
自分の問題意識の1つに「アナログを大切にする」があります。
ここで言っているアナログというのは、デジタルに比べてという意味です。例えばインターネットやスマホなどのデジタルデバイスと比較してのことです。
アナログのことをあらためてよいと実感した体験が、ここ最近いくつかありました。
- インタビューなど直接人から話を聞くことで、得られた情報のイメージや記憶が鮮明に残る。たとえ同じことをネットで知ったとしても、直接足を運んで体験したことのほうが強く残った印象
- 最初は混沌としてた情報でも、付箋や模造紙を使って議論をし続けていると、不思議と情報が整理できた。さらに、整理しているブロセスを通じて、新しい発見や仮説が生まれた
もう1つ、やや異なる話なのですが、アナログつながりで言うと、生後10ヶ月になった娘へのおもちゃがあります。
方針として、なるべくアナログなもので遊んで欲しいと思っています。例えば、木でできた積木や人形など。0歳から遊べるアプリなんていうのもあり、それはそれでいいと思うのですが、まずはアナログで、と思っています。
なぜ、娘へのおもちゃがアナログがいいかと言うと、五感をなるべく使って遊んでほしいと考えているからです。五感の中でも特に触った感じを大切にしてほしいなと。
木製なら木の感触があり、プラスチックやタオルなどの布製品とも違う触り心地があります。目で見たり、ぶつける音だったり、口に入れようとした時の感覚、実際に触った感触を通じて、10ヶ月の赤ちゃんなりに何かを感じてほしいという思いです。
少し大げさに表現すれば、自分の身の回りから、この世界のことを五感によって体験してほしいと思っています。
例えば、同じ絵本であっても、紙でできた絵本とタブレット内に入っているアプリの絵本があったとします。たとえ内容が全く同じでも、五感から感じることがそれぞれ違うと考えています。もちろんデジタルならでは体験もあるのですが、より自然な体験はアナログだと思うので、まずはアナログで、と。
経験則として、アナログならではの体験のほうが、脳の中の記憶が強く残ります。冒頭で挙げた「直接人から話を聞くこと」「付箋/模造紙での情報整理」も、五感をより使うことで、インプットとして強く印象づけられたのでしょう。
ネットで検索するなど、デジタルは有効な手段です。時間をかけずに調べたり、デジタルであれば情報の加工や発信も便利なもの。
とはいえ、アナログはアナログで強みがあり、デジタルにはまだまだ敵わないこともあります。デジタルに比べて一見すると非効率なアナログですが、急がばまわれで、アナログなやり方も大切にしたいと思っています。