長プロジェクト」、全く新しい「新規プロジェクト」のどれに該当するかを考えることから始めてみる。

コアビジネスはもちろん重要ですが、それだけではなく、チームとして達成が困難なプロジェクトにどれだけチャレンジできるか。一方で、挑戦しがいのあるプロジェクトばかりではチームとしてのリスクも大きいでしょう。

この時に参考になるのが、70 : 20 : 10 というグーグルのリソース配分ルールです。コアビジネスは 70% を確保する。新規ビジネスは 10% に留めておく、もしくは、なるべく 10% 程度は新しいことにチャレンジする。

この考え方は、個人レベルでも使えます。例えば、自分の仕事のうち、コアビジネスは何で、自分にとっての新しい仕事は何か(新しくチャレンジする領域)を考えてみるのです。

毎四半期ごと、あるいは毎年、自分の棚卸しをすることで見えてくる発見もあります。前回は新規プロジェクトとして取り組み始めたものが、今は成功が見えてきた成長プロジェクトにフェーズなっている、さらに進み、いつの間にか自分のコアビジネスになった、などです。

新規ビジネス → 成長プロジェクト → コアビジネス、に昇格していく。あるプロジェクトが次のフェーズに進み、新規ビジネスが減った分だけ、新しくやることをつくり出す。

新規ビジネスというリスクを取ってチャレンジしているものは、常に自分の中では 10% を保っている状態でありたいと思っています。




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