
小説 永遠の 0 などの著者 百田尚樹の小説 海賊とよばれた男 を読んでいます。文庫本で上下巻の2冊あり、上巻を読み終わりました。
本書の内容
この本の内容紹介からの引用です。
1945年8月15日、敗戦で全てを失った日本で一人の男が立ち上がる。男の名は国岡鐡造。出勤簿もなく、定年もない、異端の石油会社 「国岡商店」 の店主だ。
一代かけて築き上げた会社資産の殆どを失い、借金を負いつつも、店員の一人も馘首せず、再起を図る。石油を武器に世界との新たな戦いが始まる。
上巻では、前半は、戦後直後からどん底状態である 「国岡商店」 がゼロから再起する様子が描かれています。後半では、主人公の生い立ちに戻り、戦前から大東亜戦争の時代の活躍が書かれています。
本書の主人公である国岡鐵造は、実在の人物である出光興産創業者 出光佐三をモデルにしています。
自分の信念を貫き通すリーダーシップ
これから下巻を読むので、本書の全体や結末はまだわかっていません。この状況で取り上げようと思ったのは、上巻を読み主人公の言動から、あらためてリーダーシップについて考えさせられたからです。
主人公である国岡鐡造のリーダーシップは、自分の信念を貫き通すスタイルです。その姿にまわりは惹きつけられていきます。
国岡の信念がなぜまわりを惹きつけるかというと、一言で言えば 「利他」 を優先するからだと思いました。会社の利益よりも、国や社会への還元や消費者への利益を第一に考える、社員を本当の家族のように大切にする。
目の前のことは損であっても、それが日本の将来のため、国の平和につながると思えば、同業他社の誰もが決してやらないような案件を引き受けるのです。
正しいことをする
今の会社のカルチャーの1つに Do the right things. というものがあります。「正しいことをやる」 というそのままの意味です。
言葉にすると当たり前に聞こえる Do the right things ですが、重要なのは 「正しい」 とは、誰にとって正しいことなのか、だと思っています。
それが悪事ではない正しいことであることはもちろん、単に自分にとって正しいことだけでは十分ではありません。会社にとって正しいことであり、自分たちにとってのユーザーやクライアントにとって正しいことなのか、社会にとって the right things なのかです。
あらためて、そんなことを考えさせられました。