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マーケティングにおいて、自社製品やサービスの 「強み」 が何かは重要です。
今回は、愛用しているボールペン (ジェットストリーム) を例に、強みについて考えます。
エントリー内容です。
- 強みとは何か
- ジェットストリームを例に 「強み」 を考える
- 利用者を主語に強みを考える
強みとは何か
注意が必要なのは、強みとは相対的なものだということです。競合と比べて差別化されていて、はじめて強みと言えます。
自分たちが強みだと思っていても、買う側や利用者にとって相対的に優れた価値がなければ、つまり他がより高い価値を提供していれば、自分たちは選ばれません。
強みは、売り手である提供者が 「提供するもの」 と、買い手である顧客にとって 「利用者が得られる価値」 に分けて考えるべきです。
ジェットストリームを例に 「強み」 を考える
具体例として、三菱鉛筆のジェットストリームで考えます。4色ボールペンとシャープペンシルです。普段、仕事用のメモを取ったりノートに書くのに使っています。
ジェットストリームの機能
三菱鉛筆の 商品ページ には、以下の商品特徴が書かれています。
- 低い筆記抵抗で、なめらかに書ける
- くっきりと濃い描線
- 優れた速乾性
- 新機構でインクの直流 & 逆流を防止
これらの特徴は全てジェットストリームにある 「機能」 です。
利用者が得られる価値
私にとって特に重要なのは、1つ目のなめらかに書けることです。紙にスムーズに文字や図が書けます。
なめらかで書きやすい分だけ、書くことに集中できます。頭の中が整理でき、アイデアが思いついたりなど、発想が広がります。
使っているジェットストリームは、4色 (黒, 青, 赤, 緑) とシャープペンの5つがあり、色の使い分けもできます。私の5つの使い分けは以下の通りです。
- 黒:通常のメモ書き
- 青:文章や図の中でポイントだと思ったこと
- 赤:最重要なもののハイライトとして
- 緑:後から調べたいと思ったこと、質問項目のメモとして
- シャープ:レポートやスライドのチャートイメージを描く時。イメージが違う時に消しゴムで消せるように
ジェットストリームを使うと書くことに集中でき、頭の中の考えを整理し、発想の広がるというトータルで実現できます。これが 「利用者が得られる価値」 です。
他のボールペンにはない価値です。他のペンで得られないからこそ、それが 「強み」 になります。他のボールペンではなく、ジェットストリームを選ぶ理由です。
利用者を主語に強みを考える
自社製品やサービスの 「強み」 を考えるにあたって、一般化すると次のように二段階で分けます。
- 自分たちが製品・サービスによって 「提供するもの」 は何か
- 提供するものによって 「利用者が得られる価値」 は何か。競合の製品やサービスでは得られない差別化された価値になっているか。それは利用者が求めていることか (ニーズに合っているか)
ポイントは主語が何かです。
上記1つ目は、主語が製品やサービスです。提供側である自分たちです。一方、上記2つ目は主語が利用者です。
強みを考える場合に、1と2が混ざった議論になっていることがあります。あるいは、1だけしか考慮されていないことがあります。
自分たちが提供していることは何か、それは顧客にとって具体的にどんなベネフィットがあるか、それは自分たちにしかできない強みと言えるかです。マーケティングにおいては、顧客への利用価値を考えるために大切な問いです。
強みを、自分たちが 「提供するもの」 と、顧客である 「利用者が得られる価値」 に分けて考えるとよいです。