2013/04/27

大局観を磨くための3つの視点




最近読んでおもしろかったのは、経営の教科書 - 社長が押さえておくべき30の基礎科目 という本でした。



副題が 「社長が押さえておくべき30の基礎科目」 とあり、経営の原理原則が書かれています。私自身は社長というポジションではありませんが、興味深い内容が多かったです。


大局観を磨くために


その中の1つに 「大局観をいかにして磨くか」 という内容がありました。

著者は大局観を意識するために多・長・根という3つのキーワードを上げています。以下は本書からの引用です。

経営者として 「大局観」 を身につけたい、とはよく聞く言葉である。理念やビジョンを考えるときも、あるいは情熱をより強固なものにするためにも、さらにはリーダーとして多くの社員を率いていくにも、人間力や人格においても、大局観は大きな意味を持ってくるというイメージがあるからだろう。事実、そうだと私も思う。

私は、自ら大局観を忘れることのないよう、自戒のツールとして使ってきた言葉がある。それが 「多・長・根」 だ。これは陰陽学の思想を私が覚えやすくまとめた言葉である。安岡正篤氏の本にもときどき出てくる、中国3000年の知恵が凝縮された考え方である。

「多」 は多面的・複眼的に物事を見ること、「長」 は短期ではなく長期で見通すこと、そして 「根」 は枝葉末節ではなく根本に注意を向けること、という意味である。大局観を持って正しい判断をするためのエッセンスだが、これが実に奥深い。

以下、多・長・根について考えてみます。


多:複数視点で見ることで全体像を把握する


「多」 についてです。物事を複数の視点で眺めてみることは大事です。

物事には表と裏があります。メリットとデメリットがあり、世の中には完璧なものは存在しません。メリットなどのプラス面だけを見るのではなく、裏にあるデメリットのマイナス面も把握しておきます。表と裏を見れば、物事の全体像が見えてきます。

以前のエントリーで全体像を見る大切さを書きました。

  「象の足を見るな」 :新入社員の時に教えられ、今もなお考えさせられる話

前職の会社に入社してすぐ、当時の副社長に言われた言葉が 「象の足を見るな」 でした。

「群盲象を評す」 という寓話をもとにした話です。物事を正確に、本質を掴むためには全体像を把握することが大事である。だから決して全体像を見ることなく一部分(象の足)だけで終わってはいけない。「象の足を見るな」 という教えでした。

全体像を常に意識する。そのために異なる複数の視点で見ることです。

自分の視点だけではなく、相手視点で見ることを意識すると良いです。相手とは上司、他のチームや部署の人たち、クライアント・お客さん、ユーザーや消費者視点です。意識しないとつい自分の視点だけで語ってしまいがちです。


長:短期ではなく長期のスケールで考える


目の前の利益やメリットだけではなく、その先を長期で考えることも視野を広げるためには有効です。

何かを決める時にも大切な視点です。目の前の短期的には Go だとしても、1年後や、5年・10年を先を考えると本当にそれが正しい選択なのかどうかです。

仕事に限らず、プライベートにも当てはまります。

例えば何かを買う場合、値段の高いものの買う/買わないについても、本当にそれは必要なのか、単に今は気持ちが高ぶっているだけで欲しいだけなのかをもう一度自分に問いかけます。短期ではなく長期の視点で考え、判断するトレーニングになります。


根:本質まで立ち返る


どうやって事の本質を見抜けるかです。木を見て森を見ずの状態にならないようにしたいです。

Why? と So what? という2つの問いが有効です。

インプット情報に対して鵜呑みにしないことです。あえて一歩引き、本当にそうなのかを天の邪鬼になってみるのです。Why? を繰り返し深掘りし、So what? と 「要するにどういうことなのか」 を問うことでまとめ、整理します。思考を一般化・抽象化するのです。


まとめ


大局観を持っておくための、多・長・根とは、

  • 複眼で捉える
  • 短期ではなく長期スケールで見る
  • 物事の本質を問う

一朝一夕にはできるようにならないかもしれませんが、日常生活でも意識をしておきたい3つの視点です。



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多田 翼 (書いた人)