2010/06/13

ブログとツイッターは異なるベクトルを持つ

まとめ


今回の記事のまとめです。

  • ブログとツイッターの位置づけは異なる
  • 現時点での情報発信は二次元なイメージ
  • では第三の軸は?

ブログ「投資十八番」より


投資十八番の「ブログとツイッターは競合しない(個人的に)」という記事を読みました。記事内容のポイントは以下の通りです。

  • 「ツイッターをはじめるとブログの更新頻度が落ちる」と言われるが、著者の状況は異なる
  • なぜなら、両者の目的や楽しみは別物だから
  • よって、ブログとツイッターは競合しない(個人的に)

著者の言うブログとツイッターの目的や楽しさを整理すると、下表のようになります(表1)。



この記事内容にはすごく同意で、自分でもブログとツイッターについてあらためて考えてみました。

ブログ


ツイッターを始める前からブログは書いていました。その頃は、記事にするかどうかの基準は(当たり前ですが)ブログに書きたいかどうかでした。この基準を超える気づきだったり考えたことをブログ上で文章にしていました。

ブログを書く目的は以下の通りで、これは今も変わらないものです。

  • 考えを整理するため
  • アウトプットをする場として
  • インプットの強化 (ブログネタとして)

ブログとツイッター


ツイッターの目的は、ブログとは異なるものです。

  • 情報収集として
  • 気づきの気軽な発信
  • コミュニケーション

ブログとツイッターはあくまで相互補完なものであり別物です。ブログ書きたい基準が縦軸だとしたら、ツイッターでの基準は横軸になり、両者は90度違う感じです(図1)。つまり、ブログだけの頃は情報発信欲が一次元しかなかったものが、ツイッターが加わって二次元になったイメージなのです。




このようにブログとツイッターのアップしたい気持ちのベクトルが90度異なるわけですが、もし両者の角度が0度(書きたい気持ち、目的やアップする楽しみが同じ)だった場合は、「ツイッターをはじめるとブログの更新頻度が落ちる」という状況になってしまうのかもしれません。

第三の軸


現時点では自分の情報発信性は二次元ですが、今後はどうなるのでしょうか。ブログやツイッターそれぞれと異なるものが現れるのでしょうか。

1つの可能性として、ユーストリームのような個人による動画配信があるかもしれません。ブログやツイッターはテキストが中心ですが、動画を気軽に発信できるというのは「第三の軸」候補になりそうです。しかし、個人的には今のところ動画を発信したい気持ちはあまりありませんし、おもしろ映像がつくれる・撮れるとは考えにくいです。

ブログでもツイッターでもない存在として、SNSであるFacebookがその可能性を持つような気がしています(図2)。日本ではまだまだ普及はしていませんが、世界中にユーザーがいる点やLikeボタンに興味があります。特にLikeボタンの使い方次第では、これまでにない情報共有ができそうです(詳細は長くなりそうなので省略しますが)。

Facebookはアカウントをとっただけでほとんど使ってはいませんが、情報共有・発信が三次元になるとどうなるのか。楽しみです。




※参考情報
投資十八番:「ブログとツイッターは競合しない(個人的に)」
http://stockkabusiki.blog90.fc2.com/blog-entry-1107.html


2010/06/12

iPhoneアプリ「ショッピッ!」が変える購買行動

■まとめ

今回の記事のまとめです。

・ iPhoneアプリ「ショッピッ!」がおもしろい
・ ショッピッ!と楽天市場端末の比較
・ ショッピッ!は私たちの購買行動に一石を投じると思う



■iPhoneアプリ「ショッピッ!」

最近使ってみておもしろいと思ったiPhoneのアプリに、「ショッピッ!」というサービスがあります。これは、iPhoneのカメラで商品バーコードを読み取り、その場でネットサイトからその商品を買うことができるアプリケーションで、先日10日に無料公開されました。具体的な使い方は、ショッピッ!のサイトに次のように書いてあります。

<ショッピッ!の使い方>
(1) アプリを起動し、商品のバーコードに、iPhoneのカメラをかざす
(2) その商品をいちばんおトクに購入できる店舗が見つかる
(3) 店舗を選んでその場で注文する

そして、ショッピッ!について個人的におもしろいと思った点は以下の通りです。

<ショッピッ!のおもしろい点>
(a) バーコード取得から商品購入までがその場で完結する
(b) 最安値の提供店サイト候補は日本国内約5万店
(楽天市場、アマゾン、ヤフーショッピング。価格.comでも検索可能)
(c) 以上がいつも携帯しているiPhoneでできてしまう



■楽天市場の小型バーコード端末

10年4月30日の日経web版に、楽天市場に関する記事がありました。その中で、「楽天市場での買い物を容易にする小型の端末も独自に開発した」と言及されていました。ポイントは以下の通りです。

<楽天市場の小型バーコード端末の使い方>
(1) 商品のバーコードを小型バーコード端末に読み込んで保存する
(2) パソコンにつなぐと、楽天市場の中で商品を最安値で売る店舗が表示される
(3) 楽天市場から購入する

なお当時(4/30)の時点のことですが、記事には次のようにも書いてありました。
・ 試作品は完成済みで、今年秋にも最大で1千台程度を試験的に配布する
・ 利用者の反応をみて、事業化を判断する。端末は無償提供するか低価格で販売する可能性が高い



■「ショッピッ!」と「楽天端末」の比較

上記に使い方をそれぞれ(1)(2)(3)で挙げましたが、あらためて両者を比較してみます。

○バーコード取得~購入までの流れ
両者を購買フローで並べてみます(図1)。





ショッピッ!がiPhone内でその場で注文までできるのに対して、楽天の端末ではPCに接続させる手間が発生します。これは、PCを立ち上げた状態でパーコードをスキャンするか、端末を接続させるためにPCを立ち上げる必要があるということです。


○両者の優位性を比較
比較項目をいくつか挙げてもう少し比べてみます(表1)。なお、楽天市場の端末については実際に使っていないので、推測内容も含まれます。





<携帯性>
ショッピッ!はiPhoneアプリなのに対し、楽天端末は独自端末です。つまり、ショッピッ!は日頃から携帯するiPhone内にある一方で、楽天端末は持ち運ぶ端末が増えてしまいます(屋外でもバーコードをスキャンしたい場合)。

<バーコード読取>
おそらく、iPhoneのカメラでバーコードを読み取るよりも、楽天端末のほうがバーコードをスキャンしやすいのではないかと思います。

<利便性>
ショッピッ!がバーコード読取~購買までiPhone内で行うのに対し、楽天端末はPCに接続する手間が発生します。実際にショッピッ!を使ってみましたが、その場で購買までが完結する仕組みは非常に魅力的です。

<多様性>
前述の通り、ショッピッ!は楽天市場だけではなくアマゾンやヤフーショッピングからも買えます。楽天端末は楽天市場専用です。

<サービス価格>
ショッピッ!は無料でダウンロードできましたが、楽天端末は上記の日経Web記事の通り有料の可能性があります。



■これからの購買行動

店舗で商品を見るが、実際に買うのはネットという購買行動が最近は一般的になってきているように感じます。少なくとも、個人的にはこの購買行動は当たり前のようになりつつあります。

ショッピッ!のようなサービスがスマートフォン以外でも使えるようになれば、ますますこの傾向が強くなるような気がします。そうなると、お店は単なるショーウィンドウの役割でしかなくなるのではないでしょうか。消費者にとっては便利な仕組みですが、小売側にとっては脅威のサービスかもしれません。

暫定的な措置として、店内に「携帯電話のカメラでバーコードを撮らないでください」という貼り紙が表示されることも考えられます。あるいは、抜本的な措置として、次世代のバーコードでは、携帯のカメラでは簡単に読み取れないような仕組みが導入されるかもしれません。

いずれにせよ、ショッピッ!のようなアプリは、私たち消費者の購買行動や小売にとって、一石を投じる役割を果たすのではないでしょうか。


※ショッピッ!のサイト
http://shoppi.jp/


2010/06/05

感情もクラウドに置かれるようになる

■まとめ

今回の記事のまとめです。
・ クラウドについて (文化的考察と自分のクラウド区分)
・ これからのクラウドは、「感情」もネットワーク上に置いておくようになるのではないか
・ 今後はどこが「感情のクラウド」をプラットフォーム化するか



■クラウドの文化的考察

isologe(イソログ)というブログで、「なぜ『クラウド』か?の文化的考察+スキャナの効用第二弾」と題する記事がエントリーされていました。タイトルにもあるクラウドの文化的考察は、以下のような内容が書かれていておもしろかったです。

・ 著者は「クラウド」という表現に違和感を持っていた
・ なぜなら、雲などと「こんなモヤモヤした得体の知れないところに重要なデータを保存するのは、気持ち悪い以外の何物でもない」から
・ 新約聖書に、「富は天に積みなさい。そこでは虫が食うことも、さび付くこともなく、盗まれることもない」という旨の記述がある
・ (キリスト教文化である)欧米人には「クラウド≒天」という図式があり、「クラウドこそ財産を蓄える場所だ」という感覚があるのではないか

日本語には「雲隠れ」という言葉があるように、日本人の雲について「いつか消えてなくなるもの」という意識があるような気がしますが、欧米人のそれとは大きく異なるのかもしれません。

※クラウドコンピューティング
ネットワーク、特にインターネットをベースとしたコンピュータの利用形態である。ユーザーはコンピュータ処理をネットワーク経由で、サービスとして利用する。(Wikipediaより)



■クラウド区分

とは言いつつも、クラウドの各種サービスを使いだすととても便利だと感じます。自宅のPCと会社のPC、そしてiPhoneがクラウド上で同期することで、いろんな情報が1つに集約できます。イメージとしては、iPhoneが自宅と会社のPCのハブの役目を果たしており、この仕組みは非常にありがたいものです。

自分が活用している情報について、クラウドとしてどのような使い方をしているのかをちょっと整理してみました(図1)。クラウドの区分というよりは、自分が利用しているネットワークの区分というイメージです。切り口は以下の2軸で切っています。
・ 公共情報(仕事含む) or プライベート情報
・ ソーシャル(共有)ユース or パーソナルユース





右下の象限に仕事の情報とありますが、これは現在使用していません。理由は、社外秘情報もあるため社内に保管するにとどめていることと、クラウドに置いておく必要性がそこまで高くないためです。



■クラウド化できたらいいもの

現状、自分のクラウド区分は上図のイメージですが、身の回りを考えてみるとクラウド化できたらいいのにと思うもの・情報が多数あることに気づきます。主な例として次のようなものがありました。
・ 本、雑誌、新聞記事
・ 各種説明書、契約書、保証書
・ 思い出映像(出演したストリートダンスのショーとか)、CD

あえて上記のものをまとめて表現すると、
(1) 普段は使わないが、イザという時に必要になるもの
(2) 現状は必要になっても見つかるまで時間かかる
の2点で換言できそうです。

特に(2)については、Googleなどの便利な検索技術がある一方で、自分の身の回りの「検索」方法が手当たり次第に探すだけというのは、時に悲しいくらいのアナログな方法です。

なお、契約書等をクラウド上に保管するのはリスクもあるかもしれませんが、自宅での保管にも一定程度にリスクはあるわけで、トータルで考えて個人的にはクラウド上で一括管理ができたらいいなと思っています。



■今後のクラウド

ミック経済研究所の調査によると、2009年度のクラウドコンピューティング市場規模は1941億円(対前年度比138.4%)、今後は年平均29.4%で成長し、2014年度には6570億円の市場規模になる見通しだそうです。

では、今後のクラウドはどのように発展するのでしょうか?1つの方向性として、個人の「感情」がネットワーク上に置かれるようになるのではないかと思っています。

最近、mixiが「mixiフォト」を開始したようです。詳細は確認していないのですが、写真単位で「イイネ!」がつけられるとのことです。この「イイネ!」はmixiのボイスにもある機能です。Facebookには"Like"ボタンがあります。mixiの「イイネ!」はあくまでmixi内でのクローズドですが、FacebookのLikeボタンはあらゆるページで付けることができます。似たものに「はてなブックマーク」があります。

これらの機能は、「おっ」と思った時にポチっと押して、この「おっ」をそのサイトに付けておくものです。すなわち、自分の感情をネットワーク上に置いておくということではないでしょうか。今までは自分の感情を置いておくには例えばブログならコメント欄に記入しましたが、自分の気持ちを文章化してコメントをつけるというのは結構面倒なこともあり、その点"Like"ボタンは気軽にクリックするだけです。

さらに"Like"ボタンはFacebook上で公開されるので、どの人がどのページで付けたのかがわかります。つまり感情をネットワーク上で共有できるのです。

この方向性は結構おもしろいと思っています。例えば、今は「イイネ!」だったり"Like"だったりと感情の種類は1つしかありませんが、これが喜怒哀楽の4つになったら、そのサイトや動画などへのまわりの反応がもっとわかるのではないでしょうか。

そうなると、今後は感情のクラウドをどこがプラットフォーム化するかに興味があります。mixiはmixiという閉じた世界ではプラットフォーム化ができていますが、あらゆるサイトとなると現時点ではFacebookが一歩抜きんでた存在のような気がします。

感情をクラウド上に置くことで「雲隠れ」してしまうのか、あるいは「さび付かない天」に置けるのか。今後の動きに注目しています。



※参考情報
isologe(イソログ):「なぜ『クラウド』か?の文化的考察+スキャナの効用第二弾」
http://www.tez.com/blog/archives/001637.html

クラウドコンピューティング(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/

クラウドコンピューティング市場規模
http://journal.mycom.co.jp/news/2010/03/09/033/index.html


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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社概要はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。