
Free Image on Pixabay
1890年 (明治23年) 10月30日、明治天皇が直接お与えになったのが教育勅語でした。正式名は教育ニ関スル勅語です。
教育勅語の中身
教育勅語の文章は、天皇が自ら国民に語りかける形式をとります。
12の徳目 (道徳) で構成されています。これを守るのが国民の伝統とし、歴代天皇の遺した教えと位置づけました。国民とともに天皇御自身もこれを守るために努力したいと、天皇の誓いとして締めくくられています。
以下、12の徳目です。原文と、() 内は現代訳です。
- 父母ニ孝ニ (親に孝養を尽くしましょう)
- 兄弟ニ友ニ (兄弟・姉妹は仲良くしましょう)
- 夫婦相和シ (夫婦は心を合わせて仲睦まじくしましょう)
- 朋友相信シ (友だちはお互いに信頼し合いましょう)
- 恭儉己レヲ持シ (自分の言動を慎みましょう)
- 博愛衆ニ及ホシ (広く全ての人に慈愛の手を差し伸べましょう)
- 學ヲ修メ業ヲ習ヒ (勉学に励み職業を身につけましょう)
- 以テ智能ヲ啓發シ (知識を養い才能を伸ばしましょう)
- 德器ヲ成就シ (人格の向上につとめましょう)
- 進テ公益ヲ廣メ世務ヲ開キ (広く世の人々や社会のためになる仕事に励みましょう)
- 常ニ國憲ヲ重シ國法ニ遵ヒ (法律や規則を守り社会の秩序に従いましょう)
- 一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ (国に危機があったなら正しい勇気をもって国のため真心を尽くしましょう)
12の徳目とも、至極真っ当なことを言っています。作られたのは明治時代ですが、現代でも通用します。時代によらず普遍的な道徳です。
なぜ教育勅語はつくられたのか
教育勅語の真実 という本には、教育勅語がつくられたプロセスに焦点が当てられています。