2017/03/02

あらためて考える 「そもそもなぜマーケティングリサーチをするのか」 。お客に聞くしかないという前向きな諦めから


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マーケティングリサーチについて書いています。そもそもなぜ、マーケティングリサーチ必要なのかを考えます。

エントリー内容です。

  • 結局のところは聞くしかない
  • お客に 「答え」 を期待しない
  • 自分の感覚を相対化するために


結局のところは聞くしかない


以前のエントリーで、マーケティングとマーケティングリサーチの関係を取り上げました。



なぜマーケティングリサーチが必要なのでしょうか?

結論から書くと、「なぜマーケティングリサーチをするのか」 への私の答えは、生活者・消費者・ターゲット顧客に聞いたり、彼ら彼女らのことを見ないと、結局のところはわからないからです。

消費者や顧客などの調査対象者は自分ではない他人です。他人のことはわかりません。自分は、顧客などの他人になることはできないので、聞くしかないわけです。

お客はこう思っているのではないか、これが欲しいのではないかと、マーケティングリサーチをする側の自分は思います。

しかし、それが本当にお客さんがそう思うのかは聞いてみないとわかりません。この時点では、あくまでお客ではない自分がそう思うにすぎないからです。


お客に 「答え」 を期待しない


自分の感覚・認識・お客がこう思っているであろう理解に対して、健全な疑いを持ちます。それをリサーチで確認します。

だからと言って、お客が 「答え」 を簡単に教えてくれることを期待してはいけません。

お客に対して、あなたが欲しいものはこういうものですか、あなたはこれが好きですか、の中の 「こういうもの」 や 「これ」 を仮説として考えるのがリサーチをする側です。

考え方をまとめると、

  • 自分は、お客は 「こういうもの」 が欲しいと思う
  • ただし、あくまで自分がそう思う仮説にすぎない。お客が本当にそうなのかはわからない
  • だから本当にそうかは直接お客に聞くしかない

聞き方と答え方の両方に適切に反映させます。聞き方は質問の仕方 (質問票) 、答え方は回答形式や回答選択肢です。


自分の感覚を相対化するために


マーケティングリサーチとは、調査をして自分の感覚を相対化することです。

お客の感覚と自分の感覚がズレていないか、ズレているとするとどれだけ乖離があるかを確認することです。お客さんはこう思うのではないかという自分の仮説を、お客さんに直接聞いて確認し、検証することです。

前提には、自分とお客は違う、だからこそ聞いてみるしかないという前向きなあきらめがあります。

リサーチで自分の感覚を相対化するためには、リサーチ設計が正しくできているかが重要です。ポイントは3つです。誰に、何を、どうやって聞くかです。

  • 誰に (Who):適切な母集団設定。お客のことを代表している人たちにアプローチでき、聞くことができるか
  • 何を (What):何に対して答えを出すかのリサーチ課題、その課題の仮説 (= 自分はこう思うこと)
  • どうやって (How):リサーチ手法。大きくは定量調査と定性調査に分かれる

自分が思うこと、こうすればよいのではないかという感覚を、お客さんに聞いて調査します。マーケティングリサーチで自分の感覚を相対化します。

根底には、自分はどうあがいても他人であるお客さんにはなれないという現実、そして、一人ひとりは違う、人によって求めるものが違うという前提があります。

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書いている人 (多田 翼)

ベンチャーから一部上場企業の経営・事業戦略を支援。マーケティング、コンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネジメント。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。