#マーケティング #BtoB #新規顧客獲得
企業がビジネスで直面する課題の1つは、新しいお客さんの獲得です。
特に専門的な商材を扱う BtoB 企業では、自社の持つ専門性や知見などの情報発信が顧客獲得のカギを握ります。
では、効果的なコンテンツを生み出すためにはどうすればいいのでしょうか?
今回は、BtoB 企業におけるコンテンツ発信の重要性と、その方法や姿勢について解説します。
BtoB 企業が提供するコンテンツ
インターネットでの情報収集が日常化している現代において、次のような状況を経験したことはないでしょうか?
ウェブ検索をしても、自分 (買い手) が知りたいことが十分にまとまっていない、複数ページに情報が分散して何度も各ページを行き来しないといけない、あるいは、検索上位に表示されるページが皆同じような内容で情報が浅い、そもそも知りたい情報が出てこない、などです。
こうした事象は、特に専門性の高い商材の情報において起こりがちなのが実情でしょう。
有益なコンテンツを提供する意義
このような状況を起こさない、すなわち、企業が自ら情報を整理し発信することで、信頼性の確保とともに見込み顧客の獲得につながります。
自社で専門性の高い有益なコンテンツを制作し、発信することの重要性はただ単に情報提供を行う以上の意味を持ちます。リード顧客 (見込み客) をつくる資産となり、企業のブランド価値を高めることにも寄与します。
自社コンテンツはその質の独自性と提供する便益によって、検索結果ページでの露出を高めるとともに、専門的な内容を求める顧客層に対して自社の専門領域や信頼性をアピールする手段となります。
専門的な商材を扱う BtoB 企業において、自社メディアを活用した情報発信はもはや必須なのです。
有益なコンテンツをつくるために
買い手を理解する
コンテンツの制作にあたっては、買い手の行動パターンや購入と意思決定のプロセスを理解することが何よりも重要です。
買い手はどんなタイミングやきっかけで製品やサービスを新しくする必要性が生まれ、その後にどんなプロセスを経て製品やサービスを探し、比較検討し、選び、最終的に購入に至るのかを把握します。これが、コンテンツ制作の第一歩となります。
理解からコンテンツへ
買い手の理解を深めるために効果的な手法の1つがデプスインタビュー (1対1でのインタビュー) です。
デプスインタビューでは買い手本人に対して、購入経験や情報収集のやり方、その時の気持ち、重視する判断基準や価値観などについて深く掘り下げます。
デプスインタビューを通じての発見や得られる洞察により、買い手のニーズや問題意識、とっている行動、心理など、買い手の購入プロセスにおけるさまざまな側面が見えてきます。
こうした買い手への理解をもとにカスタマージャーニーマップ (顧客の購入プロセスを可視化し "旅" のように捉えた行動・心理の全体マップ) を作成することで、より明確な顧客像を描くことができます。
買い手がどういった情報を望んでいるか、どのタイミングでその情報が必要とされているのかを把握することができれば、ターゲットに合わせた内容のコンテンツをつくれます。
売り込むのではなく 「支援」 をする
売り手からの情報発信において、どのような姿勢が求められるのでしょうか?
注意したいのは、「売らんかな」 という姿勢を出しすぎないことです。
買い手が自社のビジネスや自分の業務に必要な情報を探していて、その情報如何で製品の購入につながる可能性がある場合、買い手に対して売り込むよりも 「買い手を支援する」 というスタンスが大事になります。コンテンツからの情報提供は、買い手の情報収集、比較検討、意思決定、そして購買を支援するという位置づけとするわけです。
このようなアプローチにより、企業は買い手の情報収集プロセスに "結果的に" 適切に入り込むことができます。
そのためには、買い手のカスタマージャーニーを理解し、買い手とのそれぞれの顧客接点において売り手は自社の知見を余すことなく発信し、買い手を積極的に支援することで、買い手との信用関係が強化されます。売り手にとっては、質の高いリード顧客を獲得することにつながるでしょう。
まとめ
今回は、BtoB 企業が新規顧客を獲得するためのコンテンツ提供について考察しました。
最後にポイントをまとめておきます。
- 有益なコンテンツは検索結果ページでの露出を高め、専門的な情報を求める顧客層に対して、自社の専門領域や信頼性を訴求する手段となる。特に専門的な商材を扱う BtoB 企業は、自社メディアを利用した情報発信により、見込み顧客を引き付けることができる
- コンテンツ制作には、買い手の行動パターンや購入プロセスの理解が不可欠。たとえばデプスインタビューを活用して買い手のニーズや問題意識、行動、そのときの心理、判断基準や価値観まで掘り下げる。買い手の深い理解をもとにカスタマージャーニーマップを作成することで、より明確な顧客像を描ける
- コンテンツ提供では売り手は製品やサービス情報を売り込むのではなく、買い手が情報を求める各段階に適した提供をし、コンテンツを通じて買い手の意思決定を 「支援する姿勢」 が望ましい
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