2015/08/29

「マーケット感覚→広告メディアリーチ」の順番で




オンライン動画広告についてよくある論点の1つに、「TV 広告」と「オンライン動画広告」の予算配分の最適化があります。オンライン動画広告にとっては、従来の TVCM 予算からどれだけオンラインにシフトできるかです。

この時に注意が必要だと思うのは、映像を広告素材として消費者に届けるメディアとしての TV 広告とオンライン動画広告では、リーチできる範囲のポテンシャルがそもそも異なることです。

出稿予算や期間にもよりますが、ざっくりと言ってしまうと TVCM のリーチは最大で数千万規模、オンライン動画広告の場合は最大級である YouTube でも数十万〜数百万規模です。桁数が1つとか2つ違うわけです。

動画広告の出稿メディアを「テレビ or オンライン」といきなり考えるのではなく、まず最初に検討されるべきは、自分たちが狙う市場規模です。自分たちがターゲットにしている人たちはどのような生活者で、どのくらいの人数規模がいるのか。

このマーケット感覚がまずないと、テレビ広告 or オンライン動画広告の議論は中身の薄いものになってしまいかねません。

ターゲットとする消費者の人数規模が見えてきて、はじめてどのメディアを選択するかを具体的に考えることが本来です。

日本人の多くをターゲットにするようなメガブランドであれば、数千万への広告接触を期待できるテレビが、リーチという観点からは有効です。

一方で、特に若年層が自分たちが狙うターゲットであるならば、テレビだけでは狙うマーケットにリーチしきれない可能性があります。つまり、テレビは家にあってもあまり見ない人や、そもそもテレビが家にない人にリーチするためには、テレビ以外のメディアを使う必要があります。

テレビだけではリーチできない人にどうやって広告を届けるか。この時に有効になるのはオンラインによる動画広告です。テレビ or オンライン動画広告の二者択一的な考え方ではなく、両者は補完関係になります。動画広告はテレビ広告では届かないリーチを補う位置づけです。

この場合には、テレビ広告出稿量を減らしてでも、必要なターゲットにリーチするためにはオンライン動画広告に予算をシフトすることに、検討の価値があります。

リーチ最大化のとは別の論点として、テレビと動画広告のリーチを重ねることで、広告内容をより消費者の頭の中に残してもらうという視点もあります。

テレビだけ、オンライン動画広告だけではなく、テレビとオンライン動画広告の両方で広告に接触することで、広告内容をより印象づける意図です。これは何人に届くかというリーチの観点に加えて、広告の効果も含めて考えるという量と質の話です。

★  ★  ★

今回のエントリーで言いたかったのは、
  • 「自社の製品やサービスは、どのくらい人数規模の生活者をターゲットにしたものなのか?(リーチすべき生活者は何人なのか?)」という、マーケット想定に基づくリーチの視点がまずあり、
  • それを基に、テレビやオンラインなどの各メディアの使い分けの議論を
ということです。


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