投稿日 2017/11/18

LINE Pay カードがメインカードに。おすすめ度、メリット・デメリットをご紹介


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日常で使うクレジットカードを見直し、メインカードを LINE Pay カードを使うことにしました。新規で発行し、利用を開始して3ヶ月が経過しました。

今回のエントリーは LINE Pay カードについてです。おすすめ度、メリットとデメリット、どう使っているかをご紹介します。


LINE Pay カードのおすすめ度:★★★★☆


先に結論です。おすすめ度は5点満点で4点です。

1点低いのは、以下に書いているデメリットを考えても、メリットがあると思える人には良いカードです。私自身は、デメリットは許容範囲で、日常の買いものでのメインカードで使っています。


LINE Pay カードとは


LINE Pay 株式会社が発行する、プリペイドカードです。JCB 加盟店で、クレジットカードのように使えますが、厳密にはクレジットカードではなく、事前にカードに入金した分のみ使えるプリペイドカードです。

LINE Pay カードの紹介動画はこちらです。




一言で言えば


LINE Pay カードを一言で言えば、「高ポイント還元率 2% を実現するために、徹底的にコストを削減したプリペイドカード」 です。

LINE Pay カードのポイントは、100円で2ポイントが付きます。還元率 2% は、通常のクレジットカードに比べて高いです。

還元ポイントは、カードに 1p = 1円 で入金できるほか、Amazon ギフト券などの他のサービスへのポイントに変換できます。

高還元率とトレードオフなのが、カスタマーサービス (電話での問い合わせ) 等のサービスレベルを落としています。基本的にはアプリかウェブ問い合わせフォームでする設計です。

LINE Pay カードを使っていての実感は、トレードオフによるデメリットはあるものの、割り切れば問題ないです。むしろ、LINE は 「やらないこと」 を明確に決めている印象があり、潔さを感じます。

では、ここからは LINE Pay カードの具体的なメリットとデメリットをご説明します。


LINE Pay カードのメリット


メリットは以下の通りです。

  • 最大のメリットはポイント還元率が 2% と、通常のクレジットカードよりも高い。100円で2ポイントが付く
  • 年会費が無料
  • カード利用時 (支払い完了時) に LINE アプリに利用情報が送られる (利用金額・獲得ポイント・残高)


LINE Pay カードのデメリット


3ヶ月使ってみてのデメリットは、次の通りです。

  • 公共料金や携帯電話の支払いに使えない
  • 事前に入金が必要 (入金は1日に10万円まで)
  • 高額な支払いに不向き (1回の利用金額は100万円まで)
  • 問い合わせセンターへの電話対応が自動応答のみ
  • LINE Pay カードの専用アプリがない
  • JCB なので海外では使いづらい
  • マネーフォワードへの自動取得情報が不十分
  • 5年間の利用しないカード入金額が失効する
  • 不正利用の補償が限定的

以下、それぞれについて説明します。


[デメリット 1]
公共料金や携帯電話の支払いに使えない


毎月の自動支払いが必要な公共料金には、LINE Pay カードは使えません。携帯電話キャリアは、私が使っている au は利用不可でした。

使えないのは LINE Pay カードがクレジットカードではなく、入金額分だけ使うプリペイドカードだからです。

公共料金の支払いをカードでするためには、LINE Pay カード以外のカードが必要になります。


[デメリット 2]
事前に入金が必要 (入金は1日に10万円まで)


プリペイド式なので、あらかじめカードに入金された分のみで支払います。クレジットカードとの違いです。

ただし、LINE Pay カードにはオートチャージ機能があるので、入金の手間はありません。

オートチャージは、任意の残高を下回れば、任意の金額を自動入金する仕組みです (例: 残高が5万円を下回れば、自動で2万円を銀行口座から入金) 。オートチャージは提携銀行で口座があれば、LINE アプリ内から設定することができます。

注意点 (使いづらい点) は、次の通りです。

  • オートチャージに使える銀行に、ネット銀行がない (2017年11月現在)
  • 入金は1日に10万円まで


[デメリット 3]
高額な支払いに不向き (1回の利用金額は100万円まで)


LINE Pay カードは、1回の利用金額の上限が100万円です。日常の生活で不便は感じませんが、100万円を超える買いものができません。

また、1日10万円の入金制約なので、例えば航空券などの20万を超える支払いで残高が数万程度の場合は、その場ではチャージ金額が足りず、LINE Pay カードが使えません。必要金額によっては数日にわたって入金が必要で不便です。


[デメリット 4]
問い合わせセンターへの電話対応が自動応答のみ


まだ実際に必要になってはいませんが、試しにカード裏に記載されている問い合わせセンター (0120-102-613) に電話をしてみました。

全て自動応答での対応です (2017年11月現在) 。メニューは3つあります。1: カード紛失や盗難、2: LINE Pay カード利用に関する問い合わせ、3: その他、のどれを選んでも、アプリか問い合わせフォームから連絡をするよう自動アナウンスされるのみです。

高いポイント還元率を実現するためのコスト削減です。私自身は割り切れるサービスレベルと考えますが、判断は人により分かれるでしょう。

私個人は、電話ではなくチャットや問い合わせフォームのみは問題ないです。クレジットカードの電話のカスタマーサービスは対応が良いとは思えず、たらい回しになることもあるので、それなら LINE Pay カードのやり方のほうがいいのではと思うくらいです。


[デメリット 5]
LINE Pay カードの専用アプリがない


設定・カード情報確認・問い合わせ等は、アプリからしますが、専用アプリがありません (2017年11月現在) 。メッセージを送る時に使う LINE アプリの中にあります。

アプリ内のその他メニュー内にあるため、LINE Pay カードのメニューに行くまでに面倒を感じます。独立した専用アプリがないので不便です。


[デメリット 6]
JCB なので海外では使いづらい


LINE Pay カードは JCB なので、海外旅行や出張時に現地でのカード支払いは、私は VISA カードを使います。LINE Pay カード利用は、日本国内および、日本のネットサービスの買いものがメインになります。


[デメリット 7]
マネーフォワードへの自動取得情報が不十分


マネーフォワードの連携はできますが、マネーフォワードで自動取得される支払い情報が 「決済 株式会社ジェーシービー」 なので、支払いカテゴリーを自分で直す必要があります。マネーフォワードで、カテゴリー管理を正確にやりたい場合は手間がかかります。

私は使っていませんが、Moneytree も同様でしょう。


[デメリット 8]
5年間の利用しないカード入金額が失効する


カードの最終利用日から5年間使わないと、入金していたお金が失効します。プリペイド式のサービスだからとはいえ、しばらく使わない場合は、自分のお金が消えてしまわないよう注意が必要です。


[デメリット 9]
不正利用の補償が限定的


不正利用の補償額は最大10万円です。申請は不正利用から30日以内にする必要があります。クレジットカードは通常は60日以内なので、LINE Pay カードは申請可能期間が短いです。

補償レベルが、クレジットよりも低いです。


LINE Pay カードの使い方


冒頭で書いたように、日常での買いもの用のメインカードとして使っています。日本のネットでの買いもの、実店舗での支払いです。実店舗は JCB 加盟店であれば問題なく使えます。

入金はオートチャージを設定しているので、プリペイド式とはいえ使っている感覚はクレジットカードと同じです。オートチャージ設定は、8万円を切ると2万円を自動追加するようにしています。

LINE Pay カードが使えない公共料金 (電気・ガス・水道) 、携帯電話 (au) 、ネット、海外での利用は、別の VISA クレジットカードを使っています。


還元ポイントの利用方法


付与されたポイントは、カードに入金することができます。1ポイント = 1円です。LINE アプリ内で操作します。

他には Amazon ギフト券、Ponta ポイント、JAL マイレージバンク等の提携サービスのポイントに交換できます。

注意が必要なのは、ポイント交換比率が等価ではないことです。例えばアマゾンなら、550ポイントで500円のギフト券になります。おおよそ、1ポイント = 0.91円と、交換手数料のようなものが発生します。

10% 弱のポイント分が消えるので、ポイントは LINE Pay カードに直接入金がよいです。

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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

ブログ以外にマーケティングレターを毎週1万字で配信しています。音声配信は Podcast, Spotify, Amazon music, stand.fm からどうぞ。

名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。