今回は、仕事において自分の強みをどう考えるか、その強みの元は何かについて書いています。
自分の強みとは何か
仕事を自分に依頼されることについて、「自分の強み」 という視点から考えてみます。
例えば、あるプロジェクトに、データ分析担当者としてプロジェクト責任者から参加の依頼があったとします。
選ばれた理由が強み
この時にプロジェクト責任者の頭には、データ分析者候補として、自分以外に社内の A さん、B さんがいたとします。この状況が意味するのは、データ分析という領域で A さんや B さんと、自分は競合しているということです。
この競争環境の中、自分が選ばれた理由は何なのかです。
これこそが、A さんと B さんに対して、自分が持っている 「強み」 です。例えば、データ分析において、集計が早い、複雑な集計処理ができるなどです。
データ集計能力では A さんや B さんと大きな差がない場合は、強みは以下が考えられます。
- 分析にあたって何が問題でどう解決するかの課題設定ができる
- 集計された結果を洞察し、的確な示唆を導き出せる
- 意思決定やアクションへの提言までまとめ、読みやすいレポート作成ができる
あるいは、データ分析全般のスキルに大差はないが、レスポンスに漏れがなく返答が早いことや、細かい点にも気づくことが 「強み」 だったケースもあるでしょう。
強みは相対的なもの
ポイントは、自分が選ばれた理由である強みは、自分も含めた3人の中で相対的なものだということです。
もし候補者に社外の人も含まれていて、その人が自分よりも分析能力に優れている、その会社の集計インフラが自分の会社よりも充実しているのであればどうなるでしょうか。たとえ自分が A さんや B さんよりも優位であっても、選ばれるのは社外の人になるでしょう。
強みの源泉は何か
自分の強みは、自分独自の何かがベースになっているかも大事です。別の表現をすれば、すぐに他人に真似されてしまう強みなのか、希少性があり簡単には真似ができないものなのかどうかです。
例えば自分の強みが、データ分析でのデータ処理や集計の早さだとします。
これを実現するために、日頃から社外の勉強会に参加したり (人脈という資産) 、常に最新情報・技術に明るければ (向上心や探究心という資産) 、自分の強みの源泉になります。
一方で、集計の早さは単に慣れのもので、誰でも一定の経験を積めば到達できてしまうレベルであれば、源泉に支えられた強みとは言えません。一時的には源泉になりますが、特別な経験でない限りは強固な資産とはならないでしょう。
強みとそれを支えている源泉に一貫性があり、かつ持続的なものになっているかです。
最後に
自分の強みとは、仕事において提供できる価値でもあります。
理想は、自分の 「強み = 提供価値」 を評価してくれる人と仕事ができることです。提供価値と求められる価値が一致している関係です。