2017/02/09

コスパ抜群のジェットストリーム (ボールペン) から考える 「マーケティングの強み」


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マーケティングにおいて、自社製品やサービスの 「強み」 が何かは重要です。今回のエントリーは 「強み」 について考えています。


強みとは何か


注意が必要なのは、強みとは相対的なものだということです。競合と比べて差別化されていて、はじめて強みと言えます。自分たちが強みだと思っていても、買う側や利用者にとって相対的に優れた価値がなければ、つまり他がより高い価値を提供していれば、自分たちは選ばれません。

強みは、売り手である提供者が 「提供するもの」 と、買い手である顧客にとって 「利用者が得られる価値」 に分けて考えるべきです。


ジェットストリームを例に 「強み」 を考える


具体例として、普段、仕事用のメモを取ったりノートに書くのに使っている、三菱鉛筆のジェットストリームで考えます。4色ボールペンとシャープペンシルです。



三菱鉛筆の 商品ページ には、次のような商品特徴が書かれています。

  • 低い筆記抵抗で、なめらかに書ける
  • くっきりと濃い描線
  • 優れた速乾性
  • 新機構でインクの直流 & 逆流を防止

これらの特徴は全てジェットストリームにある 「機能」 です。

私にとって特に重要なのは、1つ目のなめらかに書けることです。紙にスムーズに文字や図が書けます。

なめらかで書きやすい分だけ、書くことに集中できます。頭の中が整理でき、アイデアが思いついたりなど、発想が広がります。

使っているジェットストリームは、4色 (黒, 青, 赤, 緑) とシャープペンの5つがあり、色の使い分けもできます。私の5つの使い分けは以下の通りです。

  • 黒:通常のメモ書き
  • 青:文章や図の中でポイントだと思ったこと
  • 赤:最重要なもののハイライトとして
  • 緑:後から調べたいと思ったこと、質問項目のメモとして
  • シャープ:レポートやスライドのチャートイメージを描く時。イメージが違う時に消しゴムで消せるように

書くことに集中でき、頭の中の考えを整理し、発想の広がるというトータルで実現できるのがジェットストリームです。これが 「利用者が得られる価値」 です。

他のボールペンにはない価値です。他のペンで得られないからこそ、それが 「強み」 になります。他のボールペンではなく、ジェットストリームを選ぶ理由です。


利用者を主語に強みを考える


自社製品やサービスの 「強み」 を考えるにあたって、一般化すると次のように2段階で分けるとよいです。

  • 自分たちが製品/サービスによって 「提供するもの」 は何か
  • 提供するものによって 「利用者が得られる価値」 は何か。競合の製品やサービスでは得られない差別化された価値になっているか。それは利用者が求めていることか (ニーズに合っているか)

ポイントは主語が何かです。

上記1つ目は、主語が製品やサービスです。提供側である自分たちです。一方、上記2つ目は主語が利用者です。

強みを考える場合に、1と2が混ざった議論になっていることがあります。あるいは、1だけしか考慮されていないことがあります。

自分たちが提供していることは何か、それは顧客にとって具体的にどんなベネフィットがあるか、それは自分たちにしかできない強みと言えるかです。マーケティングにおいては、顧客への利用価値を考えるために大切な問いです。

強みを、自分たちが 「提供するもの」 と、顧客である 「利用者が得られる価値」 に分けて考えてみるとよいです。



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多田 翼 (書いた人)


外資系 IT 会社にて 「シニア マーケティングリサーチ マネージャー」 (LinkedIn) 。

1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身。学生時代は京都。家族4人で東京23区内に在住、2人の子どもの父親。気分転換は毎朝1時間のランニング。

書いている内容は、所属組織や会社の正式見解ではなく個人の見解です。