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創業手帳 Web に、リーダーの条件についてのインタビュー記事があります。
秘書からどきっとするアドバイス!?幾多の一流経営者を支えた秘書が教えてくれるリーダーの基本|創業手帳 Web
インタビューは、10年間一流企業のエグゼクティブ秘書を務め、株式会社リンク CEO・人材育成コンサルタント・作家・一流秘書養成スクール校長である、能町光香氏です (肩書は2017年3月現在) 。
一流のリーダーの条件とは
以下は、インタビューで話されていたリーダーの条件です。
- 気遣い:素晴らしいリーダーこそが誰よりも 「気遣い」 ができる人だった。本当に素晴らしいリーダーほど、「もっと気を遣って仕事をしなさい」 と部下に言うのではなく、自分の日頃の態度や姿勢ですべてを示す
- 誠実さ:誰にでも 「対等に接する」 方が多い。例えば、清掃係の人にもきちんと挨拶をしたり、新幹線でコーヒーを渡される時も 「ありがとう、おいしくいただくよ」 などと声をかける。誰に対しても 「ありがとう」 と言える
- 叱り方:怒る時でも、誠意を持って面と向かって話す。怒るのはマイナスになると考え責め続けない。例えば、部下が締切に遅れたとしても、メール上にネガティブなことは言わない。単刀直入に 「なぜ締切に遅れたの?」 とは聞かず 「何か大変かことがあったの?」 と言う
- 部下に裁量を与える:部下に干渉しすぎない。部下を必要以上にかまってしまうと、自律性や創造性を奪ってしまい、本来持っている才能が開花しなくなってしまうため
- 仕事の優先順位:時間の使い方は、最も優先順位の高いものから取り組み、集中して淡々と仕事をする。「自分がやらなくてはいけないことは何か」 を知っている。自分がやらなくていいことを、他の人に任せるのが上手い。重要案件の意思決定など、本来社長がすべきことに力を注ぐ
特に興味深いと思ったのは、1つ目の 「気遣い」 です。
他人や自分のまわりに気配りができるということは、相手を尊重し慮ることができるということです。また、相手のことを理解しようとし、相手視点でものごとを捉えることもできるということです。
できるビジネスパーソンは後工程も配慮する
前職の会社で一緒に仕事をしていた派遣の方が、次のことを言っていました。
「自分の派遣での経験から、一緒に仕事をする人が仕事ができるかどうかの判断基準の1つは、相手から依頼されたものがスムーズに開始できる状態で渡してもらえるか、何度も確認のやりとりをしてからようやく始められる状態で渡されるかです」 。
つまり、後工程を考えて仕事を振っているか、そうでないかの違いです。
ホワイトカラーでもブルーカラーの仕事でも、自分がやった業務の次には、誰か他の人の仕事につながっていくことが一般的です。
自分が直接仕事をする範囲だけを考えていると、後工程に配慮がされません。業務全体から俯瞰したときに、自分から見た後工程には誰が何を担当するのか、後工程がスムーズにいくように自分にできることは何かを考え、対応すれば、自分の業務の後工程がスムーズにまわります。
後工程のために、多くの自分の時間を割く必要は必ずしもありません。次の人が仕事をしやすいようにちょっとした工夫でいいでしょう。
例えば、次の人が不要な作業が発生しないように自分がやったプロセスを箇条書きで残しておく、あるいは依頼内容を何度も確認することが起こらないように、依頼内容の指示を口頭だけではなく、メモも付けておくことです。こうした1つ1つの配慮の積み重ねが大事です。
自分の仕事が次の後工程に移っていく時点で、自分の直接の業務自体は完了しています。一方で、次の人にとってはそこがスタートです。次の人が開始する段階で、前工程 (自分が完了した業務) の終わり方次第では、スムーズに始められることもあれば、そのようにはならない状況も起こります。
自分の仕事の後工程を考えてみることは、相手の立場を想像し、どうすれば工程全体でより良くできるかです。こうした視点が大切です。