2017/03/23

Google がイノベーションのために大切にする 「志は大きく、スタートは小さく」 と 「良い失敗と悪い失敗」


Free Image on Pixabay

ワーク・スマート - チームとテクノロジーが 「できる」 を増やす という本に、グーグルが考える 「Think Big, Start Small (志は大きく、スタートは小さく) 」 について書かれています。グーグルがイノベーションに対して持っている基本姿勢の1つです。



志は大きく、スタートは小さく


Think Big, Start Small の例として、インドにおけるグーグルのある活動が紹介されていました。以下は本書からの引用です。

インドにおける Women Will の活動は、一人の社員が掲げた 「5000万人の女性たちにインターネットのアクセスを」 というビジョンと情熱から始まっています。

はたして5000万人に、トレーニングを実施することな本当にできるのだろうか。私たちも最初はそう考えました。

そこで彼女がとったアプローチは、やはり 「スタートは小さく」 でした。同じ志を持った社員と村をまわり、どれくらいのリソースを用いて一つの村のトレーニングができるか、そして女性たちの反応はどうだったか、小さな活動を積み重ねて把握し、その成果をもとに、社内やパートナー企業を説得したのです。

グーグルの 「志は大きく、スタートは小さく」 という考え方は、完成度を高めてから製品をはじめてリリースするよりも、ベータ版で早くリリースし、ユーザーからフィードバックをもらい製品をより良くするアプローチにも通じます。

計画を立てることに注力するよりも、とにかく実行し、フィードバックや成果から学ぶこと、そして、そのスピードを重視する考え方です。


Google が考える 「良い失敗」 と 「悪い失敗」


本書 ワーク・スマート - チームとテクノロジーが 「できる」 を増やす にはグーグルが考える 「良い失敗」 と 「悪い失敗」 について紹介されています。以下は引用です。

自動運転技術やプロジェクトルーン (気球によるインターネット接続環境の提供プロジェクト) を手かげてきた X (旧 Google X) のリーダー、アストロ・テラーは 「よい失敗」 「悪い失敗」 という言葉を使っています。

プロジェクトの早い段階で失敗を見つけ、改善する。もしくは、成功の見込みがないと判断できる材料が集まれば中止する。小さく、早く、かつ次に活かせるのが良い失敗です。

一方、時間とお金を投入したあとで失敗が明らかになれば、組織の痛手が大きくなります。往々にしてプロジェクトを復活させることが難しくなり、次に活かせません。これが悪い失敗でしょう。

良い失敗を整理すると、次の2つです。

  • できるだけ早い段階で起こる失敗。小さな失敗
  • 失敗から学びがある。学びを次に活かせる

「良い失敗」 と 「悪い失敗」 の考え方は、グーグルが Think Big, Start Small をイノベーションのための基本姿勢にしていることにつながります。特に Start Small の部分です。


スモールスタートと失敗


小さく始めると、以下のサイクルを早くまわすことができます。

  • つくる
  • テストをする (例: ベータ版リリース)
  • フィードバックを得る (失敗も含む)
  • 学ぶ

フィードバックの中には、自分たちが至らなかったこと、つまりこの時点では失敗も含まれます。

失敗が起こった時点では、まだその失敗は悪い失敗にもなり得るし、良い失敗にもすることもできます。つまり、良い失敗にできるかどうかは、失敗後の本人や当事者たち次第です。

目の前の失敗に対して、失敗の受け取り方、失敗の客観的な評価、そこから何を学んだか、それらを経験として蓄積し、次の機会にどう活かすかです。失敗後の行動次第で、その失敗は良いものにも悪いものにもなる可能性を秘めています。



最新エントリー

多田 翼 (書いた人)


外資系 IT 会社にて 「シニア マーケティングリサーチ マネージャー」 (LinkedIn) 。

1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身。学生時代は京都。家族4人で東京23区内に在住、2人の子どもの父親。気分転換は毎朝1時間のランニング。

書いている内容は、所属組織や会社の正式見解ではなく個人の見解です。