2014/11/09

そのリサーチクエスチョンはアクショナブルか




マーケティングとマーケティングリサーチ


マーケティングリサーチの位置づけは、マーケティングの課題解決のための 「手段」 です。

逆に言うと、マーケティングの課題解決や、マーケティング意思決定とアクションにつながらないマーケティングリサーチは、価値を出せていないことになります。


マーケティングリサーチの役割


次のような課題をマーケティングリサーチによって解決しようとする場合、リサーチを実施する価値が見い出せています。

消費者に自社商品をアピール方法が、A と B の2種類があるとします。この段階ではどちらにどういう優位性があるかが明らかになっていないとします。

マーケティングリサーチにより明らかできれば、A と B のどちらを選択し実行するかというマーケティング意思決定と実行につながります。

そこでリサーチでは、A と B に対する答えを明らかにするために、リサーチ課題を立て、設計し、結論と考察を出します。

理想は 「答えは A です」 のように明確なものが出せることです。しかし、A と B に対して明らかな甲乙が出せるのはレアなケースでしょう。リサーチ前の段階で A か B となっている場合、その前の時点で複数の選択肢が取捨選択された結果で、A と B はそれなりに良いであろう打ち手の可能性が高いからです。

リサーチで重要なのは、マーケティング意思決定に示唆を与えることを念頭に置いた上で、結論や考察を出すことです。

はっきりと A と B の優劣がつかなくても、例えば、複数の効果指標において、これとこれは A が優位、一方でこれとこれは B のほうが優れている、これは A も B も変わらない、という具合です。A と B をこう組み合わせると一層の効果があるという提言もありでしょう。


リサーチの上位にあるマーケティング状況を理解する


マーケティングの期待に応えるためには、リサーチの背景となるマーケティングの目的が何で、そのための現状のマーケティング課題は何かです。その課題を解決するとどういう良いことがあるのか、なぜ課題解決をする必要があるのかの理解が大事です。

マーケティングリサーチにおけるこの視点は大切です。リサーチでの企画や設計、実施、分析評価、レポーティングと、どのフェーズでも常に意識すべきことです。

どんなに高度なリサーチ設計であっても、リサーチの上位にあるマーケティング課題解決につながらないのであれば、ビジネスでのリサーチでは価値が出せません。業務として行なう以上は、ビジネスに意味のあるリサーチでなければいけないのです。


マーケティングリサーチマネージャーとしてのミッション


以上のような考え方から、今の自分の仕事上でのミッションを3つのワードで表現するとすれば、Question, Insight, Action と考えています。

Question とは、リサーチで設計するためのリサーチクエスチョンの質を上げることです。もう1つ、そもそもこのリサーチをやる意味はあるのか、マーケティングに価値を与え、意思決定やアクションにつながるかという問いを立てることも指しています。

Insight では、リサーチ課題として立てた Question に示唆を出すことです。そして Insight が Action につながるかです。そうした思いから、Question, Insight, Action としています。

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多田 翼 (書いた人)


外資系 IT 会社にてマーケティングリサーチ マネージャー (LinkedIn) 。

1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身。学生時代は京都。家族4人で東京23区内に在住、2人の子どもの父親。気分転換は毎朝 8km のランニングとピアノ。

書いている内容は、所属組織や会社の正式見解ではなく個人の見解です。