2013/02/24

若々しい脳を取り戻す「プロジェクトマネジメント思考」のススメ

「脳が冴える15の習慣」という本の帯には次のように書かれています。

「ぼんやり頭をスッキリ晴らす!仕事ができる脳、若々しい脳を取り戻す生活改善マニュアル」

この本は集中力・思考力・記憶力を高めるために、日常生活でちょっとした意識を変えることを提案してくれる内容です。

15の習慣とあり、どれも肩に力の入っていないのが特徴です。例えば、まずは生活のリズムを整える、朝はいつも一定の時間に起きる、などの生活の原点をつくる生活改善です。

■ プロジェクトマネジメントで大切にしていること

本書のあとがきに、印象的だった言葉があります。

脳をボケさせないためには、目標を持って生活し、その中で発生する問題を一つずつ自分の脳を使って解決することが大切

会社での私の仕事はプロジェクトマネジメントです。

新規プロジェクトをリードし、成功させるのが役割です。↑で書かれている「目標を持って」「その中で発生する問題を1つずつ解決」は、プロジェクトマネジメントそのものです。

プロジェクトマネジメントにおいて何を心がけるとよいか?

もしそう聞かれた場合に一言で回答するとすれば、「何のために・誰が・何を・いつまでに」を常に意識することです。

もう少し補足すると、

  • 何のために:Whyの部分。最終ゴールの設定や課題設定をし、なぜそれを実現するのか・何が課題かを明らかにする。大きなものはプロジェクトの意義・目的、解決すべき課題、目標値設定
  • 誰が:Who。プロジェクトを前に進めるために必要なタスクを誰がやるのか。責任者とサポートする関係者を決める。責任者はそのタスクのリーダーであり、オーナーシップを持ってタスクを自分事化して進めてもらうことが大切。積極的に巻き込んでいく。担当者や状況に合わせてその後のフォローとサポートも行なう
  • 何を:What。役割やタスク。ここがあいまいだと行動に移せないので、具体的なタスクであることが望ましい
  • いつまでに:When。タスクや責任に対していつまでに完了してほしいかが明確になっていること。全体スケジュールに矛盾しないように各タスクの終了期限を設定し担当者に伝える。期限設定は大事だと思っていて、締め切りがあるからこそ人は取り組めるし、各タスクが滞りなく進むことでプロジェクトの全体スケジュールが進んでいく。当然、全てのタスクが予定通り進むことはまれで、かつ新たな問題発生とともにタスクも増えることもあり、時間軸の調整は柔軟に考える必要がある

もう1つプロジェクトマネジメントで重要だと思っているのが、全体像の把握です。

スケジュール管理をする場合は、常に全体としてどうなっているかを予定表とにらめっこします。プロジェクトでは各タスクが独立しているのではなく、連動しています。BというタスクはAが終わらないと始まらない、タスクCはDとEと並行して進める、等々です。

全体最適と部分最適の見極めも大切です。

例えば、チームAが言うことと、チームBの言うことが違っている場合があります。それぞれのチームが自分たちの視点で出した意見なので、2つとも間違ってはいないのですが、どちらかに決める必要があるケースです。

この時に、視点が狭くて部分最適の決定にならないように、どちらの意見/考え方がより全体最適につながるかを判断し決めるように心がけています。

大切にしているのが、より上の視点に立って判断することです。

どちらがプロジェクト全体にとってベターなのか。クライアントの視点からするとどっちを採用すべきなのか。長い時間軸で見た場合、コスト/収益性の観点、よりプロジェクトの価値が上がるのはどちらか。迷ったら上位概念に立ち返ってみるのです。

他には、あまり詳しくは書きませんが、コストの管理と収益性の見通しも大事な要素です。

コストをなるべく下げることは追求したほうがいいのですが、あまり削りすぎて品質が低くなってしまうのも本末転倒です。

プロジェクトはスケジュール・品質・コストの3つのバランスをいかに取るかだと思っています。それと収益の見通しも重要です。事前の見積りや予想とあまりブレることなく運用できるかどうかです。

プロジェクトマネジメントにおいて大切にしているのは、ざっとこんなところです。

■ プロジェクトマネジメント思考のススメ

「何のために・誰が・何を・いつまでに」の考え方は、プロマネ以外の仕事でも、日常でも応用できる考え方です。

仕事の会議では、MTG成果のクロージングとして「何のために・誰が・何を・いつまでに」を出席者で確認する。会議責任者は決めたことのその後の進捗を確認したり、フォローやリマインド/念押しをする。場合によっては軌道修正も必要になり、全体最適の視点を忘れないようにする。

冒頭で紹介した「脳が冴える15の習慣」に書かれていた習慣の1つが、『生活のどこかに「試験を受けている状態」を持とう』。集中力を高める方法です。

集中力が高まっている状態というのは、脳の回転数が高いと感じる時です。

本書で納得性が高かった説明がありました。それは、脳の回転数を上げようと思ってもいつでも上げられるのではなく、それよりも時間の制約をつくって、時間内に終わらせるように取り組むと自然と集中できるようになることでした。

順番として、何時までにこれだけやると決める⇒取り組む⇒集中できるのです。結果として集中できるのであって、そのために時間の制約を設ける。これが『生活のどこかに「試験を受けている状態」を持とう』という状態です。

私自身がよくやるのが、例えば台所の皿洗いとかトイレ・風呂掃除などを、15分で終わらせると目標を決めてとりかかることです。

いつの間にか集中できているし、ゲーム感覚で取り組めます。制限時間内に終われないこともありますが、それでも時間設定をしない場合に比べて効率がいいです。何より、設定時間内に終われた時の達成感。作業が終わったことに加えて時間内にコンプリートできた感は結構うれしかったりします。

★  ★  ★

「脳が冴える15の習慣」にはこんなことが書かれています。

創造力を高めるには、活動をマルチにし、人生を楽しもうとすることが大切

こういう生き方は素敵だなと思うし、自分もこうありたいと思っています。

日常のちょっとしたこと・面倒なことでも考えようによっては楽しくすることができます。「何を・いつまでに」と考えることや、新しいことにチャレンジしてみること、などなどです。

嫌々やるのではなく、どうせ取り組むなら楽しんでみる姿勢を心がけたいなと。


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多田 翼 (書いた人)


外資系 IT 会社にて 「シニア マーケティングリサーチ マネージャー」 (LinkedIn) 。

1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身。学生時代は京都。家族4人で東京23区内に在住、2人の子どもの父親。気分転換は毎朝1時間のランニング。

書いている内容は、所属組織や会社の正式見解ではなく個人の見解です。