2014/03/02

「幼稚園では遅すぎる」: ソニー創業者の井深大が書いた幼児教育の本

ソニー創業者の 1 人である故 井深大(いぶかまさる)。

著者がその井深大なのと、タイトルにインパクトがあり読み始めたのが「幼稚園では遅すぎる」という本でした。幼児教育について書かれた本で、サブタイトルは「人生は三歳までにつくられる!」。タイトルとともに刺激的な表現になっています。

読む前は、0 歳 - 3 歳くらいまでにいかに英才教育をするか、みたいな内容かと思ったのですが、そうではなくもう少し奥が深く、読み応えのある本でした。

■幼児教育に「答え」はない

書かれていたことで「そうだよね」と思うのは、幼児教育にこうしなければいけないという定型(答え)はない、ということ。

本書では具体的な教育方法が色々と示されています。よく登場する話としてバイオリンを習う話が出てきます。でもこれはあくまで例の1つであり、実際に親子でするかどうかの判断材料とすればいいのです。本書ではこう書かれています。
私が、幼児期にはよい音楽を聞かせなさい、ホンモノの絵を見せなさいというと、必ず、よい音楽、ホンモノの絵とは何かをぜひ教えてほしいと母親から相談されます。ベートーベンがいいかモーツァルトがいいか、ゴッホがいいかピカソがいいかといったぐあいです。

(中略)

何ごとによらず日本人は、とかく一つの決まった型を求めすぎるように思われます。こういう形で、こういうふうにやるべきといわれないと安心できないようです。しかし、教育とくに幼児に対する教育に定型はありません。母親は、自分がよいと思ったことは、どしどし子どもに与えればいいのです。

■「赤ちゃん」から「子ども」に

本書の内容でなるほどと思ったのは、0 歳児の赤ちゃんでも周囲の環境や親が話す言葉、さらには夫婦げんかなどの雰囲気も敏感に感じ取っているという指摘でした。

だからこそ、本にあった「仲の良い夫婦、明るくなごやかな家庭以上の幼児教育はない」は印象に残っています。

この本を読んでから考え方が変わったのは、これまでは自分の娘を「赤ちゃん」と捉えていたのが、「子ども」という赤ちゃんよりもっと人間として意識するようになりました。

赤ちゃんと見なしていた時は、話しかけてもどうせ中身はまだわからないだろうと思っていました。どこかでまだ一人前の人間とは見ていない感じ。でも「子ども」と捉え直すことで、自分の感情や言葉、動きなども、思っている以上に伝わるものと考えるようになりました。



この意識変化は自分の中で大きくて、娘に話しかける量や内容が変わりました。

これまでは平日の帰宅後に娘と過ごす時間は、ただ抱っこしていることも多かったのですが、より積極的に遊んだり、娘の顔を見ながらその日の出来事を(妻に言うように普通に)話したりとかしています。

親子の時間が前よりも楽しくなりました。同じことはどこかで娘も感じているのかもしれません。帰宅後に見せる笑顔だったり、遊んでいる時の娘の表情もうれしそうです。

★  ★  ★

この本では、0 歳 - 3 歳までと、3 歳以降では特に脳での成長に違いがあると書かれています。本書のポイントの 1 つで、技術者の井深ならではの説明がされています。

0 歳 - 3 歳まではコンピュータでいうハードウェアがつくられ、3 歳以降はソフトウェアがつくられる、というもの。3 歳までは「機械の本体」、3 歳以後は「機械の使い方」。ここから本書のタイトルである「幼稚園では遅すぎる」になったのだと思います。

もっと現代風に解釈すれば、3 歳までは Android とか iOS という OS がつくられ、3 歳からは各種アプリができる、なんて例えがしっくりくるかもしれないですね。

本書のサブタイトルである「人生は三歳までにつくられる!」は、私の考え方とは違いますが、この本は自分の子どもとの時間を変えてくれた一冊です。





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