
私たちは日々の生活において、大小様々な選択をしています。
天使と悪魔のささやき
例えばダイエットで食事制限をしている時でも、目の前に大好きなチョコレートがあると、どうしても食べてしまいたい衝動にかられます。一方で、もう1人の自分がいて、「ここでチョコを食べてはいけない」 と自制を促します。
天使と悪魔のささやきと言われるように、自分の中には2人の自分がいるように感じます。
2人の自分は正反対で、やりたいこと (例: 毎週ジムに通う) に対してやろうと思う自分とめんどくさいと思う自分、やらないこと (例: 禁煙) に対して、やってはいけないと思う自分とやってもいいかなと思う自分です。
選択した瞬間を意識する
スタンフォードの自分を変える教室 という本に書かれていてなるほどと思ったのが、意志の力を高めるために選択した瞬間を意識することが重要であることでした。
本書である研究が紹介されていました。参加者に、「食べ物に関する決断を一日に何回くらい行なっていると思いますか」 と聞いたところ、回答の平均は14回でした。しかし、同じ参加者に実際に記録を取ってもらうと、決断していた回数は平均227回でした。
14回と227回のかい離が意味することは、200回以上は無意識化における選択だったということです。意識と実際の行動にはこれほど違いがあるのです。
意志の力を高めるということは、その前提として自分をコントロールする時を意識している必要があります。無意識にやってしまうことはコントロールするのが難しいからです。
まずは自分が選択した瞬間を意識することから始めてみるとよいでしょう。今まさに意思決定をしようとしている自分に気づくことです。天使の言葉通りに振る舞うのか、悪魔のささやきに乗ってしまうのかです。
目の前にチョコレートが置いてある時、
- 「1つくらいなら」 と我慢せずに食べてしまうのか、その時の衝動を抑え 「食べない」 と決めようとしているのか。自分はまさに今どちらか選択しようとしていることに気づく
- その後 「食べなかった」 という決断をし、そう決めた自分がいることを意識する
これだけでもやってみる価値はあります。そうすると、不思議と自分をコントロールできていくことが実感できます。