2015/01/10

P&G のマーケティング意思決定から学んだこと




Harvard Business Review に、P&G が意思決定にデータをどのように使っているかが紹介されています (2013年4月4日) 。

参考:How P&G Presents Data to Decision-Makers - Harvard Business Review


P&G が重視する Why と How


記事では、ダッシュボード、会議室の様子、チャート (例: ヒートマップ) などの事例が掲載されています。

この記事で印象に残ったのは、P&G の取り組みがグラフなどのデータ結果から 「何が起こったのか」 のファクトを知ることだけにとどまっていないことでした。P&G が重視しているのは、その先にある 「それに対してどうアクションをするのか」 にいかにたどり着けるかです。

以下は記事から、該当箇所の引用です。

The real goal is to help them understand quickly what’s going on in the business, and to decide what to do about it. P&G’s CIO Filippo Passerini calls it “getting beyond the what to the why and the how.” If decision-makers have to spend too much time with the data figuring out what has happened in an important area of operations, they may never get to why it happened, or how to address the issue.


ポイントは、引用内の "getting beyond the what to the why and the how." です。What という何が起こったかだけではなく、why と how が重要であると言っています。


本当に大切なことに時間を使えているか


上記にある問題意識は、データから 「何が起こったか」 を見るのに注力するあまり (時間をかけすぎて) 、なぜそれが起こったかの背景や理由、さらにはそれに対してどう解決するかの打ち手に時間を使えないことです。本当に大切なことに時間を使えているかという投げかけです。

例えば自社ブランドやサービスの売上のデータを集計するとします。自分で一から集計プロセスをつくる場合、次のようなプロセスになります。

大量のローデータから最終的なアウトプットまで、いかにシンプルに、かつ、後から誰か他の人が見てもプロセスがわかりやすいようにつくります。データテーブルの設計を頭に描き、時にはプロセスをノートに書き出して、本当に狙い通りの集計が走るかを試行錯誤します。

ただ、ここで注意したいのは、以上のプロセスはあくまで 「何が起こったか」 を出すための what の業務だということです。山登りで言えば五合目くらいまでです。

大事なのは、その先です。最終アウトプットの結果から、そうなった理由 (why) や、結果に対してどんな打ち手 (how) を提言するかです。提言は机上のことではなく、実際のアクションにつながることが重要です。

“getting beyond the what to the why and the how.”

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多田 翼 (書いた人)


外資系 IT 会社にて 「シニア マーケティングリサーチ マネージャー」 (LinkedIn) 。

1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身。学生時代は京都。家族4人で東京23区内に在住、2人の子どもの父親。気分転換は毎朝1時間のランニング。

書いている内容は、所属組織や会社の正式見解ではなく個人の見解です。