2018/02/10

暴落する仮想通貨で、資産が減り続ける体験から学んだこと


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今回のエントリーは、2018年1月から2月初旬にかけての仮想通貨の暴落で、自分の資産が大きく減り続ける経験から何を考え、どのような学びがあったかを書いています。


仮想通貨の暴落


仮想通貨は、2017年12月の年末から高騰し続け、1月上旬までほぼ一本調子で上がり続けました。

その後は一転して下落し、2月上旬まで暴落とも言える展開でした。仮想通貨以外にも、2月5日と6日は、5日にアメリカの株式市場でダウが過去最大の下げ幅、その後は日本も含めて世界的な株安でした。


保有する仮想通貨が4分の1に


私自身が保有する仮想通貨だけを見ても、1月10日頃の資産規模のピーク時に比べ、一ヶ月後の2月6日の直近のボトムでは、保有仮想通貨は4分の1まで減りました。数字は仮ですが、10万円から7万5000円を失い2万5000円になる、100万円から75万円が無くなったというイメージです。

わずか一ヶ月程度の間で、自分の資産がこれほど大きな減り方をするのは、人生で初めての体験でした。


悲観的な雰囲気、資産が消えていく恐怖


下落局面の一ヶ月間は、ネット記事やツイッターなどの雰囲気は総じて悲観的でした。

自分の状況を見ても、保有する仮想通貨の金額を確認する度に減り続け、底なし沼のように資産が消えていくことに恐怖すら覚えました。パニックになることも十分あり得ました。

しかし、物は考えよう、気持ちの持ちようで、この後で詳しく書いているように一歩引いて客観的に考えるようにすれば、冷静でいられることがわかりました。


暴落時に考えたこと


仮想通貨資産が蒸発し続けるよう状況で、あらためて考えたことは3つでした。

  • 最悪のシナリオを設定する
  • そのシナリオで、「自分が失うもの」 「残るもの」 「得られるもの」 は何かを考える
  • 仮想通貨をなぜ買おうと思ったかの原点に戻る

以下、それぞれについてご説明します。


1. 最悪のシナリオを設定する


仮想通貨市場が日々急落する中で、このまま下がり続けた場合、最悪の状況とはどうなることなのかを考えました。

保有資産の観点で最悪のシナリオは、「保有する仮想通貨の価値が全てゼロになること」 です。

借金をして仮想通貨を買っていなく、また、FX のようなレバレッジをかけていないのでマイナスになることはありません。最悪の場合は、仮想通貨という保有資産が全てなくなることです。


2. そのシナリオで、「自分が失うもの」 「残るもの」 「得られるもの」 は何かを考える


次に考えたのは、保有仮想通貨が全てゼロになる状況で、自分はどうなるかでした。

「失うもの」 「残るもの (変わらないこと) 」 「得られるもの」 の3つに分けて、考えたことは以下です。

  • 失うもの:保有する仮想通貨という資産 (価値)
  • 残るもの (変わらないこと):ただし、自分自身の価値まで減ったり失うわけではない
  • 得られるもの:自分の資産が消えて無くなり続ける体験。人生で初めての貴重な経験を通して、自分の価値を上げられると捉えることもできる


残るもの (変わらないこと)

2つめの、「残るもの (変わらないこと) 」 についてです。

気持ちの持ちようで大きかったのは、仮想通貨という資産が減ることと、自分の価値がなくなることとは別であると切り分けて考えたことでした。あくまで無くなっているのは仮想通貨という価値であって、自分自身の価値まで減っているわけではないことです。

前提として、仮想通貨を買ったお金は余剰資金からで、日常生活への金銭的な支障はありません。保有する全ての仮想通貨が万が一にゼロになっても、自分の普段の生活は変わらないとあらためて思いました。

日常生活の、毎朝のランニング、やりたい仕事をし、衣食住はあり、家族、同僚、友人・知人もいます。もし仮想通貨の価値がゼロになっても、自分のまわりの現実世界は変わりません。ましてや、保有仮想通貨を全て失ったとしても、自分が死ぬわけでも、人生が終わるわけでもないのです。

このように、「変わらないものは何か」 を自分の中で整理できたことがポイントでした。


得られるもの

3つめの 「得られるもの」 についてです。

目の前で起こっている資産が蒸発するように消えている体験そのものを、貴重だと思うようになりました。自分の気持ち次第で、人生で初めてのことでも冷静でいられるという経験です。

むしろ、考えようによっては経験とそこから何を学ぶかによって、将来、後から振り返った時に、あの時の経験で、自分の価値を上げられたと思えるようにできると考えました。


3. 仮想通貨をなぜ買おうと思ったかの原点に戻る


冷静になり、一歩引いて高い位置から考えられるようになると、そもそも自分はなぜ仮想通貨を買おうと思ったかの原点に戻ることができました。

一言で言えば、ブロックチェーン、仮想通貨やトークンをベースにした社会が、「未来の当たり前」 になることに期待しているからです。今はまだ当たり前になっていませんが、将来は当たり前のように社会インフラになっている世界です。

分散した非中央化で、個の自由や影響力が高まり、個が自律した社会です (あえて 「個」 としたのは、個人という人だけではなく機械も含めての個だからです) 。

歴史的な大きな視点で見れば、18世紀半ばから始まった産業革命で起こった中央型から、再び産業革命以前の分散型への揺れ戻しです。もちろん、産業革命前の社会構造にそのまま戻るのではなく、新しい次元での分散自律型の社会です。

未来の当たり前ということは、今はまだ当たり前になっていません。当たり前になるまでは、その未来を信じて先回りして乗ることです。これがブロックチェーンと仮想通貨に対する私の原点です。

もう一つあるのは、ブロックチェーンや仮想通貨の奥深さです。

知れば知るほど、新しいこと・わからないことが増えます。アイデアや技術の進歩に、自分の知識が追いつきません。知的好奇心を刺激し続けてくれることが魅力です。

一方で、仮想通貨で稼ぎたいわけでも、いわゆる 「億り人」 なるものになるために、仮想通貨を買ったわけでもありません。


最後に


仮想通貨が暴落している中、以上のことを考えるようになって冷静になれました。腹が据わり、開き直れたとも言えます。

相場が下がり、人々が悲観する状況は、むしろ買い時であると判断しました。ギャンブルをするつもりはありませんが、自分にとって取れるリスクを考え、基準を設け、それを超えて下がったら動くというルールで、機械的に有望だと思う仮想通貨を買い増しました。

今回の学びは、仮想通貨に限らないことです。困難な状況や逆境になったときに、どう解釈し、次の行動に移るための教訓として応用できます。

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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社概要はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。