2017/01/02

せっかくのチャンスを無駄にせず、自分のキャリアを磨くためにできること


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ザ・会社改造 - 340人からグローバル1万人企業へ という本に、仕事での自分のキャリアを停滞させないためには、どうすればよいかが書かれていました。


キャリアを停滞させる 「ポジションの矮小化」


興味深い内容でしたので、ご紹介します。以下は本書からの引用です。

ミスミ社内で私 (筆者) が発信し、幹部の共通言語になっている概念のひとつに《ポジション矮小化》という言葉がある。

(中略)

《ポジション矮小化》が起こるのは、社内で抜擢された場合だけではない。社外から転職してきた人が前の会社のポジションよりかなり上の職位を与えられた場合にも起きる。

せっかく大きな 「ジャンプ」 の機会を与えられても、本人がそれに応える実力を持たず、心の準備 (覚悟) が足りない場合は、新しいポジションにふさわしい意識や行動をとれない。そういう人は、自分が直前までやっていた 「下位の仕事のスケール感」 を 「新しい上位の役割」 に持ち込んでしまう。新しい仕事本来の役割を自ら狭めてしまうのだ。

それが 「矮小化」 である。

(中略)

いったん《ポジション矮小化》にはまってしまうと、上からきつい指導を受け続けない限り、そこから抜け出るのは容易なことではない。なぜなら、本人も周囲もその矮小化されたスタイルが当たり前だと思い込んでしまうからだ。

(中略)

《ポジション矮小化》を起こしていた人が退職すると、社内では 「中途半端な辞め方だね」 「ずいぶん助けてあげたのに」 などと言われる。与えられた仕事をまっとうしていなかったのだから、その人はその会社のいわば 「中退者」 である。

(中略)

一方、いまいる会社を辞めることになったとしても、その会社の 「卒業生」 として出て行く人には、その先 「上向きの人生」 が待っている。

会社の 「卒業生」 とは、与えられた役割に対して目一杯 「コミット」 して少なくとも数年は身と魂を賭し、周囲から頼りにされ、求められたアウトプットを 100% 、ないしはそれ以上をコンスタントに出そうと努力を続けてきた人だ。

(中略)

「卒業者」 のほとんどは前の会社にいた経歴を誇りにしている。そこで鍛えられたことが苦しいときもあったが人生の支えになる経験だったと考えている。それを踏み台にして人生の次のチャンスを得たことに感謝する気持ちを強く抱いている。

(中略)

大切なことは、いまの会社のなかにせよ転職時にせよ、人生で大きなジャンプの機会が与えられたら、まずは謙虚に新しい職位と自分の力量の差をどう埋めるかを、その仕事を受ける返事をする前に冷静に考えてみることだ。

引用内のキーワードである 「ボジション矮小化」 とは、職位レベルや役割に比べて、自身の考え方、振る舞い、行動が、そのポジションよりも低いレベルに陥ってしまうことです。

ポジション矮小化の難しいところは、本人にその状態になっている意識がなく、周りも気づかないことです。

本人の仕事でのパフォーマンスやキャリア形成に影響を与えるだけではなく、同僚などの周囲にもマイナスの影響が出ます。


ポジション以上の役割を発揮するために


では、ポジション矮小化を起こさないためには、どうすればよいでしょうか。3つあります。


1. 謙虚に今の自分に足りないものを見極める

上記の引用にヒントがあります。謙虚に新しい職位と自分の力量の差をどう埋めるかを考えることです。

自分の現状を冷静に謙虚に受け止め、新しいポジションで求められること (理想) とのギャップを把握します。

「理想 - 現状 = ギャップ」 をどう埋めるかの戦略を謙虚に立てます。ギャップを埋めるために何が必要で、具体的にどうすればよいか、どのくらいの期間で達成するのかを考えるとよいでしょう。


2. 目の前の仕事に、100% 以上の成果を出す意識を持つ

与えられた役割や、自分の仕事に対して責任を持つ姿勢です。中途半端で終わらず、求められた成果の 100% 、時には周りからの期待値以上のアウトプットを出す意識を持つとよいです。


3. 自分より2つ上のポジションで考える

自分が一般社員で、直属の上司が課長なら、その1つ上の職位である部長の立場で考えるとよいです。ポイントは2つ上のポジションで見ることです。

自分が取り組んでいる目の前の仕事は、当事者であるがゆえに時には視野が狭くなります。今の仕事は、2つ上のポジション (例. 部長) から見ればどんな意味があるか、どういう成果を出せば部長にとって意味のあるものになるか、などを、部長の視点で考えます。


最後に


書籍 ザ・会社改造 から上記で引用した続きには、次のように書かれています。

どんなポジションでも、《ポジション矮小化》を早々に解消し、やがてポジション以上の役割を発揮するようになることが大切だ。そして、次のジャンプに備える

(中略)

もちろん《仕事の矮小化》を招いてしまい、残念ながら 「中退者」 としてひとつの会社を辞めた人も、そのことに気づいて謙虚に次の壁を越えることに努めれば、さらによい仕事に出会う機会は常に残っている。



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多田 翼 (書いた人)


外資系 IT 会社にて 「シニア マーケティングリサーチ マネージャー」 (LinkedIn) 。

1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身。学生時代は京都。家族4人で東京23区内に在住、2人の子どもの父親。気分転換は毎朝1時間のランニング。

書いている内容は、所属組織や会社の正式見解ではなく個人の見解です。