2013/02/11

TED でのジェームス・キャメロンから学んだ3つのこと




映画タイタニックやアバターの映画監督を務めたのがジェームス・キャメロンでした。

ジェームス・キャメロンの TED のプレゼンは色々と考えさせられました。TED の動画はこちらです。


ジェームス・キャメロン:「アバター」 を生み出した好奇心|TED


子どもの頃から好奇心が強かった


TED の内容は、ジェームス・キャメロンが子供の頃に感じた SF やダイビングへの思いが、いかに映画 「エイリアン」 「ターミネーター」 「タイタニック」 「アバター」 での成功に結びついたかでした。

ジェームス・キャメロンは子どもの頃から好奇心が人一倍強かったそうです。プレゼンでは自分は SF で育った話から語り始めます。SF の本に没頭する毎日でした。

SF 以外にも、学校が休みの時は森へハイキングに行き、様々な昆虫の標本集める日々だったようです。これらは全て世界を理解したい、可能性の限界を知りたいがためだったとのことです。


点と点がつながる


大人になってから選んだ職業は映画監督でした。物語を伝えたいという衝動と映像を生み出したいという欲求をうまく調和できると思ったからです。

映画監督としてのジェームス・キャメロンにとって、映画 「アビス」 はその後の転機になる監督作品でした。コンピュータによる CG を使った映画業界初の挑戦でした。世界中の観客が魅了され、チャレンジは成功したと言います。

その後、90年代半ば頃だそうですが、CG を使った作品 「アバター」 を構想しています。しかし、この作品はまだしばらくは無理だとスタッフに受け入れられずお蔵入りになりました。

15歳の時になりたいと思っていたのは、ダイバーでした。

ジェームス・キャメロンは、ダイバーの活動も続けています。40年間でおよそ3,000時間を水中で過ごし、そのうち500時間は潜水艇だと言います。

子どもの頃のダイバーになる夢とつながった作品がタイタニックでした。

おもしろかったのは、タイタニックをつくるモチベーションが海底に沈む実際のタイタニック号を潜ってこの目で見るためだったことでした。

会社にはこんな説得をしたそうです。「本物のタイタニックを撮影しましょう」 「それを映画のオープニングで使うんです」 「もの凄い宣伝効果がありますよ」 。実際に映画タイタニックの冒頭は、沈んでいるタイタニックの映像から始まっています。

海底での体験をまるで SF 映画の中にいるみたいだったと言います。その後、ジェームス・キャメロンが深海探査の虜になりました。

その奇妙さと科学的な側面に魅了されたと説明します。全てが揃っていて、冒険であり好奇心を満たしてくれ、想像力を掻き立てられからです。それはハリウッドでも得られない体験でした。

以降、映画監督を一時休業し、ジェームス・キャメロンは本格的に海底探査に取り組みました。深海世界や取り組みからは多くを得られたと言います。潜水ロボットを通じて見た神秘的な世界は、自分がアバターに乗り深海の臨場感を体験したように映ったこと、数々の不思議な生き物たちとの出会いでした。


深海探査から学んだリーダーシップ


深海探索チームでの取り組みから学んだことがリーダーシップだったと言います。

それまでの映画監督はリーダーという立場だったにもかかわらず、リーダーシップを理解していなかったとのことです。チームで取り組む探索活動において最も重要だったのがお互いに対する敬意、尊敬の絆でした。

その後にジェームス・キャメロンは映画監督の世界に戻り、以前に構想していた 「アバター」 に取り組みます。深海探索から得られたリーダーシップは大いに役立ったと述べています。


ジェームス・キャメロンからのメッセージ


TED のプレゼンの最後で、ジェームス・キャメロンは3つのメッセージを伝えます。

  • 好奇心の持つ力。想像力には現実をつくりだす力がある
  • チームでのお互いの尊敬は世界中のどんな栄誉よりも重要である
  • 自分で自分の限界をつくるな。それは周りがやる事だ。自分で勝手にできないと思うな。そして、進んでリスクを取れ


ジェームス・キャメロンからの学び


TED を見て3つのことを思いました。


1. リーダーシップ

リーダーシップにおいて、ジェームス・キャメロンが語ったのは 「チームでのお互いの尊敬は世界中のどんな栄誉よりも重要である」 でした。

お互いに尊敬の気持ちを持っているかです。この言葉がジェームス・キャメロンから発せられた時に、以前の上司が次のことを言っていたことを思い出しました。

「どんなに激しい議論になって、相手の意見や考え方に反対でも、相手のことをリスペクトする気持ちは決して忘れてはいけない」

上司からは、相手のことを認める大切さを教えられました。考え方や価値観が自分と違って受け入れられなくとも、相手の存在自体は否定せず敬意を示すことです。この捉え方はリーダーシップにも活かせるというジェームス・キャメロンのメッセージに共通します。


2. 点と点がつながり線になる

ジェームス・キャメロンは子ども時代に SF 世界に夢中でした。ダイバーになる夢も持っていました。

好奇心から起こした行動と得られた経験の多くが監督した映画に役立っています。当時は一見すると関係のないことのないような1つ1つの点も、後から振り返ってみると不思議と線となりつながっているのです。

私自身のこれまででも、過去の経験で無関係なことはなく、どこかでその時の経験が役に立っています。人生において無駄なことは1つもなく、どれも自分の中で蓄積されてどこかで活きています。


3. 挑戦と失敗

TED での講演の最後にジェームス・キャメロンは、リスクと失敗について次のように言っています。

And no important endeavor that required innovation was done without risk. You have to be willing to take those risks. So, that's the thought I would leave you with, is that in whatever you're doing, failure is an option, but fear is not.

革新的な試みは全てリスクを承知で実行されてきたのです。このリスクは自ら引き受けるべきです。最後に申し上げたいのは、何をするにしても失敗は選択肢であり、選択肢にないのは 「恐れ」 なんです。

故・岡本太郎は、著書 自分の中に毒を持て - あなたは “常識人間” を捨てられるか で次のように書いています。

挑戦した上での不成功者と、挑戦を避けたままの不成功者とではまったく天地のへだたりがある。挑戦した不成功者には、再挑戦者としての新しい輝きが約束されるだろうが、挑戦を避けたままでオリてしまったやつには新しい人生などはない。

挑戦には失敗はつきものであり、失敗を恐れてはいけない、リスクを取ることの大切さです。

様々なしがらみを全部取って、本当の自分の気持ちと向き合ったときに、それでも自分自身の気持ちに沿わなかった 「やらなかった後悔」 は、その後もずっと残るものです。



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多田 翼 (書いた人)


外資系 IT 会社にてマーケティングリサーチ マネージャー (LinkedIn) 。

1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身。学生時代は京都。家族4人で東京23区内に在住、2人の子どもの父親。気分転換は毎朝 8km のランニングとピアノ。

書いている内容は、所属組織や会社の正式見解ではなく個人の見解です。