2015/08/26

Google が全社員に求めるリーダーシップとは




「How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス) ―私たちの働き方とマネジメント」。この本は、これまでのグーグルの組織論、人という観点からグーグルがどのようにマネジメントをしているかが紹介されています。

採用基準として、グーグルは4つの評価基準を持っています。セールス、財務、エンジニアリングの主要3部門のいずれにおいても共通します。本書によれば4つのカテゴリーとは、
  • リーダーシップ:自らの職務あるいは組織でリーダーシップを発揮した経験のほか、正式なリーダーに任命されていなくてもチームの成功に貢献した実績が含まれる
  • 職務に関連する知識:与えられた役割で成功するのに必要な経験や経歴。エンジニアリング部門の候補者については、コードを書くスキルや得意とする技術分野も確認する
  • 全般的な認知能力:学業成績よりも候補者がどのようなモノの考え方をするか。どのように問題を解決するか
  • グーグラーらしさ:候補者にとってグーグルが輝ける場所かどうか。曖昧さへの許容度、行動重視の姿勢、協力的な性向があるか

4つの評価基準において個人的に興味深かったのが、リーダーシップでした。特に「正式なリーダーに任命されていなくてもチームの成功に貢献した実績」も問われる点です。

グーグルが求めているのは、業務においてリーダーを経験したかどうかだけではありません。(正式な)リーダーという立場ではなくても、リーダーシップを持って行動できるかどうかです。

私自身の経験からも、例えばプロジェクトチームにおいて、リーダー以外の各メンバーが主体的に動いてくれるかどうかは、チームを活性化し、プロジェクトの成功に大きく影響します。

リーダーはプロジェクト内の全体像を俯瞰する立場です。各メンバーが担当する細かいところまで全てを、リーダーが把握することは現実的ではありません。

各メンバーの担当範囲は、その人が一番詳しいはずで、その領域においてはリーダー的な存在です。正式なリーダーというポジションではないものの、実際としてリーダーのような行動が求められます。

それは、他者を積極的に巻き込むことであったり、問題が起これば、まずは何が問題かをはっきりさせること。明確にした問題点に対してどうやって解決をするのか。自分一人ではなく、誰かと他のチームと協業する必要があれば自ら動く。解決策の実行と結果に責任を持つこと。

これらのことが、指示をされてからやるのではなく、自然と自らが主体となって行動できる態度です。

こうした行動が、過去の業務において具体的にどのようなものであったか。それらが実際にチームの成功にどう貢献できたか。グーグルの採用基準として問われるリーダーシップです。

チームにおいては、正式なリーダーは一人ですが、メンバー全員がリーダーシップを持っていること。絶え間ないイノベーションを起こす意志を強く持ち続けているグーグルは、こうした組織が必要不可欠であることを知っているのでしょう。




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多田 翼 (書いた人)